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[プロレス観戦記] がむしゃらプロレスGAMSHARA NEW YEAR DASH‼︎ ~意気衝天~

GAMSHARA NEW YEAR DASH‼︎~意気衝天~ (2020年2月2日(日)会場/門司赤煉瓦プレイス)

2020年初のがむしゃらプロレス。しかし例年に比べて非常に暖かい。しかも晴れているので、待ち時間が苦にならない。

ただ、今回は不測の事態に備えて早めに北九州に戻れたので、仮眠してから会場へ向かうことができた。昨日は昨日で気持ちが盛り上がったので、その疲れをとるためにも必要だったのだ。

さて、事前に発表されたGAMSHARA NEW YEAR DASH‼︎は、全5試合。がむしゃらプロレスにしては少ない方だろう。昨年末のがむしゃらマニアを受けて、ユニット再編が予定されているであろうことはわかる。

例年だと試合が8試合あたりで、ユニットごとのアピールがあって、という盛り沢山感があるわけだが、こうなると、大会自体は前説パートを巻かないことには、どうしようもない。

そういう意味では、ダイナマイト九州がモ○バーガーで前王者を買収して、ダイナマイト級ベルトを奪い返したゲロQの前説から、運営挨拶にドン・タッカーの入場まで、非常にゆとりがある進行。なんなら米津玄師のパプリカをドンが歌おうか、という流れになってきたところで、入場テーマ曲が一転。

でてきたのは、昨年末に新ユニット結成を宣言した陽樹&鉄生&サムソン澤田の3人。マイクを持った澤田が「我々の初陣なんだから」と言って、新ユニット名をRe:ZARD(リザード)と発表。それまでの新年らしい雰囲気を一気に吹き飛ばした。

このインパクトあるRe:ZARDの誕生で新しいがむしゃらプロレスが始まりそうな予感がしてきた!

▼BIG-T NASTY OUTSIDERS入団査定シングルマッチ(30分1本勝負)
①×BIG-T vs 尾原 毅○
(10分10秒:変形足四の字固め)

gWo崩壊後、無所属のままでいる現在のBIG-T。入団当初は当時存在していた4ユニットから勧誘されるほど、将来を嘱望されていたのだが、いつしかユニットのお荷物状態になってしまった。

本人からは、あまり上昇志向が感じられないのが、それに拍車をかけていたわけだが、その恵まれた体格と時折覚醒しかけるポテンシャルをみていると、やはり誰しもがもったいないと思うのは道理だろう。

試合は尾原がBIG-Tの本気を引き出そうと、いつも以上に厳し目のファイトで、BIG-Tの本気度を測っていたようにみえた。

これにBIG-Tもなんとか食い下がろうとするのだが、いかんせん普段の貯金がない分、引き出しも少ない。

若い頃にたくさん練習して、引き出しをつくっておくか、ベテランになっても練習して、引き出しを増やし続けるか。方法は様々だけど、ポテンシャルだけに頼っていると、すぐ底がつきてしまうし、少ない引き出しを開け切ってしまったら、次に打つ手がでてこない。

BIG-Tの場合、若手の頃から下半身が安定しないので、喉輪を決めてもふらつくし、相手選手も中途半端な位置にしか上がらない。

また、新日本プロレスのヤングライオンの定番技であるボストンクラブも、BIG-Tの場合、足だけ持って腰が落ちない。腰が高いから簡単にかけられている側がロープエスケープしてしまう。

これに加えて、上半身の力も落ちているので、更に技が決まらないという悪循環に陥っている。確かにこの日のBIG-Tはとても頑張っていた。しかし、彼のキャリアで「頑張りました」=「よかったですね」にはしたくないのだ。そもそもそれではBIG-Tに失礼というものだろう。

幸い査定に合格はしたものの、BIG-Tの行く手は茨の道である事には違いないだろう。それを匂わせるように、査定後尾原からは「うちは厳しいぞ」と言葉をかけられた。

リング上では、殊勝に頭を垂れたBIG-T。果たしてそのポテンシャルが、NASTY OUTSIDERSの元で、完全覚醒する日がくるだろうか?

▼リキ・ライタDREAM TUBER入団査定タッグマッチ(30分1本勝負)
②×リキ・ライタ & HIROYA vs ○スコヴィル & 上原 智也
(13分46秒:キルスイッチ)

こちらもBIG-T同様、行き先の定かではないリキ・ライタの査定試合。BIG-Tと違うのは、デビュー以来ユニット所属経験がないことぐらいだが、代名詞のテキーラも乱発し過ぎて、そろそろお客さんに飽きられはじめているという点では、こちらも厳しい立場なのは変わらない。

試合前、テキーラではなく力水?で気合いをいれたリキだったが、得意の足四の字は先に上原に決められてしまい、しかもひっくり返せず悶絶する有様。

リキも試合終盤に遅ればせながら、上原に四の字をやり返しはしたが、今度はあっさりひっくり返されてしまい、やっぱり悶絶してしまう。自分の得意技は最低自分で返す技術も身につけておかないと、お客さんが選手の必殺技として認識できなくなる。

現状を見る限り、新技開発より既存の得意技に磨きをかけた方が、よほどリキ・ライタのためになるのになあ、と杞憂していたら、本当にそれ以上の憂慮すべき結末になってしまった。

SNSをみていると、全5試合中、4試合がお笑いテイストの試合という捉え方をしたお客さんがたくさんいたけど、第一試合はまだしも、第二試合はリキが笑わせたというより、完全に笑われていたと私は思う。

挙句、試合前にHIROYAとした「テキーラを飲まない」約束まで破ってテキーラ勝負に挑むも、飲みっぷりまで上原に上回れてしまい、万事休す。

いくらHIROYAが現役のタッグチャンピオンとはいえ、正規のパートナーでないリキのフォローに回るには限界がある。

試合後、試験官のHIROYAは「不合格」を通知。セコンドのSMITHから新しいDREAM TUBERを受け取ったHIROYAは、リキに渡す…と見せかけて自分の着替えにしたあと、改めて「不合格」の念押しされてしまった。

さて、行き場を閉ざされたリキ・ライタはどこへいくのだろうか?

▼スペシャルタッグマッチ(30分1本勝負)
③×ダイナマイト九州 & トゥルエノ・ゲレーロ vs どさんこ室田 & ○レイパロマ
(13分29秒)

私的には全5試合中、4試合がお笑いテイストに見えた直接的な原因は、この試合のせいだと思う。

本来ならTシャツの売れ行きも好調な、ゲロQお披露目マッチになってもおかしくはなかったのだが、さすがに対角線側にこれだけのメンツが揃うとそうそう都合良くはいかない。

しかも試合のキーマンが、ゲロQではなくパロマと室田になってしまったあたりに、この試合の「一筋縄ではいかない」加減がわかろうか、というもの。

どさんこ室田は、新日本プロレスの後藤洋央紀公認のものまね芸人で、お笑いプロレス団体西口ドアにレギュラー参戦している選手でもある。

また、2020年2月、新日本の飯伏幸太にLINEで承諾を受け、飯伏プロレス研究所の所員となっているという。

まさか、飯伏が新日本所属になり、役目を終えたはずの飯伏プロレス研究所が残っていた事にまずびっくり。しかも室田がそこの所員だったとは、二度びっくり。

試合はその室田とダイナマイト九州がまさかの神がかった手の合い方をみせた。自動的にバックしてくるヘッドロックは新しすぎるし、牛殺し→万歳三唱からの、人殺し→はんざーい!三唱には大爆笑させられた。

しかもこの中で唯一のプロであるパロマのタイツがTバックごとずれてしまい、パロマジュニアが一部の観客に披露されてしまうというアクシデント?も手伝って、流れは完全にパロマ組がかっさらってしまった。相手のゲレーロは笑いをこらえるのも必死だし、会場も騒然としてしまった。

結局、九州が直接パロマからピンフォールされたため、せっかく取り返したダイナマイト級のベルトも移動してしまった。しかし、ベルト姿がこんなにいろんな意味で危ないチャンピオンもそうはいないだろう。

▼タッグマッチ(30分1本勝負)
④シドニー・昌太・スティーブンス & ○SMITH vs ×MIKIHISA & ドラゴンウォーリアー
(14分46秒:エクスプロイダー)

休憩明けの試合はNASTY OUTSIDERS対DREAM TUBER…というより、ヘビー級のアメリカンタッグに、NASTYのジュニアコンビが果敢に挑むという図式。

いくらNASTY側にヘビー級対策があろうとも、策士SMITHと、パワーとポテンシャルと若さで頭角を現したシドニーが相手ではやはり分が悪い。

しかし、アメリカという共通項があるはずのアメリカンタッグには、組むたびにコミュニケーションで四苦八苦するというおかしな弱点がある。

今回もSMITHが繰り出す英語がシドニーには全く通じず、相変わらずチームワークはちぐはぐ。しかもなかなか噛み合わないから始末に負えない。

ところがSMITHが苦し紛れに、リュックをランドセルと言い直したら、なぜかこれがシドニーに通じて、そこからは連携がスムーズに行き出したのだ。

こうなるとジュニアタッグはやはり苦しくなってくる。最後はシドニーのパワーを利用したSMITHが余裕でMIKIHISAを料理。うまくいかなそうで、終わってみたらいつのまにか勝っている。つくづくアメリカンタッグというのは不思議なチームになってきた。

▼6人タッグマッチ(30分1本勝負)
⑤嵐 弾次郎 & 土屋クレイジー & ×KENTA vs ○サムソン澤田 & 鉄生 & 陽樹
(25分55秒:ロックボトム)

新ユニットRe:ZARDに立ち向かうのは、鉄生&サムソンに裏切られ、1人LCRとして孤立無援のKENTAに、月末には自身が保持するOPGヘビー級の防衛戦を控える嵐弾次郎に、無冠ながら次の目標を虎視眈々と狙う土屋クレイジーと、スキルでは申し分ない3人組。

だが、シングルではそれぞれ実力はあれど、方向性が一致していない分、やはり急造感は否めない。

急造感といえば、Re:ZARDだって条件は同じはず。しかも鉄生&陽樹の仲の悪さは折り紙付き。とくれば、初結成→空中分解も十分予想できる。

しかし、「方向性が同じ」で「理念が共有できている」という要素はユニットにとってはこれ以上ない武器になる。

もし、陽樹と鉄生が同ユニット内で「俺が!俺が!」をやり始めたら、そこでジ・エンド。かつてがむしゃら内世代闘争していた時の2人がまさにこれだったから、空中分解もあながち杞憂ではないということになる。

が、しかしRe:ZARDは、サムソンを前面に押し出し、鉄生と陽樹がサポートするという連携を押し出してきた。加えてKENTAを孤立させ、土屋をいらつかせ、弾次郎をコーナーに釘付けにしておくことで、相手チームを完全に分断してしまったのだ。

これではいくら一人一人がチャンピオンクラスの実力者を揃えても勝ち目は薄い。実は序盤の奇襲による場外乱闘以外に、Re:ZARDは目立って悪いこともしていない。

むしろ圧倒的な力の差を見せつけたことで、KENTAコールまでおこしてみせた。こうなると、私には、ヒールとしてのKENTAの役割はもう終わったのだ、としか捉えようがなかった。

そこで試合後おっとり刀でKENTAを救出したのがDREAM TUBERのHIROYAとゲレーロだった。これももはや自然な流れである。

ここにSMITHがスカウトしたシドニー&弾次郎を加え、DREAM TUBERはいきなり6人の大所帯になった。全員でラタタダンスを踊って締めという、終わってみたら非常に明るい終わり方になったのもよかった。

幸か不幸かゲロQがかすんでしまったのはなんとも言い難いけれど、Tシャツもい売れていたみたいだし、これでがぜん2020年のがむしゃらプロレスが楽しみになってきた。

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