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[アニメソング] アニメ的音楽徒然草 いつかどこかであなたに会った

書き下ろしではない

今回は1982年にNHKで放送された「太陽の子エステバン」のエンディングテーマ(ED)だったパルの「いつかどこかであなたに会った」をご紹介します。

もともと「いつかどこかであなたに会った」は「エステバン」のために書き下ろされたわけではなく、初出は同じNHKの「みんなのうた」でした。みんなのうたではアニメは一切使用されていないので、流用という形にはなりますが、同じNHKですし、問題はなかったのでしょう。

とはいえ、作品内容に比べると随分大人びた曲だなと思いました。「太陽の子エステバン」(仏名:Les mystérieuses cités d'or)はもともとは日本の独自制作だったのですが、第七話からフランスDICとの共同制作になったという変わり種です。ちなみにyoutubeで海外版のエステバンを見るとOPは同じなんですが、また一味違うテイストの楽曲にかえられています。日本語版を知っているとイメージが違いますけどね。

この時代にはヨーロッパと日本の合作アニメが結構作られていた時代で、エステバンも結果的にはその流れに乗っかったわけです。前半では出てこなかったメカニックが後半でたくさんでてきているのは、フランスサイドの要望だったといわれています。

オリジナル音源がない

ちなみに、実はこのエステバンはオリジナル音源が存在していません。wkipediaによると

1998年4月6日から1999年1月4日にかけてNHK衛星第2テレビジョン(NHK BS2)で再放送されたが、オリジナルVTRをNHKが契約切れと共に消去してしまい、権利元のMK COMPANYも原版を紛失してしまったため、フランスからプリントフィルムを逆輸入して音声を再アフレコしている。主人公エステバンの声優以外はすべて変更されている。

という事情があったみたいです。80年代でもまだ作品の二次使用という概念が存在していなかったというのは驚きですが、エステバンが再放送された98年当時ですと、まだ多くのオリジナルキャストはご存命だったので、エステバン役の野沢雅子さん以外のキャストを総とっかえした意味は未だにわからないですね。

ちなみに私はこの再放送版を見たことがあるのですが、正直オリジナルキャストの方が気に入っていたので、途中で見るのをやめてしまいました。今見るとキャスト変更板も結構な大御所がそろっているので、もったいないことをしたなあと後悔してますけど。

「いつかどこかであなたに会った」はエステバンのオープニングでもある「冒険者たち」(こちらも必聴!)とともに、1982年6月にシングル化されています。実は私、このシングル盤を気に入って購入したくらいで、今でも両方とも80年代に残る名曲だと私は思っています。

ガンダム以外も・・・

もっとも作詞・阿久悠、作曲・大野克夫というゴールデンコンビの作品ですから、ある種当然ともいえますが、いい時代にいい作品を残して下さったことには感謝の言葉しかありません。

このパルのヴォーカルを務めていたのは新井正人さんです。のちに機動戦士ZZガンダムの初期主題歌「アニメじゃない」を担当されますが、最初は新井さんとパルが結びつかなくて、「真実」を知ったときは随分ビックリしました。

新井さんはのちにオメガトライブの三代目ヴォーカリスト(初代:杉山清貴さん、二代目:カルロストシキさん)になったのち、現在は主に作曲家として活動してます。近年ではガンダム関連の音楽イベントや、スーパーロボット魂ライブなど、アニメソングのライブイベントにも出演しています。

ただ、ガンダムという看板が巨大になりすぎたせいか、新井さんもにしても、ガンダムソングしか歌ってくれないイメージが私にはあります(たぶんそんなことはないとは思うのですが)。これは森口博子さんも同様なんですが、ガンダム以外のアニソンも歌ってほしいなあというのが正直なところです。

いつかどこかでこの曲にまた出会いたいなあというオジサンの切なる願いがいつかどこかで実現してほしいなあと、私は今も願っていたりするのです。

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