[プロレス観戦記復刻版] がむしゃらプロレス追悼イベント 闘いに勝った男の旅立ち~SHINGO FOREVER

がむしゃらプロレス観戦記

がむしゃらプロレス追悼イベント闘いに勝った男の旅立ち~SHINGO FOREVER

(2011年1月21日・土・北九州パレス)

[プロレス観戦記復刻版]「がむしゃら祭2010」~ど派手に盛り上がろうぜ!!~
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イントロダクション

この日は去年から企画されていた追悼大会。結局会場の関係で二転三転してこの日、北九パレスで開催という運びになった。

その「主人公」にしてこの日の遺影を飾った選手の名は川上真吾。もと華☆激所属で将来を嘱望されながら旅立ってしまった逸材の試合を残念ながら私はみていない。

一回だけ試合を見るチャンスがあったのだが、その時は私が遅刻してしまい、彼の試合には間に合わなかった。

[プロレス観戦記復刻版] RESISTACE小倉大会(04.7.4)
RESISTACE小倉大会(04.7.4 於.北九州市小倉.井筒屋パステルホール観衆 282人)オープニングまたしても嵐の余波で変な天気。日曜の興業はいつも仕事が入っているので自由がきかない。結局ぎりぎりで出発。渋滞にも...

ちょうど体の具合が悪い時期にぶつかっていたからだ。例え知ってても観戦はおろか外出もままならない時期だったから。

川上真吾・・・・事前アナウンスによると、数万人に1人という特異な箇所に腫瘍がみつかり発見した時はすでに末期で余命1カ月の宣告を受けてしまった。が、彼は治る事を信じて闘い、5カ月間しっかり生きてみせた。享年26歳。婆紗羅選手の最初の教え子でもあり久保希望選手と同期であった。

がむしゃらの初期の大会にも参戦していて、息を引き取る最後までプロレスの話をしていたという。その心情は察するに余りあるものがある。

オープニング

進行に関してはがむしゃらにしては簡素。遅れればきちんと謝罪する。15分遅れだったんだけど、この辺は堂々と遅れて始めることがい多いプロレス界においては貴重な存在。

今回はあくまで追悼イベントとしてやってる事なんでそこら辺はおおむねみんな理解してるっていうか。。。いつもお店のがむしゃらで見る顔ばかりだった。本当にうちわにしか告知しなかったんだな~・・・・

でもそれでも満員になっちゃうんだから凄い話。

オープニングはいつものプロレスルールの説明もあったんだけど、その前に川上選手の「引退セレモニー」が・・・・

遺影を掲げたご遺族の方がリングイン。選手ほぼ全員がリングを囲んで黙とうしつつテンカウントが鳴らされる。10カウント聞くのはあの福田雅一が亡くなった時以来かもしれない。

なんともいえない寂しさが募る。見知ったわけではないのに・・・プロレスを愛した人がなくなるのは身内の死よりつらいかもしれない。1月の伯父の死より痛切に感じられた。

そして川上真吾のコールとともにテープが投げ込まれた。

ここからはいつものがむしゃらに戻っての進行。ただし応援の練習のみで、入場してからのストーリー説明のみ。

試合数も4試合と、いつもの半分くらい。まあ4月の小倉北で3倍に増えるはずなんで^^今回は大会の趣旨に合わせてちょうどよかったんだろう。

第1試合

○パンチくん 対 ●キューティー・フランケン (アバランシュホールド)

パンチくんの中身の選手は今年からフリーになった超実力者。でもパンチくんのキャラをよくわかってて、出足は好調の千鳥足^^

一方二度とみたくないと思ってた(爆)キューティーバージョンのフランケンはノリノリで入場。ああ、やっぱ悪夢だ^^

ところが試合が始まってみるといきなり場外戦。そしてパンチくんが繰り出す技の一発一発が重いし、早い!

明るく楽しいはずの試合が急に殺伐とした雰囲気に・・・・これは想定外。しかし、フランケンくらいのガタイがないと、やっぱプロの技をくらうのは難しかったろう。

逆にいつも以上に思い切りぶつかっていったんでフランケンも試合で生きた。これはパンチくんの中身の選手に感謝もんでしょう。

最後は丁寧なアバランシュホールドで(優しく投げたということではなく基本にのっとってきちんと投げたという意味の丁寧)フランケンを5分殺。

たかが投げ一発というなかれ。これがプロレスの凄みなのだ。いや、いきなり凄いものを見せてもらった。

青息吐息でフランケンがマイクもつと、今冬からラーメン屋さんをはじめるということで頑張りますとマイク。そうか、そういう意味でもこの試合は激励を兼ねたカードだったんだな。納得!

第2試合・オールパシフィック対LOC対抗戦

SMITH&TA-KI&●竹ちゃんマン 対 マスクドPT&DEISEL&○TOSSHI(スモールパッケージホールド)

なにわ愚連隊の登場で一気に対抗戦色が薄れつつある両者の中にあって存在感をみせねばならない選手がいた。それは、愚連隊が乱入してくる前にLOC入りしてしまったTOSSHI。せっかくヒール転向してひと暴れというところで招かざる客のおかげで自分のインパクトが消されてしまったのだ。

ここで存在感をみせないと何の為のヒール転向かわかんなくなる。

そりゃYASUと闘うことでならまだ価値があるとはいえ、その相手がいない今大会みたいなカードの中でどれだけ自分をみられるか、ヒールとしてお客に認知してもらえるかが勝負所。

そう考えると、パワー&テクニックでPT、狡さとスピードで一日の長があるDEISELの二人も実は味方であって敵みたいなもの。このフィールドで勝負すると明らかに二人を超えるインパクトは残せない。

長くなったが要するにこれはLOC・TOSSHIの査定試合だったのだ。

そこで先輩二人を意識しつつ本気で怒らせる対象が対角戦上にいた!そう、同じジュニアの覇権を狙う上で避けては通れない男、それがTA-KI。
実際の王座は横にいるDEISELがもってる以上、YASUとの抗争だけ
ではLOCに行った意味がない。

試合はそれでも巧者、PTとSMITHの絡みや、要所要所で毒霧吹いて攪乱するF|DEISELらがしっかり活躍。勿論TOSSHIも頑張っては
いたが、中盤以降はその意識せざるを得ないTA-KIにつかまってしまう。

最初の勢いは凄く、特に蹴りには今までにない憎しみすらこもっていたTOSSHIだったが、これで怒りに火が付いたTAーKIのアンクルホールド
~膝十字で防戦一方に。更に強烈な膝蹴りやスピアーくらって青息吐息・・・・更にSMITHや竹ちゃんマンも続いて足殺しに来たので、この辺から一気に旗色が悪くなった。

とはい、退路がないTOSSHIにしてみれば先輩が本気だして向かってきたことはある意味勲章といっていいだろう。その辺はLOCの先輩たちも認めたのかもしれない。むしろ捕まりだしてからは自分たちがとるのではなく
あえてTOSSHIに勝ちをとらせようと勝負をかけた感があった。

もし、TOSSHIの眼前にTA-KIしか入ってなかったら試合を任せたりはしなかったろう。そしてその期待にTOSSHIはこたえた。ちなみに
今回の竹ちゃんマンは相当な実力者ではあったんだが、キャリア差も含め
終盤の畳み掛けを耐え抜いたTOSSHIが逆転の丸め込みで勝ち!

しかし、あえて難をいえばこれはベビーフェイスの勝ち方なんでやっぱ前半のふてぶてしいTOSSHIが確立できてこそのヒール像だと思う。

そこは宿題をして残ったけど確かにLOCに行ってTOSSHIは間違いなく輝いた!それは断言していいと思う。査定は合格でいいんじゃないかな。

第三試合・スペシャルタッグマッチ

伊東竜二(大日本)&○アステカ(華☆激)対 KAZE(フリー)&●谷口勇武(フリー)(腕きめ逆エビでギブアップ)

華☆激でファイナルロマンスという名物タッグチームを組んでいたKAZE組はこの日が再結成。まさか解散から一年たたずに再結成の日が来ようとは。

で、ここになんで伊東が混じってるのか?というと、実は春の九州サーキットでの営業で来ていた伊東にマスターがオファーして実現したもの。しかも
裁くレフェリーが九プロのケニー田中さん!なにげにありえない顔合わせが実現してしまうのも中立のがむしゃらマットならでは^^

さて事前に谷口は伊東が相手と聞いて蛍光灯デスマッチも辞さぬ発言をしていたがまさかの伊東、その蛍光灯を持って入場。使う気満々で振りかざす。
本当にデスマッチになるのか?

でも試合が始まればいわゆる華☆激でいつも見ていた光景に伊東が合わせる形に。ちょっとルチャっぽい動きやとび技も多くして、溶け込んでいた。なんだかんだいってもベテラン。この辺の阿吽の呼吸はさすがなもの。

やっぱ谷口除けばみんなベテランなんで試合に安定感があったし、プロとしての差もさりげなく見せていた感じがした。

やっぱどうしてもここでは谷口がどこまで他の三人に食い下がれるか?フリー転向第一戦が、師匠と先輩に囲まれた中で自己主張するにはやはり、蛍光灯は別にして伊東に絡まなけば意味がない。

しかしやはり伊東・アステカも初タッグとはいえ、全く穴がない。ファイナルロマンス以上の好連携で谷口に的を絞り始めた。こうなると、やはり旗色が悪い。

いつもならここらでグダグダになっていくパターンの多かった谷口だがやはりフリー転向に期するものがあったか、いつも以上の頑張りをみせる。

伊東も格下と思わず、またゲストという扱いではなくて大日の時以上に厳しい攻めを見せる。伊東も実はベテランになって試合にややムラが出始めてるんだがこの日はかつて大日の一枚看板だった頃の伊東竜二そのものだった。

だから心配だった二人が予想以上に絡んで予想以上にいいファイトしてくれたのはやっぱ川上さんが見ててくれたからかなと思ってしまった。まあ、追悼の意があって自分から手を抜く人はいないしね^^

アステカもかつての所属選手への思いがあったのか、自分のもとを離れた弟子二人相手でもいつも以上のアステカであろうとしていたような気がする。

KAZEも後半見せ場は作ったが伊東・アステカの予想以上の好連携の前に後一歩及ばず。最後は伊東に場外でつかまり、粘る谷口をアステカがきってとった。

試合後マイクをもったアステカが「川上、ありがとうな」と万感のお別れを・・・・

やはりこれをいうためにきたんだろうし、みんなそのつもりで戦っていたと思うんで4人の気持ちは確かに伝わったと思いたい。

第4試合メインイベント:プロアマ6人タッグマッチ:30分1本勝負

婆沙羅&アップルみゆき&●堀田大輔vs藤田ミノル&○久保希望&野本一輝(ダイビングセントーン)

ここのキモは約15年ぶりの復活となる婆娑羅と、その婆娑羅の指名を受けたアマ代表の野本。もちろん同期の久保目線で見れば簡単なことなんだが実は川上さんが婆娑羅が教えた第一号の選手で、野本はその弟弟子にあたる。

アップルと、藤田は翌日の九プロ参戦組で、堀田は実をいうとよく知らなかったんだが後でマスターに聞いたら、もとFMWの練習生で、現在は僧侶になられてて川上さんの葬儀でもお経を唱えた経緯で参戦が決まったらしい。

立ち位置としてはもとプロといっていいのかな?しかし体は鍛えてるようで
今でもレスラーと呼んでいい状態にまで持ってきていた。

素顔をしってるとはいえ、やっぱ自分らのイメージする婆娑羅は怖い人なんで果たして久々の登場でどういう風になるんだろう?と思っていたらなんとあの懐かしの「バ・サ・ラー」のテーマに乗って本当に婆娑羅登場!

しかも、いざ試合がはじまれば本当にブランクを感じさせない動きで、圧倒していく。やはり婆娑羅は強くて凄い選手のままだった。もっとも姿を消して間いろんな顔で試合してきた分の進化系の部分もしっかり見せてくれた。

一方でアップル&藤田はそこに明るさでアクセントを加えていく。やっぱ立ち位置がわかって試合してるのはさすが。

久保もいつも以上のファイトぶりで試合は白熱。

で、野本なんだがここ最近はやや精彩を欠いていたがもともとは出来る選手。ただ試合をリードするとか、チームを引っ張る役割よりは、しゃにむに
格上にくらいついていくというスタイルが似合ってると思う。

もともと荒々しい部分で向かっていくには婆娑羅という相手は願ったり叶ったりの相手だったと思う。存分に力を出し切っていたし、アマだからという引け目も一切なかった。

だからよけいに良さが引き立ったんだと思う。指導者・婆娑羅の「現在形」を川上さんの墓前に報告するには野本はうってつけの存在だったのだ。

それがわかってるからこそ婆娑羅もガンガンいけたと思う。

試合はやはりリングから遠ざかっていた堀田が途中で足を負傷。そこから久保につかまって最後はダイビングセントーンで勝利。見事勝ちを収めた。

マイクで久保と婆娑羅が川上さんの魂に語りかける。マスクの下の婆娑羅は泣いてるようだった。

最後は久保が遺影を掲げて「来世でまたあおうな」といって、全選手をリングに呼び込み、「3.2.1真吾フォーエバー!」で大会を締めくくった。

後記

休憩なしのノンストップ大会だったが全くだれずに試合ができたのはよかった。細かいミスはあったが全体通せばいい興業だったと思う。

なにより今回の主役である川上さんのご遺族と会場にいたであろう川上さんご本人が満足してくれたらそれでいいと思う。実際反対側のご遺族の方は悲しみではなく嬉しさで泣いていらした。

この内容でやっぱ1000円は安い。不謹慎な話だが香典にしても安いし、チケットとかすべてこの日のためだけに作られた手間と時間を考えたらプロアマ
問わず、趣旨に賛同しなければできなかった事だと思う。

そういう意味ではこの大会は十分価値あるものになったと思う。川上真吾の引退は早すぎたけどこれを以て現世のプロレスシーンは任せて安心して旅立ってくれただろう。

ありがとう。私もこの場にいあわせていただけたことに心から感謝します。

プロレス観戦記
プロレス観戦記についてブログの肝ブログ「sekapro」において、肝の一つに据えているカテゴリがプロレス観戦記です。そもそもは自分が観戦した大会の備忘録代わりにはじめました。スタートしたのは、1996年くらいからです...






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