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[プロレス観戦記] がむしゃらプロレス・GAM-1 CLIMAX’2021

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がむしゃらプロレス・GAM-1 CLIMAX’2021(2021年7月18日・日・会場/門司赤煉瓦プレイス)

イントロダクション

このイントロダクションは、だいたい大会前に書いている事を、事前にお断りしたい。(当日の様子は、観戦後に書き足している)

さて、今年は大会が開かれる日の気温が全て低い。前回は春先で15度。今回は梅雨明けの真夏で、25度。

しかも、台風発生に伴い気温ほど涼しくない。その上前日は滅多にない山口県での地震。これは何かがおきる前触れなのか?

いずれにせよ、毎年記憶に残る大会になるGAM1 CLIMAX。今年は久々に生粋のがむしゃらメンバーだけで争われるワンデイトーナメントとなった。

これが非常に難しい顔合わせで、昔みたいに事前予想とかやらされたら、相当のたうちまわったに違いない。

個人的な期待は、デビュー二戦目でトーナメントにエントリーされたKENZO。そしてジュニアとしては久々にGAM1に出るゲレーロ。がむしゃら的には、HIROYAが勝ち上がらないと時代は変わらないのだが、シード枠にいるのが、鉄生とSMITHでは、そう簡単に勝ち上がれないだろう。

個人的には、遅咲きの戴冠を期待して尾原毅を推したいのだが、新しい時代の顔もみてみたい。だが、鉄生もSMITHもそんなに簡単に席を明け渡すわけがない。本当に難しい。(ここまでが事前に書いたところ)

オープニング

さて、今回会場の門司赤煉瓦プレイスは、コロナワクチンの接種会場になっていた。そもそもはがむしゃらが先に借りていたのだが、もともとは市の建物なんで、接種が優先されたわけだ。

という感じで敷地内は全面禁煙。密をさけるため、事前にも集まれず、歓談は早々に解散。こういう事があると、オリンピックや政治家に怒りの矛先がいくのは仕方なくないかな?

まあ、事情は理解できるので、事前に集まらないことに関しては文句はないし、主催者側も、ワクチン接種する側も真摯に対応しているから、彼らに対して怒りを感じることはないんだけど。

いつもは選手入場口になっている一階入り口が、お客さんの出入り口になり、選手の入退場は、向かって左側の控室から直で入場することに。

階段が選手の入退場に使えないのは痛いが、いつもとは違う新鮮な光景は見ていて面白かった。そして試合前には、熊本のビアホールMANの名物オーナー、村田マスター謹製のドン・タッカー胸像が大人気!ちょっとした撮影会になっていた。

前説ではこの日レフェリーデビューする七海健大がダイナマイト九州と共に登場。素に近いと相変わらずグダグダで、5分の持ち時間では収まり切らず、10分やってしまい、後の進行が巻き巻きに。

全選手入場式ではがむしゃらプロレス代表SMITHが、久々選手モードで「どんな手を使ってでも勝つ!」と必勝宣言。まさか、この一言が伏線になるとは、この時は思いもよらなかった。

▽第1試合▼GAM1 CLIMAX’2021 1回戦(時間無制限1本勝負)

×HIROYA vs 〇トゥルエノ・ゲレーロ
(11分20秒)

4月の大会のメインイベントで、HIROYAに張り手を食らわしたゲレーロ。ふたりは、現役のGWAタッグ&6人タッグ王者なんだが、この春を境に不穏な空気が漂い始めた。

そんな2人が一回戦で早々と激突!これはもうきな臭い匂いしかしない。さて、おなじDREAM TUBER同士ながら、次世代を担う2人。勝ち上がるのはどちらだろうか?

試合が始まってみると、予想外にHIROYAが先手先手で攻めてくる。圧倒的な体格差を活かしたパワーファイト。特にファルコンアローにつなげるための、ニーリフトやカナディアンバックブリーカーや、担いで落とす系の技も多用。

本来ジュニア対ヘビーというのは、こういう圧倒的な展開がまま見られるものだが、ゲレーロがなまじ身長がある分、がむしゃらプロレスでは絶対的な差が生まれにくい。

しかし、HIROYAはやすやすとそのハードルを超えてくる。見ていてゲレーロに余裕がなくなってくるのがわかる。

最後は経験値の差でゲレーロが薄氷の勝利。試合後は元鞘におさまり、健闘を讃えあったが、次はどうなるか誰にも予想できない。

▽第2試合▼GAM1 CLIMAX’2021 1回戦(時間無制限1本勝負)

×KENZO vs 〇尾原毅
(8分38秒)

デビュー2戦目でいきなり尾原とシングルというビッグチャンス!これはKENZOが特別扱いされているわけではなく、尾原と対峙しても問題ないと認められたからである。

しかし、KENZOばかりに注目が集まりがちな中、尾原もやすやすと相手に勝ちを譲る気はないだろう。

そもそも、ブランクがあったとはいえ、シングル無冠の尾原にしてみたら、GAM1はなんとしてでも結果を出したい舞台でもある。

KENZOが勝ち上がり新時代の扉が開くか?遅咲きのベテランが一花咲かせるか?注目したい一戦である。

クマのぬいぐるみを抱いたKENZOは、にこやかな雰囲気を一変させ、尾原に奇襲攻撃。

これをリング下におりていなす尾原。昔なら真っ向勝負していた尾原毅が経験値の引き出しをあけてきた。こうなるといきりたつKENZOには隙が生まれやすい。

はやるKENZOは、日頃の恨み?をぶつけるように肉弾戦に挑んで行くが、尾原毅には、陽樹やマスクドPTと戦った経験がある。

突進する相手のカウンターは、むしろ尾原の間合いだが、デビュー2戦目のKENZOには、それに対処するすべがない。

結局は余力を残した尾原が膝十字でKENZOからタップアウト勝ち。ゲレーロと同様、薄氷の勝利にみえるが、違いはKENZOの全てを受けきった上で、余力を残して尾原が勝ったことだった。

試合後、悔しさをあらわにして、尾原に突っかかっていたKENZO。感情が伝わるという武器は、もってうまれた資質だと思う。KENZOのストーリーはここから始まっていくのだろうな。

▽第3試合▼6人タッグマッチ(疲れん程度1本勝負)

ダイナマイト九州 & ×パンチ君 & リキ・ライタ vs シドニー・昌太・スティーブンス & 〇MIKIHISA & ブラック☆スティック(11分12秒)

この試合は長年がむしゃらプロレスを陰で支えてきたダイアナさんが、リングアナを担当。久々の表舞台で緊張している感じが伝わった。

さて、シドニーはトーナメントに入っても良さそうな感じはするが、疲れん程度に入るのもまた試練ではある。

そもそもダイナマイト九州とは、九州ダイナマイト級を巡る攻防で、因縁があるわけだし、シドニーと組んでいるブラック☆スティックは、最近「軍団増殖」という新技で、九州の「ナワバリ」を侵食しはじめている。

シドニーと九州は早速試合でも絡んで行くが、序盤は黒棒軍ペース。しかも各種黒棒を武器に、リキ・ライタをボコボコにしたりと、フリーダムさは相変わらず。

なぜかレフェリー健大まで加わり、結構楽しそうにやっていた。試合はそんなこんなで黒棒組が勝利し、残ったシドニーに、九州がダイナマイト級への思いを述べ、次回への挑戦への布石?…

とはならず、なんとその場で九州がシドニーを丸め込んで王座奪回。そして喜ぶ九州をリキ・ライタが丸め込み、初戴冠!

そこへレフェリー健大がさらに丸め込んで3カウント!なんと引退してレフェリーデビューした試合で、タイトル奪取というわけのわからないオチがつき、しかも黒棒軍団入りするも、その場でクビに。

最後までフリーダムな試合だった。

▽第4試合▼GAM1 CLIMAX’2021 準決勝(時間無制限1本勝負)

×トゥルエノ・ゲレーロ vs 〇鉄生(9分28秒)

近々に行われた副代表対決も含めて、対ゲレーロ戦のシングル連敗が続く鉄生。そもそも身体が硬いという個性が、裏目に出た結果なんだが、パワーと勢いでどうにかしてきた。

そもそもジュニア対ヘビーでは、明らかにヘビーが有利なはずなんだが、鉄生対ゲレーロには当てはまらないから、プロレスはわからない。

試合当初から完全に上から目線のゲレーロは、鉄生の突進をいなしたり、各種丸め込みから、鉄生のもう一つのウィークポイントである膝殺しに出て、徹底的に弱点をつきまくるが、流石にこれ以上の連敗は許されない。

特に各種丸め込みは、きっちり対策していたのが素晴らしかったし、見えないところで努力している成果がちゃんと現れていた。

最後は鉄生の意地が、苦手とするゲレーロを振り切って決勝戦進出。しかし、ゲレーロがすすんでも、鉄生が進んでも、激闘の爪痕が刻まれたままの決勝戦になることは確実。

さあ、決勝はどうなるだろうか?

▽第5試合▼GAM1 CLIMAX’2021 準決勝(時間無制限1本勝負)

〇尾原毅 vs ×SMITH(9分44秒)

実は、SMITHが絶対王者時代から、なぜか尾原だけとは当たらないという不思議な巡り合わせがある。

2人は、時にチームメイト、時には敵として、いくらでも闘う機会はあったような気はするんだが、タッグ含めても数えるほどしかない。

完全抽選制のGAM1 CLIMAXですら、当たらないんだから、単にSMITHが痛いのいやだから、尾原を避けているというわけでもない。

そして気づいたら10年以上経っていた。巡り巡ってようやく出会ったSMITHは、選手入場式で宣言した通り「どんな手を使っても」勝ちにきていた。

その証拠が、アメリカ国旗カラーの特大クラッカー。ただ最近は、これが度々SMITH本人が狙い撃たれているので、必殺技感はない。

それでも生真面目な尾原毅には、有効な手段かもしれない。プラス尾原をケムにまくいつものSMITHスタイルで行こうとしたが、序盤でクラッカーを尾原に捨てられてしまい、SMITHのペースが狂う。

ならばと、隠し持っていた決勝用のクラッカーを、リング下から持ち出すが、これも尾原に取り上げられて、SMITHが撃たれてしまう。

MIKIHISAが介入したあたりも、尾原は冷静で、助太刀無用と一対一にこだわる。ただ、このあたりまではまだSMITHのターンだった。

尾原の足殺しを先に仕掛けて行く嫌らしさは健在で、うまくすればSMITHの流れにいける試合だったが、グラウンドとなれば尾原の土俵でもある。

SMITHが仕掛けて、逆にカウンターで関節取られるのはかなり珍しいシーンなんだが、事前に戦う相手のデータを脳内に刷り込んでいるSMITHの誤算は、尾原との実践経験の少なさだったのだろう。

逆にいうと、今回の尾原毅には並々ならぬ覚悟が感じられたわけで、SMITHを乗り越えた尾原が、いよいよ鉄生の待つ決勝に駒を進めた!

▽第6試合▼6人タッグマッチ(30分1本勝負)

⑥×HAGGAR & 嵐弾次郎 & 久保希望 vs YASU & 上原智也 & 〇陽樹
(12分54秒)

期待の新人HAGGARのセミファイナル登場だが、今回は第二戦目にしていくつか課題がみえてきた。

写真で見ての通り、HAGGARはマスクマンである。しかし、マスクマンの諸先輩選手は、いずれも表情豊かで声も出ている。

だが、HAGGARはまず声がでてない。喋らないキャラもアリっちゃアリだが、ならば別な手段でお客さんに、自身の感情を伝えねばならない。

それが多分、HAGGARなりに考えての奇襲攻撃だったのだろうが、皮肉なことにそれは先に出たKENZOがやってしまったので、二番煎じになってしまったのだ。

タイミングと運もあるんだろうが、にしてもあっという間に攻守逆転ではインパクトにかける。

寄せ集めという点では、両方とも似たり寄ったりで、それぞれ見せ場を作る能力もあるんだが、HAGGARはどうにかついていけている、という感じだった。

デビュー2戦目にして上の方で試合できるというのは、なかなかできない体験ではあるんだけど、HAGGARなりに頑張ってはみたものの、思った以上に差がみえたのか?

試合後のマイクで「3年後!」と言っていたが、3年で差を埋められたら、本物の大器である。是非HAGGARの今後に期待したい。

とはいえ、見栄えのいい筋肉質な身体は、柔らかさとは相反するため、えてして怪我もしやすい。今回のフィニッシャーになったボストンクラブも、陽樹の身体が完全に沈みきらないうちにHAGGARはギブアップしていたので、このあたりも課題になりそうである。

さて、嵐対陽樹、嵐対上原という重量級対決に加え、2021年がむしゃらプロレス初試合となるYASUと、YouTuberとしてすっかり有名になった久保希望が、スパイスを効かせて、内容の濃い試合にしてくれたので、見ていて本当に楽しい試合だった。

HAGGARやKENZOがこの域にまで到達したら、また違った内容が見られるのかもしれない。

▽第7試合▼GAM1 CLIMAX’2021 決勝戦(時間無制限1本勝負)

⑦×鉄生 vs 〇尾原毅(14分37秒)※尾原毅選手はGAM1初優勝

さて、セミファイナルの試合後「2番目に強い男を見届ける」陽樹が見守る中、いよいよメインイベントである。

正直GAM1だけの経験値でいえば、明らかに鉄生が図抜けており、勢いで押し切れる可能性もある。

しかも、何気に2人とも手負いのまま勝ち上がっている。こうなると2試合で決勝にいけた鉄生の有利は動かない。

自身の爆弾である膝は昨日今日の怪我ではないし、身体の硬さも武器に変えられる強さがあるから、鉄生は、ここまでの地位を勝ち得てきたのだ。

とはいえ、尾原毅のもつ一撃必殺の蹴りと、ハマれば抜け出せない関節地獄は、鉄生にとっては厄介この上ない。

だから、レフェリーのブラインドをついた喉締めや、チェーンを使った攻撃も、実際余裕で繰り出したわけではなく、それだけ必死だったのだ、とも考えられる。

ところが、このチェーンも尾原にとられ、鎖ごと関節を決められてしまう鉄生。「何が何でも勝ちたい」尾原もまた必死だったのだ。

さらには、尾原の執拗な上半身攻めで、だんだん詰められるように、鉄生のパワーが封じられていく。膝にはほとんどダメージをもらわない中で、敢えてウィークポイントを外しても、ダメージが蓄積されたらたまったものではない。

まるで蟻地獄に落ちるように、絡め取られた鉄生はギブアップする以外なかった。

試合後、陽樹が「ノーマークだった」と優勝した尾原を挑発。それに対して強烈な蹴りで応戦した尾原毅。

マイクで「何が何でも勝ちたかった」と心情を吐露した尾原毅は、いよいよ2度目のシングル挑戦に挑む。

後記

GAM1 CLIMAX2021覇者は、苦労人尾原毅が初優勝。GAM1開催のきっかけを作った男が10年目で初の栄冠。そして2度目のGWAヘビーへの挑戦をきめた。やはりプロレスは大河ドラマだよなあ!終わってみれば、今年も大満足の一日を過ごすことができた!

そして特筆すべきは、今日の会場で、座布団をちゃんと片付けをして帰るがむしゃらのお客さん!素晴らしい!これぞプロレスファンの鑑!こういうファンに支えられているがむしゃらプロレスは本当に素敵な団体である!

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