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[心理×音楽コラム]200%元気がもらえる心理的音楽徒然草 (25)栄光の彼方に

本日は水木一郎さんの「栄光の彼方に」をご紹介します。

この曲はアニメ「野球狂の詩」の主題歌として使われました。

野球狂の詩というと、後期の水原勇気路線か、読み切り時代の前期かで好みが分かれるのですが、私はやはり前期の路線が好きですね。

ちなみに人気があり、後に映画化もされた「北の狼南の虎」は読み切り時代のエピソードの一つです。

勿論私も大好きなエピソードですが、大人になって読み返してみると、「どしゃぶり逆転打」という話が非常に心に響きました。

10年間在籍したタイガースを肩や足の衰えを理由に自由契約になった芦田哲。実はメッツ本拠地である国分寺球場の地の利を知り尽くしていたため、メッツ戦では、突出した成績を残していました。

彼は頭脳派のいぶし銀選手だったのです。

翌年の開幕・阪神戦9回裏のチャンスに代打で登場、降雨中断後の国分寺球場独特の天候を利用し、サヨナラタイムリーを放ちます。

この風の強さや風向きを計算して安打を放つという理論的な野球を、根性論全盛期の時代に描いていたというのが衝撃的でした。

座右の銘は「敵を知り、己を知り、地の利を知れ」。

「栄光の彼方に」には「素振り千回、腕が折れても、死ぬまでバカになってみろ」というやや根性論寄りな歌詞が出てきますが、実は昭和40年台代当時、既に論理に基づいた野球マンガが誕生していた事実は大変興味深いですね。

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