8年半の体験談を告白しちゃいます。もとカーディーラーセールスマンの体験談ブログ 自動車の税金豆知識

8年半の体験談を告白しちゃいます。もとカーディーラーセールスマンの体験談ブログ(27)自動車の税金豆知識(9)

日本では、リサイクルショップの存在は新しい物を扱うお店にとって脅威だと思います。きれいで、中古とはいえ、状態が新品に近いものをたくさん揃えているからです。ではなぜこうした店は新品に近いものばかり並べているのでしょうか?

本当に「古い」ものや本当に「使われた」ものを売るヨーロッパの お店は新しいものを売るお店とはそもそもの趣旨が違います。ヨーロッパでは、何に価値を見出すかということは本当に人それぞれです。「ブランド物だから」「まだ新しいから」という理由ではなく「良いものだから」「愛着のあるものだから」といった理由で一般の人々が古い物を売ったりします。

「古いもの」「時代遅れのもの」でも良いもの、面白いものはいつまでも愛され続けます。人々が愛着を持っていたものを譲り受け、また次の人もそれを愛します。そこには、必ず前の人の影が残っています。その「物」のヒストリーを受け継ぎ、その続きを作っていくような感覚です。知らない誰かは、その「物」を通して「知らない誰か」ではなく、自分にとって「意味のある誰か」になります。誰かが何年も大切にしたものを、自分もまた何年も大切にするということ、過去を消してしまうのではなく、過去を慈しむということで、そのようなストーリーが展開することによって、ただの「物」以上の価値が加わるといってもいいでしょう。そんな考え方が税にも反映されているのがドイツです。ドイツには「Hナンバー」というものが存在します。HとはすなわちHistorischのHのことで、少なくとも30年以上前に生産されたクルマで、現状走行可能で車検を通過すること、無改造のオリジナルでかつ文化的価値のあるものを意味します。この条件を満たしたクルマのナンバープレートの末尾に「H」を付与。優遇税制まで適用するというものです。

30年経っていなければならなかったりと、ハードルは多いのですが、モノを大事にする。ひとつのものを長く使うこともエコである、という考え方は、自動車文化の歴史が長いドイツならではの自動車に対するひとつの解釈だと思われます。もちろん自動車に対するスタンスが日本とは全く違うし、旧車というものを根っから肯定する、敬うというのは、ずっと成熟したものの考え方です。

しかし、日本はどうかというと・・・・

少子高齢化や人口減少は、すなわち税収減に直結します。ですから国はとにかく財源を確保しなければならないわけで、いきおい取りやすいところから税をとるという安易な方向に走りがちになります。しかし今は子供を作らないし、結婚もしない、そういう価値観がひとつの潮流になっていますから、税金を払う年齢層はどんどん減る一方なわけですね。その中でも自動車税というのはあくまでも国の財源の一部でしかありません。しかもその使途が明確ではないと言われています。

本来は教えて欲しいと言わなくてもきちんと行き渡るように知らせる義務があるはずです。しかし説明できていないのが現状ですね。高額な税金を納めたとしてもその使い道がはっきりとしていて、なおかつ、世の中や社会的弱者のためになるような用途なら誰しもが納得も出来るでしょう。

しかしこの国の税金のシステムは使い道がはっきりしていないばかりか、その使い道と思われる意味のない公共工事ばかりが目に付き、工事のせいで道路が混雑したり渋滞を引き起こすこともあったりして、まるで納得できないということも多々ありますね。そもそも自動車産業そのものが官僚主導という側面もあったりします。1950年代の国民車構想は、裏を返せば自動車の普及とともに税収のアップを目論んでのものでした。日本国民にとっての自動車というのは、実は国策とか政策の一部なのであって、政府や官僚の意向に想像以上に管理拘束されているとも言えるでしょう。

日本は全国津々浦々、公共交通機関が行き渡っているわけではありません。どうしたって車が必要、クルマがなければ生活できないという地域だって存在します。その意味でも全国統一という自動車税の税制もあまり公平とは言えません。ですが、グリーン税制で新車の多くは減税に次ぐ減税なのですから、クルマ全体から搾り取れる税収の帳尻を合わせなければならないと国は考えているのです。これはどこかで増税するには古くなったクルマを増税し、補填するという考え方もできます。ましてや「自動車税も上がったから、新しいのにするか」という消費行動を誘発しようとしている、とも考えられます。減税適用とは言っても新車をどんどん売って経済活性化、という目論見なのでしょう。

こうした発想の下では友人の手から友人の手へ、といつかは私の知らない誰かの手に渡ってリレー選手のように誰かと繋がっていくような、非常に面白いことでさえ「何が面白いの?」ととられられても不思議ではないですね。日本ではリサイクルの意識が進んでもまだまだそのリサイクルの中に新しさを求めるという感覚があります。前に使っていた人のことは、できれば知りたくない、誰かが使っていたことを思うと気持ちが悪いという人さえいます。他人は嫌いで物は好きという傾向は、明らかに日本のリサイクルの限界を意味するものです。税金がすべてのもとではないですが、やはり新しいものにしか価値を感じないという世の中はどこか世知辛い感じが私にはします。あくまで金銭的な選択としてリサイクルショップや中古車を利用するのは、リサイクルにロマンを感じない、新しいもの好きの
ユーザーの傾向も反映されているような気がします。結局年々車がつまらなくなっているという意見が多くなっているそうですが、それもなんとなくわかる気がしますね。





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