
8年半の体験談を告白しちゃいます。もとカーディーラーセールスマンの体験談ブログ 車を買う時に気をつけておきたい10のポイント
8年半の体験談を告白しちゃいます。もとカーディーラーセールスマンの体験談ブログ(30)車を買う時に気をつけておきたい10のポイント(1)
2016/10/10
今回からはディーラー勤め8年半の人間にしか書けないお話をします。基本近々で退職した場合、守秘義務がありうかつな話は書けないものです。しかし、私の場合退職から約20年が経過してますし、当時を知る人間もほぼいない状態なんで、突っ込んだ話を書こうと思います。
さて、ここであなたに質問です。よい条件で新車を購入する場合、あなたならどうしますか?次から選んでください。
(1)各営業所から見積もりだして、一番いい条件のところで買う
(2)長い付き合いのあるセールスマンからアフター込みで買う
だいたい自動車雑誌が奨励しているのは(1)です。しかし、裏話すると実は下取り価格を決めているのは、各営業所ではありません。そのディーラーの親玉である本社が決めています。従って同じディーラーの違う営業所を回ると、だいたい同じ金額しかでてきません。
たとえばトヨタと日産のディーラーを回ってどっちにするか決める方もかつてはいらっしゃいました。しかし、これにも落とし穴があります。実は最初から条件を崩してくる新車は、のちに下取りに出す際には、査定も安くなるケースが多々あります。因みに人気車種の場合はこのケースに当てはまりませんが、同じような小型自動車などでしたら、多少でも差がつくか、下手したら0になるかの違いはあります。
私なら(2)の買い方を奨励します。やはり買うのも人間なら売るのも人間なんです。だからと言って言い値で買えとは申しません。ただ、あまりに無法な要求したり、営業マンの足元ばかりみた駆け引きをしていたら、サービスの際に営業マンの足があなたのお宅から遠のくことは確約いたしましょう。クルマとは何年もあなたの生活を共にするパートナーです。その面倒を共に見てくれる営業マンもまたあなたのパートナーです。
そう考えると出せる金額を正直に提示して、真っ当な買い物をすれば、営業マンもサービスマンも気持ちよくアフターフォローをしてくれるでしょう。
私の例で言うと、散々むちゃくちゃな条件だして渋々相手のやり方を飲まざるを得ない取引がありました。正直、売ったら売りっぱなしにしてやろうと心の中では決めていましたが、納車からしばらくして強烈な台風が上陸し、そのお客の家も被害にあいました。強風で屋根が飛んだらしいのですが、その屋根の下敷きになったのが数ヶ月前に無理な条件だして購入した新車だったのです。正直相手が台風ですから、担当はディーラーではなく、保険会社の領分になりますが、これ幸いと私もそのお客とは手を切りました。家も半壊、新車は全損だったそうですが、ぶっちゃけ知ったこっちゃないですよね。正直ザマーミロ!とは思いましたが。
逆に私を1人の人間として扱ってくれたお客さんとはとてもよい交流ができましたし、こちらも誠心誠意対応させていただきました。そういう方の方が稀ではありましたけどね。
約25年から30年前といえば査定や買取専門の業者さんも一般的ではありませんでした。だから我々営業マンもよいお客さんには少しでもよい条件で新車をお買い上げいただけるように、色んなツテで下取り車を条件よく購入していただける方を探したりもしました。不思議なもので、営業マンによくしてくださった方の車は不思議とすぐに次の買い手が現れたりしたものです。
やはりマスコミの記事に踊らされて自分だけ得しようという魂胆の方には相応の結果しか残らないみたいです。この話に科学的根拠は一冊ないんですが、当時、世の中はよくできているなあ、と若造なりに関心していたんですよ。