[プロレス映画鑑賞記] ミル.マスカラスのゴング1(1983・メキシコ・原題:LAS MOMIAN DE GUANAJUATO:上映時間80分)

あらすじ

08年6月1日鑑賞。

実在のルチャドール(メキシカン・プロレスラー)が主演する怪奇アクション。メキシコ・プロレス界の大御所エル・サント。彼の祖先によって敗れた悪魔崇拝者のレスラーがミイラとなって復活! 他のミイラを引き連れて街を襲う。これに対抗するのはブルーデーモンとミル・マスカラス、さらにエル・サントも駆けつけ、墓場を舞台に大乱戦を展開する。日本で鳥人伝説を打ち立てたマスカラスだが、ミイラ相手で、しかもリングが墓場となると、空中殺法の冴えも今一つ。最後も、どこから調達したのかサントが持ってきた火炎銃で焼き払うという強引な勝利。展開はスローモーなので、プロレスファン以外の方は覚悟が必要。(あらすじはallcinemaより)

主演がマスカラスじゃない!

まともな神経の人が見たら「金返せ」と言いたくなるレベルのB級映画。

プロレスファンとしても映画ファンとしてもある程度の「見る才能」がためされる逸品。まあ世の中で言う「ク○映画」という部類に入る。

みてて数十分で眠くなること請け合いである。そもそもこの映画「ミル・マスカラスの」と謳っているのに主演が「マスカラスではない」!

主演は「聖者」エル・サントであり、マスカラスは脇役に過ぎない。しかし登場回数はサントより断然多いので主役と間違えても仕方ない。

空中戦もしない!

そのうえ、「死霊レスラー、復讐のラリアート」という副題がついているのに、登場レスラーの誰もラリアート(ラリアット)の使い手がいないし、使ってもいない。

そればかりか、華麗な空中戦を売りにしている選手ですら空中戦もしないという、なんのために彼らがキャスティングされているのかさっぱりわからないのだから素晴らしいとしかいいようがない。

その死霊レスラーに恨みを買っているのはエル・サントなんだが、大半は無関係なマスカラスやブルー・デモンがゾンビと闘っているのもすごい。

サント=国王に匹敵!

日本人にしてみたら伝説級のレスラーである彼らが、なぜ名も知らぬサントの手下みたいなことをしているのか?

わからないと思うが、メキシコでサントといえば国王に匹敵する地位と名誉をもつ事実を知らないと永遠に「?」マークがついたままだろう。

そして敵役ゾンビレスラー軍団の奇妙さ、チープさは何度見ても面白い。マスクかぶって半袖の下の肌はそのまま。

プロレスするゾンビ

せめてペインティングくらいしろよ。そして最初は5体で登場しておきながらいつの間にか勝手に数がふえているし、人を襲うのもネックハンギングツリーや、クロー、スリーパーなど基本的なプロレス技ばかり。

確かもとレスラーなのは親玉のサタンだけだったはずなのに、プロレス映画と言うことで妙に律儀な攻め方をする。

そしてマスカラスたちも基本殴る蹴るでゾンビに対して「素手」で向かっていく。この間同じBGMが延々と流れるので、いい感じにトランスしてしまいそうになる。

何をやっても許される!

その割に終盤から出てきた主演のサントは彼らに対して、車になぜか積んでいる火炎放射器でゾンビどもをあっという間に焼き殺すという理不尽さ。

まさに「サントなら何をやっても許されるのか?」状態である。

もっともサントのメキシコでの社会的地位を考えたらこのくらいの扱いは造作もないことではある。

なんせ「聖者」なんだから、王国制でないメキシコではサントこそが王なのだ。そのサントが出てきたとたん、マスカラスは主演降格。デモンとともに助さん格さん扱いになる。

数少ない日本語字幕映画

サントの前で寒いジョークを言って彼女に白い目で見られ、「もう少し早くサントが来てくれればよかったのに」などと言われ放題。ブルーデモンにしてもすぐ気絶はするわ、虎の子のコスチュームは奪われるわでいいとこひとつもなかったんだけど。

それにしても数あるルチャ映画から、なんでこれが日本語字幕つけて輸入されてきたのかさっぱりわからないが、おかげでルチャ映画の奥深さを知ることができた。ビバ!メヒコ!






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