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[心理×映画]映画鑑賞記・うる星やつら2 ビューティフルドリーマー 

05年4月24日鑑賞。

ルパンについては受験期と重なった不運もあったけど、うる星に関しては幸運にも1~4までは劇場で体験している。中でも1と2は何度も何度も劇場に足を運んだ記憶もある。これだけ入れ込んでいたのに忘れているものである。

夢邪鬼の声が藤岡琢也氏だったことさえ見返した当時忘れていた。昨今の有名人を声優に起用するという手ではなく、夢邪気という配役に適した俳優さんを使ったという感じ。ただ、気に入っているという割には、劇場鑑賞後、テレビ放送にも巡りあえず、たまたま録れた放送分が約20年ぶり。その間映像商品を買うなり、レンタルするなりすれば見る機会もあったのだが、なぜか疎遠になっていた。

今回久々に見てみて、学園祭が夢としてこれほど観客の目線としてはいり込んでいける熱気が現実にあったのは多分この80年代が最後だったのではないかと思われる。大学の学園祭にはまだ多少こういう熱気は残っていようが、永遠の空間をこういう形で映像化するのは、現在ではかなり難しいかもしれない。

あの時代、ああした熱気が現存していたこと、それを真空パックのように夢の中に閉じこめてしまいたいという気持ちがもてたこと自体が幸せなことだったのだ。過ぎ去ってからその事に気がつかされたがために、見たときの切なさが倍増した。

後、一番最初に劇場で見たときは、深い意味はないイメージシーンの羅列が、積み重ねられて、
さも意味ありげな深さを演出しているかのような感じがしていたが、実際はその一つ一つがキャラクターの心象風景として成立していたことを初めて理解できた。

これは年取った分、理解度が深まったと言うことかもしれない。

何度も言うようだけど、やはり名作は見直すたびに色んな発見があるものである。

-映画鑑賞記