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[プロレス入場テーマ曲] プロレス的音楽徒然草 CAR WARS

全日本プロレスに電撃移籍

今回は、去る12月5日のお誕生日に、60歳でお亡くなりになられたダイナマイトキッド選手と、故・デイビーボーイスミス(シニア)選手の、全日本時代のテーマ曲であるトム・スコットのCAR WARSをご紹介します。ダイナマイトキッド選手のテーマ曲といえば、新日本プロレス時代の「Magic」を以前の記事でご紹介しましたが、今回のCAR WARSは、キッド・スミス組(ブリティッシュブルドッグス)のテーマ曲として知られている曲です。

初代タイガーマスクのライバルとして活躍していたダイナマイトキッドは、タイガーマスクが新日本から消えたあと、ザ・コブラらと抗争を繰り広げます。1983年11月に、デイビーボーイスミスは、ザ・バンビートというマスクマンとして、新日本プロレスに初来日しますが、試合前にマスクを脱いで自分がデイビーボーイスミスと名乗ります。

これが後々に続くザ・ブリティッシュ・ブルドッグスの実質的なスタートになったわけです。その後、1984年11月にキッド・スミスは全日本プロレスに電撃移籍しますが、この移籍に深く関わっていたのが、日本プロレスOBで、カナダでヒットマン・ブレッド・ハートらを育てたミスターヒトさんでした。

私は生前ヒトさんからそのお話も聞いていますが、端的に言うと契約その他で揉めたらしいです。当時は今ほど団体が存在していませんでしたから、日本で稼ぐには新日本か全日本しか選択肢がありませんでした。

馬場さんの価値観を一変

ぶっちゃけ、ヒトさんは猪木さんと同じくらい馬場さんも信用していませんでしたから、この移籍については、馬場さんに組したわけではなかったと私は推察しています。しかも当時の馬場さんは、小さいレスラーの商品価値を低く見積もっていたので、馬場さんも「くるならどうぞ」という感じだったと思われます。特に望まれた移籍ではなかったのです。

ところが、その馬場さんの価値観を一変させるのが、1989年に実現したキッド&スミス対マレンコ・ブラザーズの試合でした。この試合はファンのみならず解説席にいた馬場さんをもうならせ、以降キッド&スミスはジュニアにとどまらず、ヘビー級でもハンセンブロディといった大型選手とも一歩も引かない好勝負を見せています。

全日本を離れてブルドックスはWWF(現・WWE)に活躍の軸足を移します。以降、復帰・離脱を繰り返しながら2000年くらいまではWWFで活躍しました。

個人的には91年の12月5日、世界最強タッグ最終戦の武道館で、ダイナマイトキッドが突然の引退発表したインパクトは強烈に残っています。もちろん武道館では見ていなくて、第二次UWFが流行らせたクローズドサーキットで観戦したのですが、武道館同様、会場の北九州国際会議場がどよめいたことは未だに忘れられません。

実際はそこからキッドは数年現役で試合をしていますが、正直全日本移籍後のヘビー級転向がもたらした負の遺産に蝕まれたキッドの身体はぼろぼろになっており、初代タイガーや藤波さんと名勝負を繰り広げた面影は残念ながら見られませんでした。

ひたすら真摯でストイック

さて、CAR WARSは、トム・スコットのアルバム「ストリートビート」の中に収録されています。この表題曲のストリートビートは、全日本の至宝であるアジアタッグ選手権のテーマ曲としても使用されています。

既にマジックに関しては語ってしまったあとでしたので、こういう形になりましたが、CAR WARSは鈴木軍がノアに侵攻していた時分に、デイビーボーイスミスジュニアが使用していた事もあり、なんとなく近年ではダイナマイトキッドのイメージが薄れつつあったように私には思えていました。

ブルドッグス解散時には仲違いしたまま、先にデイビーボーイスミスシニアはなくなってしまうわけですが、スミスが39歳という若さでこの世から去った事を思うと、長い闘病生活を戦い抜いて60歳まで生きたダイナマイトキッドは、よく頑張ったんではないか、とおもいます。

たしかに全盛期のダイナマイトキッドは、お世辞にもファンサービスするようなタイプの選手ではありませんでした。むしろファンが邪険にされたエピソードなら私もたくさん聞いています。一回だけキッド選手が書いたというサインを見たことがあるのですが、正直「あのキッドがサインなんかするか?」と最後まで懐疑的に見ていたほどです。

しかし、それでもファンがキッドを悪く言わなかったのは、リング上のファイトスタイルがひたすら真摯でストイックだったからではないか?と私は思っています。

今はせめてあの世でデイビーボーイスミス・シニアと和解してくれている事を、心から願うばかりです。爆弾小僧ダイナマイトキッド選手のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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