スターウォーズにまつわる四方山話・声優編
1983年10月5日午後8時より日本テレビ系の「水曜ロードショー」(2012年現「金曜ロードショー」)にてエピソード4の日本語吹替版が放送されました。
初回版の主な吹替の声優はルーク:渡辺徹、レイア:大場久美子、ハン・ソロ:松崎しげるといった布陣。
今でこそ専業の声優さんでないタレントなどが吹き替えを担当するケースは珍しくありませんでしたが、当時はかなり異例でした。
そしてこういうケースに対する視聴者の反発も、今とは比べものにならないくらい強かったのです。
この日の日本テレビは、朝から生番組にC-3POとR2-D2を出演させて宣伝したり、夜7時からの1時間枠に「ウルトラ宇宙クイズ・秋のSF大決戦 スター・ウォーズまで後60分!!全国子供博士大集合」という特別番組を放映していました。
このあたりに悪い意味で、局側に「子ども向け」という決めつけのにおいが感じられますね。
映画本編も通常夜9時からの「水曜ロードショー」の放映枠を1時間前倒しし、3時間の特別編成と、当時でも破格の扱いでした。
また、本編が始まる直前にも、日本テレビ局舎内で行われたタモリ・研ナオコやC-3PO・R2-D2、愛川欽也による解説、放送開始スイッチを押すまでの劇がありました。
この後、スタジオに着いたC-3POが時間が既に8時を過ぎていることに驚いて放送開始スイッチを押すという更なるシークエンスを挟んで本編に移行するという演出になっていました。
しかし、C-3POが「放送開始」とボタンを押すたびにCMが流れ、「押すボタンを間違えた。本当のボタンはどこだ」と局内を移動する場面が延々と続きました。
これが著しい不評を買い、「早く映画を始めろ!」「ふざけるな!」といった苦情電話が殺到したことにより、後日ディレクターがコメントするという一幕もあったのです。
本編終了後、愛川欽也と渡辺徹らの対談が入るなど、吹き替えした渡辺徹らを顔出しさせて映画の余韻を台無しにしたり、解説であった愛川欽也さんが、映画解説というよりも「レイア姫、いい女だ」など個人的な感想しか述べないなど、色んな意味で残念な放送になっていました。
2度目の放映では、キャストも一新。主な声優はルーク:水島裕、レイア:島本須美、ハン・ソロ:村井国夫という、その後のシリーズ作と同じ組合わせでなされました。
ちなみに、次週予告のテロップが流れる際、「新吹き替えで放送します」と入ったくらいですから、いかに前任者が視聴者から不評を買っていたかわかろうというものです。
もっともキャストに罪があるというより、これは明らかに放送した日本テレビの罪だといっていいかもしれません。キャスティングだけでなく、特番や演出まであらゆるものがカラ回りしていましたからね。
(文章一部Wikipediaより編集・抜粋)
今となっては初回放送のバージョンもある意味広い心で受け止められるので、むしろ見てみたいのですが、まあソフト化も含めて難しいでしょうね。