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[特撮ソング] 特撮的音楽徒然草 気のせいかな

2017/05/27

今回は久々に特撮ソングとして、スーパー戦隊シリーズの第21作にあたる「電磁戦隊メガレンジャー」のエンディングテーマ「気のせいかな」を取り上げてみようと思います。

メガレンジャーは、それまで土曜夕方17時台だった放送枠が8話から日曜朝7時半、つまり今のニチアサに移った最初のスーパー戦隊です。これはテレ朝の夕方ニュース枠の拡大に伴う移動でしたが、夕方枠の放送時間25分から、ニチアサに移動は30分に拡大され、予告やエンディングも流せる余裕がもてました。

結果的にスーパー戦隊はニチアサにきてよかったと私が思っている理由の一つが、この放送時間拡大です。やはり時間に余裕があると、ストーリー展開やその他の面でもゆとりかうまれます。

メガレンジャーは、インターネットを代表する「デジタル」を絡ませたり、主人公高校生5人をより等身大に描いたりといったストーリー面での工夫。

また、特撮面ではデジタル合成システムを導入し、メカニックシーンなど、コンピュータグラフィックスやデジタル合成を多用しました。これにより、それまでのミニチュアやビデオ合成では描写不可能だったリアルかつダイナミックな特撮場面が増え、一方では新ロボやパワーアップのエピソードでもドラマ性を強調する効果を生みました。

放送期間がたまたまインターネットや携帯電話の普及時期と合致していたのは非常に幸運だったともいえますが、そうした時流を積極的に取り入れていくスーパー戦隊シリーズの柔軟性が、メガレンジャーを傑作にしたと思います。

「気のせいかな」は等身大のヒーローであるメガレンジャーの心理をよく描いた作品だったといえるでしょう。いまだにファンが多い楽曲でもあります。「元気を半分わけることくらい俺にだってできるさ」という一節は、個人的にメガレンジャーの等身大な部分がよく表現されていると思っているので、大好きな箇所でもあります。

メガブルーこと並木瞬を演じた松風雅也さんは、現在声優としても活動されています。スーパー戦隊シリーズ37作目の「獣電戦隊キョウリュウジャー」では、敵幹部の1人・怨みの戦騎エンドルフの声を演じ、戦隊ヒーローを苦しめる側に回ったことで、顔出しで戦隊を演じてから敵幹部の声を演じるというレアケースな活躍もされています。スーパー戦隊シリーズが現在もなお継続して放送されていることによる奇跡ともいえるわけですね。

その松風さんが近年「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」という作品でガエリオ・ボードウィンという役を演じました。一期では人のいいおぼっちゃま、二期では裏切った親友を自らの手にかける苦悩を、素晴らしい演技力で表現されていました。

この鉄血のオルフェンズでは、スーパー戦隊35作目の「海賊戦隊ゴーカイジャー」でゴーカイイエローを演じたM.A.Oさんも出演されています。やはり戦隊出身者がこうした多方面で活躍されるのはファンとしてはうれしい限りです。

しかし、鉄血のオルフェンズは視聴率的に大変苦戦し、TBSは鉄血のオルフェンズ終了をもって日曜夕方5時のアニメ枠から撤退し、アニメ枠を朝に移動させることを決定しました。メガレンジャーの場合は枠そのものが継続し、放送時間も延長されたのですが、一方ではこうして枠そのものがなくなってしまうということもテレビ界では普通にあるわけです。

最近はスーパー戦隊のエンディングでは必ずといっていいほどダンスというのが定着していますが、その元祖?も実はメガレンジャーでした。正確にはシリーズ初の「音頭エンディング」であり、同時に初の「女性ソロ」曲である「Bomb Dancing メガレンジャー」が21話から30話までの「夏季限定」エンディングとして放送されました。ちなみに31話から50話までは「気のせいかな」の2番が流されています。

そういう意味ではメガレンジャーはいろいろと先進性を備えたシリーズだったことがわかると私は思いますね。

[追伸] 「気のせいかな」は非公認戦隊アキバレンジャーシーズン痛!のエンディングでツー将軍こと、堀川りょうさんがカバーされていますが、オリジナルとそん色ない、さわやかな歌声が楽しめます^^もっともツー将軍って一応作中では悪役なんですけどね。









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