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[プロレス入場テーマ曲] プロレス的音楽徒然草 ワルキューレの騎行

マニアにとっての「オリジナル」

今回は「関節技の鬼」として、今なお現役でリングに上がり続けている、藤原喜明組長のテーマ曲として名高い「ワルキューレの騎行」をご紹介します。実は数あるプロレステーマ曲アルバムに収められている「ワルキューレの騎行」は、ほぼほぼオリジナルではありません。

元々「ワルキューレの騎行」は、ワーグナーの作ったクラシック音楽ですから、厳密にはどれがオリジナルとかカバーとか言うものはないのです。しかし、プロレステーマ曲マニアにとっての「オリジナル」とは会場で選手が入場時に使ったものに他なりません。そうなると、クラシック音源の場合「誰が指揮してどこの楽団がいつ演奏しているか」によって、オリジナルでないか、そうでないか、が区分けされるわけです。

どうです?マニアってめんどくさい生き物でしょ?でも、クラシックファンくらいしか拘らないであろう事にまでクビを突っ込むのが、プロレステーマ曲マニアの「性」と言うやつなんで、こればかりは引くに引けないわけです。

では、プロレステーマ曲マニアが指す「オリジナル」とは何か?と申しますと、レナード・バーンスタインが1950年代から1970年代にかけてソニー・クラシカルに残した録音した、ニューヨークフィルハーモニックが演奏した「ワルキューレの騎行」なのです。

レナード・バーンスタイン (Leonard Bernstein、1918年8月25日 - 1990年10月14日)は、ユダヤ系アメリカ人の作曲家、指揮者であり、ピアニストとしても知られている。アメリカが生んだ最初の国際的レベルの指揮者になり、ヘルベルト・フォン・カラヤンやゲオルク・ショルティと並んで、20世紀後半のクラシック音楽界をリードしてきたスター音楽家だった。(wikipediaより抜粋)

とあります。ちなみに下の動画はカラヤン指揮のものをあげてますが、これは当初バーンスタイン版と同時に、カラヤン指揮の「ワルキューレの騎行」も、藤原組長のテーマ曲の候補になっていたからです。

入場テーマ曲の悲しい性

ユダヤ人排斥をしたアドルフ・ヒットラーが、ワーグナーを好んでいたことは有名な話ですが、音楽を通じて社会活動も積極的に行っていたバーンスタインにとって、「ワルキューレの騎行」に関しては、おそらく一言・二言では語れない複雑な思いもあったのではないかと思われます。

バーンスタインの「ワルキューレの騎行」は長らく幻の名盤とされてきましたが、何とレナード・バーンスタイン生誕100周年を記念して発売されたアルバム「ワルキューレの騎行~ワーグナー:管弦楽曲集(期間生産限定盤) Limited Edition」に収録されました。しかもこのアルバム、何と1080円と言う超リーズナブルなお値段!2019年までの期間限定生産らしいので、私と志を同じくするプロレステーマ曲マニアのあなたには、是非お買い求めいただきたい逸品なのです。

私は正直クラシックのファンでも何でもありませんが、藤原組長が「オリジナル」のワルキューレの騎行で入場しなかったら、多分レナード,バーンスタインという方を知らずに一生を終えたかもしれないのですから、これはもう感謝しかないですね。

ところで、マニアがここまでこだわっているにも関わらず、当の選手本人はそこまでこだわりがない、と言うのが入場テーマ曲の悲しい性で、私が知る限り入場テーマ曲で、アレンジを変えられただけでも激怒したくらいのこだわりがあった選手というのは、今は亡き破壊王・橋本真也さんくらいなものです。

特に昭和の時代はテーマ曲自体が存在してませんでしたし、あってもメインイベンターかそれに準ずる選手くらいしか会場では流れなかったと言う事情もありますから、ぶっちゃけレジェンド世代ならとくに「曲が流れていればなんでもいい」と言う選手もいるわけです。

それほど頓着はされていない

藤原組長の場合、テーマ曲についてご本人が語っているインタビュー記事をみた記憶がないので、おそらくですが、それほど頓着はされていないと思われます。実際、2018年6月に熊本でのトークショーに出演した藤原組長は、UWFのアルバムに収められたカバー版の「ワルキューレの騎行」で入場してましたから、私の推測もあながち的外れとはいえないと思います。

ちなみに、トークショーの退場時に使われたUWFプロレスメインテーマは、件のアルバムには「オリジナル」が収録されているため、オリジナルが流されていました。

と、まあどうかすると、カバー版が収録されているアルバムまで特定できてしまうくらい、プロレステーマ曲マニアは、ことのほかカバー版には敏感な生き物なんですね。どうです?めんどくさいでしょ?(笑)

私が記憶している限り、藤原組長にテーマ曲が本格的に用意されたのは、第一次UWFの頃だと思われます。この時に選曲されたのが、ワルキューレの騎行だったわけです。

ちなみに、私もちょくちょく参考資料にさせていただいている、清野アナウンサーの著作「1,000のプロレスレコードを持つ男」には、このワルキューレの騎行を選曲した、イラストレーターの更科二郎さんのインタビューも収録されています。併せてご覧いただけると、プロレステーマ曲の奥深さを知ることができると思いますよ!

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