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[アニメ感想] 2018年秋アニメ完走分感想文 ゴブリンスレイヤー

「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。(あらすじはガンガンONLINEより)

私には「刺さらなかった」理由

まず、前提として述べておきたいのだが、私はゲームをやらない人間である。よってゲーマーならわかるお約束ごとは基本わからない、と思っていただきたい。ただ、わからないけれど、ゲーム原作や、ゲームを題材にした作品は結構みているので、たとえばスライムがどういう立ち位置にいるのかくらいのことなら理解できる。

さて、問題はこのゴブリンなのだ。ゲーマーにとってゴブリンとはどういうチカラを持つキャラクターなのだろうか?一応日本語でいう鬼とは別物として考えた方が良さそうなことくらいはわかる。

しかし、「ゴブリンスレイヤー」をみていると、この世界におけるゴブリンの扱いがどうなっているのか?がアニメをみているだけでは伝わってこない。もしかすると原作には細かい記述があるのだろうか?そこまでは興味がないので、今のところ原作まで手に取ろうとは思ってはいない。

アニメで見る限り、どうも「ゴブリンスレイヤー」の世界の住人にとっては、小物だけど絶対悪で、場合によっては人間に災いをもたらす存在ということらしい。その割にはゴブリンスレイヤー以外の人物が、積極的にゴブリン退治にもいかないし、ギルドがかける報酬も少ない。このあたりは視聴中ずっと引っかかっていた。

アニメ「ゴブリンスレイヤー」は、このあたりの説明が作中で十分になされていない、と私は思っている。だから、シリーズ中で主人公のゴブリンスレイヤーが、ゴブリンに執着する理由が復讐だとしても、また最終回で、ゴブリンスレイヤーが「本当は冒険者になりたい」ともらしたシーンにしても、見ている私には「刺さらなかった」のである。

作品としては結構致命的

この、ゴブリンとゴブリンスレイヤーとの「関係性」を十分に説明しきれていない、という問題は、作品としては結構致命的で、例えば話題になった第1話の惨殺シーンにしても、最終回でゴブリンスレイヤーが素顔をみせるシーンも、見終わってみるとあまり印象に残っていない。見せ方は間違っていないのだが、肝心なところをきちんと説明できていないばかりに、本来なら記憶に刻まれる演出が生かされていないのだ。何とももったいない話である。

昨今のアニメ制作事情からすると、説明に十分な時間がさけないことはわかるのだが、やはり物語のキモになる部分がぼんやりしているようでは、どんな意欲があっても伝わらない。ましてや冒頭に書いたように、ゲームをやらない私のような人間を対象にしていないのであれば、ある意味仕方ないが、不特定多数の目に触れる機会があるアニメ化というチャンスに、それだけでは勿体無いような気がする。

2018年秋アニメには、「転生したらスライムだった件」という、ゲームでは常識な?最弱のスライムを、あえて最強の存在にした作品も登場していたのだが、こちらは「スライム=弱い」という先入観を利用しまくっていただけでなく、異世界転生という、手垢のついた設定ながら「転スラ」はとても斬新に見えたし、飽きが来たら二クール目をとばそうとする私が、最後まで付き合おうと思っている。でも仮にアニメ版「ゴブリンスレイヤー」に2クール目があったとして、果たして引き続き視聴したかどうかは・・・正直いって自信がない。

スライムとゴブリン。どちらもゲームをやりこんだ人の先入観を狙いに定めたはず。結果的にアニメの転スラにできて、アニメ「ゴブリンスレイヤー」にできていなかったのは、「丁寧な説明」だったのではないだろうか?

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