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映画鑑賞記・必殺仕掛人・梅安蟻地獄

06年11月26日鑑賞。

鍼医者・梅安は、ある夜、一人の浪人に本道医師・宗伯と間違えられて襲われた。人違いと知ったその浪人は闇に消えた。数日後、梅安は仕掛の元締・半右衛門から伊豆屋長兵衛の暗殺を頼まれた。伊豆屋は五年前に江戸に来て以来、急速に財をなしており、その私生活は謎につつまれていた。ある日、梅安は伊豆屋と宗伯が密会しているのを張り込んでいたところ、先日の浪人も宗伯を見張っていた。浪人は小杉十五郎と名乗り、薄幸な女郎お仲の母を犯し自殺に追いやった宗伯を狙っていたのだった。やがて調査で宗伯と伊豆屋の過去が判明した。伊豆屋は紀州家の侍であったが、藩内部の政権争いで、二人の家老のために宗伯から毒薬を手に入れ、藩主を秘かに毒殺したのだった。以後、侍を捨てた伊豆屋は、家老から金を強請っていたのだった。伊豆屋の仕掛を依頼したのもその家老だった(あらすじはMovie Warkerより)

キャストはテレビとほぼ同じながら設定とキャラが微妙に異なっている。原作「梅安」で活躍した浪人剣士、小杉十五郎が映像作品 初登場しているため、TV版の西村左内は登場せず、林与一さんが十五郎も演じている。そのためテレビシリーズを知ってるとちょっと混乱するかもしれない。

その十五郎は勘違いから一度は梅安さんと斬り合うものの、後に協力して悪を打つ。テレビ版と違うのは名前だけでなく、 実際に町道場で教えて いる設定になっていること と、世話をしている女性 はいるが独身らしいこと、 後の仕掛人入りへの 含みは持たせたものの、 完全な仲間にはなって いないこと、など細部に 渡って違いが見受けられる。

だが、本作は映画の パート2というより完全に テレビの第一話みたいな 作りに見える。多分小杉 さんとの出会いが描かれて いる分、物語のスタートと いう印象が強くなって しまったのかも。

パート1とはキャストも異なる し、一作目は梅安さんにのみ スポットが当たっていたし、 演者も田宮二郎さんなので より独立した物語として 捉えられたのではないかと思う。 テレビ版でも幾度となく登場 する小池朝雄さんの 小悪者ぶりが板に付いていて 見事としか言いようがない。 これも「続く」の様な終わり方 だったけど、この時点で パート3を作る予定があった のかどうかまでは定かでは ない....。

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