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映画鑑賞記・人造人間ハカイダー

2019/08/24

05年8月17日観賞。

争いのない奇跡の街ジーザスタウンに、黒い破壊者ハカイダーが現れる。ゲートを破壊して侵入したハカイダーは、迎撃に現れた重武装兵を次々と倒してゆく。その姿を見た反政府ゲリラのカオルは、ハカイダーを救世主と考える。

重武装兵との戦いで傷ついたハカイダーはカオルに助けられ、ジーザスタウンが元老院の総督グルジェフに支配されていることを知る。しかし、カオル以外のゲリラはハカイダーに興味を示さず、自分達の欲望のために戦っていた。そのような彼らに対しハカイダーは「お前たちも醜い」と言葉を投げかける。そこへ重武装兵を連れたミカエルが現れ、ハカイダーとゲリラたちを一掃する。

辛うじて生き延びたカオルはハカイダーと再会し、オアシスへ誘う。だが、重傷を負っていたカオルはそこで息絶える。怒りに燃えるハカイダーは、グルジェフの歪んだ心に支配された偽りの平和を破壊するために元老院へと向かう。 (あらすじはwikipedeiaより)

95年制作の雨宮慶太監督作。東映スーパーヒーローフェアの一環として1995年4月15日に公開された特撮映画。英題はROBOMAN HAKAIDER。 キャッチコピーは「正義も悪もいらないぜ! オレの名はハカイダー!!」東映特撮ヒーローの生みの親である、原作者の石ノ森章太郎の生前最後の東映特撮ヒーロー作品であり遺作である。

もともとテレビ用の企画だったのが 映画に化けたもの。当時はヒーローフェアの一環で尺も50分という事で公開版はそうとうせせこましい印象が あったのだが、本来の 1時間20分近くあるビデオ版では 非常にわかりやすく、公開当時避けたと思われる 残酷シーンなども入っているが、 ただその分テンポの良さは失われている。

一番変わっていたのは導入部にたっぷり時間をかけられていたのと、エンディングが全く変わっていたことか。歌入りテーマはカット。かわりに 本編BGMが使用され、エンドバックに かかっていたハカイダーのテーマはオープニングを始め数カ所に 使われていた。

ハカイダーのテーマに関してはむしろ 劇場版の方が印象深い。エンディング手前、ハカイダーがバイクに乗って去っていくシーン一回に バーンと使用され、そこからエンドロールにはいるという非常に印象的な使われ方をしていたからだ。 そこの部分がやや散漫な感じはした。

あと劇場版の優位点としてはヒロイン カオルが割と神秘的な感じ(デビュー 間もない宝生舞の演技力も手伝って) に仕上がっていたのだが、 もともとあるべき姿に戻すと以外と 普通というか、印象度は下がってしまった。 決して過剰な説明をしているわけ でもないのに、受ける印象は がらっと変わってしまったのだから 不思議(反体制側が体制になろう として、天下取った暁の夢がやや しょぼすぎというか)そこで白馬に 乗った王子様~なぜかそれが黒騎士なのだが~がやってきた お嫁さんになるっていうのは 正直どんなものだろう。 描くならもう少し掘り下げないと、 雨宮他作のヒロイン像からしても やや薄い感じがした。

今回のようにあきらかな説明不足 の公開作をきちんと補うという意味で 作られたディレクターズカット版だが、 やはり映画とて生もの。たとえ監督 であろうとも、時間が経ってから ハサミを入れ直すとまた違ったものに なってしまうものなのだなと言うことが よくわかった。

石ノ森先生がご存命の折り、 この作品の展開に大いなる期待を していただけに、その後ハカイダーが 成就するにはアニメ版を待たなくてはならなくなってしまったが、今思うとこれがあったから近年の「キカイダー」のリメイクもああいう形になったのかもしれない。

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