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[アニメ感想] 2018年冬アニメ完走分感想文 刻刻

2018/04/17

永遠の“6時59分”が始まる―

佑河家に代々伝わる止界術。止界術を使うと、森羅万象が止まった“止界”に入る事が出来る。ある日、主人公樹里の甥と兄が、誘拐犯にさらわれてしまう。救出の為にやむを得ず“止界術”を使うが、そこにいるはずのない自分以外の“動く”人間たちに急襲される。

彼らは、止界術を崇める「真純実愛会」。止界術を使用する際に必要な“石”をめぐり、止界の謎、佑河家の謎が徐々に解明されてゆく…(あらすじは公式HPより)

 物語の肝であるじいさん

原作は2008年から不定期に掲載が続いていた作品。マンガ大賞2011にノミネートされ、故・水木しげる先生が自身の最高評価をしたと言われている。

簡単に言うと、時が止まった止界と呼ばれる世界を舞台に、特殊能力を持った一家と、新興宗教の教祖が闘う話なんだが、入り組んだ人間模様に謎解きの要素も混じったミステリーアクション的な作品である。

特徴的なのは、おっさんやじいさん(名前すらない)が物語の肝として大活躍するところ。もともと原作では早々に退場する予定だったそうで、そのために名前がないらしい。アニメもそこは踏襲している。

が、主人公・樹里の家族として、あるいはヒロインを支える名バイプレイヤーとして、じいさんの描写は非常に丁寧。特に一度目に止界に入った際に、樹里とじいさんがまるでカップルのようにみえるのが、ある意味「刻刻」のキモみたいになっている。

 綺麗すぎた最終回

個人的には最終回が少し綺麗すぎてしっくりこなかったのだが、ある意味贅沢といえば贅沢かもしれない。しかし、それぞれのキャラクターをキチンと掘り下げて描いているのは、大橋誉志光監督の面目躍如だろう。

樹里のキャラクターは、アニメの作品の対象年齢を考えて、原作の28歳から22歳に下げられたそうだが、わたしはこれがむしろ樹里のヒロイン感を増していたように思う。結果的にはこの変更は大きく気にはならなかった。いわゆる派手さはないが、地に足のついた佳作だったと私は思っている。

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