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[プロレス観戦記] レアル・ルチャ「ロス・グラディアドーレス」

2018/10/11

レアル・ルチャ「ロス・グラディアドーレス」(2018年10月7日日曜)

実はこの日、当初はがむしゃらプロレスの皿倉山大会が入っていたのだが、集中豪雨の影響で早々に中止が決定。本来いけないはずのレアル行きが決まったという経緯がある。

そんなレアルルチャリブレとしては、実に約一年半ぶりになるさいとぴあ大会。個人的にレアルに関しては前回のさざんぴあの方がレアなんだが、やはり糸島に本拠があるレアルにしてみると、西都でやる大会は格別なのかもしれない。

さて、久々のさいとぴあという事でカードも気合が入っている。第五試合には、満を持して初シングルになるジャック対ユーセーが組まれ、セミファイナルのジャベリブレでは校長と、スペルシーサーの再戦が決定。

この二つだけでも見る価値はある。台風もニアミスで影響を避けられたし、結果オーライといえるかもしれない。まあ、前日は関門橋が使えなくて、トンネルが大混雑していたので、どのみち土曜日に小倉に戻ることは不可能だったのだ。

あけて日曜は普段ほどの混雑もなく、小倉に戻り、選択や炊事をしつつ時間まで過ごして新幹線では博多入り。

割と余裕で行けるとタカをくくっていたのだが、どうも会場はいつになくお客さんがたくさん来ているらしい。一応開場前には着くようにしてきたのだが、余裕ぶっこいたのが間違いだったか?駐車場も満車だったし、結局ギリギリについてしまった。

今回はオープニングアクトに、九大の男声コーラスがきて、なぜか替え歌アニソンを歌っていた。なぜヤマトと巨人の星なのか意味不明だが、こういう微妙な空気になるときはなんとなく校長が絡んでいそうな気がする。

そして、全選手入場式が終わり、試合開始となった。

★第1試合 プリメラ ルチャ エストレージャ★
時間無制限 8人参加 タッグチーム選出ロイヤルランブル

(参戦選手)ヴァンヴェール・ネグロ、エキス・オダジモ、エル・ファルコ、聖氣、ウラカン,マリーノ、ビースト、サミー・グアポーテ(復帰戦) ブラック・ハンター・ストーム

この試合はメインのクアドラプル・タッグマッチのチームを決めるランブル戦。

勝ち残り順から1-8 2-7 3-6 4-5 とシャッフルしたチームとなるというルールらしい。クアドラブルというのは聞きなれない言葉だけど、4倍とか4重、4層とかいう意味。したがって、人数順にいうと、シングル→ダブル→トリプル→クアドラブルとなる。

馴染みがない分ややこしいが、そこは参加する選手の腕の見せ所。こうした複雑な試合形式は頭がよくないと決してこなせない。そういう意味では頭一つ抜け出すためには、ここで名をあげる事に大きな意味がある。ただですら大人組はキッズに食われやすいのだから、大人の本気というやつを見せつけてほしい。

さて、この時点では全員敵なんで、最初からアピールしていると標的になりやすい。特にネグロの次に目立つファルコはやたら皆から標的にされ、真っ先に負けが確定。次にファルコやネグロにやたら絡んでいたブラックも失格。そのネグロもやられて、意外と試合はサクサク進行。

これによってメインのチーム分けは、サミー&ファルコ、ブラック&マリーノ、ネグロ&聖氣、オダジモ&ビーストという形になった。

★第2試合 キッズクラス ルチャ・オリンピカ★
トリプルスレットマッチI
1R×1分 延長戦1分×エンドレス(勝敗が着くまで続く)延長戦はポイント制 連続して2勝した選手が勝者となるルール)

〇リョウ VS ライア VS アイリ

レアルのキモはやはりキッズクラスである。末恐ろしいことに、ユーセーやジャックの「次世代戦士」たちが成長しているのだ。

基本ルールは投げ技、打撃や飛び技は禁止で、ほぼアマレスに近いのだが、アマレスと違うのは、トリプルスレッドマッチがあることで、頭を使うことも要求されるのだ。単なるキッズのレスリングでないところが見どころでもある。

トリプルスレッドと言っても最初にじゃんけんで勝った選手がリング下におり、負けた相手と交代して、勝った選手と闘うサドンデスルール。要するにこの試合に勝つためには、二人から勝つことが最低条件ということ。なかなか厳しい内容である。

最初はリョウ対アイリだが、体格差を生かしたリョウがポイント差で振り切り、体格では3人中一番小さいライアを下して勝利。やはりキッズクラスだと身体のでかい人間が有利ということだろう。

面白いもので、子どもたちの成長具合によって強さが変わるというのがキッズレスリングの面白いところ。アイリはひところやたら強かったが、ここ最近はやや停滞しているようにみえる。

まあ、でも子どもの成長というのはわからないものだから、これからどうなるか見ものではある。

★★★第3試合 キッズクラス ルチャ・オリンピカ
トリプルスレットマッチII★★★

ヒカル VS ジュンイチVS コウダイ(1.○コウダイVSヒカル● 2.○コウダイVSジュンイチ●)

こちらも伸び盛りのキッズクラスの選手たち。進行上、キッズのシングルを三試合組めない事情はあるのだろうが、それでも試みとしては大変面白い。

いずれ彼らもルチャドールとして活躍するようになる日が来るのだろうけど、こうした「下積み」をこの年齢のうちから目撃できるというのは、プロレスファン冥利につきるというものだ。

さて、この試合は入場時に頭一つ抜けていたコウダイが勝つだろうと予想したらそのとおりに。前回「セパラドス」で入場する彼をみて、いずれ究極龍とセパラドス、コントラ、セパラドスをみてみたいと思ったけど、コウダイは体格だけでなく、テクニックでも他の子を圧倒していた。

この分でいくと、存外セパラドスが彼のものになる時代が来るかもしれない。ジャックとユーセーの後釜が着々と育っているのは、嬉しい限りである。

あとの二人はやはり成長にあわせてすこしずつという感じかな。子どもの成長は長い目でみないとわからないことがたくさんあるし、コウダイが現段階で抜きんでていても一年、二年先はどうなっているかわからないのだ。

★第4試合 レレボス・ミラグロス★
時間無制限1本勝負
×RANMA&アグー VS 〇KAZE&ラウザ

基本レアルの生徒たちは、ネグロを筆頭に今回プロとは絡まないため、プロ扱いになる選手が集まってタッグマッチになったわけだ。

かつて北九プロレスZではチームメイトだったKAZEとアグーが別々のコーナーに分かれているのが、個人的には興味深い。元々アマレスの強豪だったKAZEと、別キャラで長くメキシコマットで活躍したアグーの絡みには注目したい。

それにしても八女→さいとぴあ→広島とまさか近々でラウザの試合を三試合も見ることになろうとは。半ばセクシーターザンのストーカーと化している自分が正直面白いとしか思えない。鳥取だらずプロレスはまだ未観戦なんだが、こんなに回数みる機会があるんだから、いつかは見にいきたいものだ。遠いけど…。

さて、キッズの試合のあとだとさすがにプロの試合は迫力を感じる。特に縦に大きいラウザと、横に大きいアグーがいるせいか、一つ一つの技がダイナミックにみえる。

KAZEも一時期のだらしない身体を絞ったのか、だいぶまともな身体つきに戻っていたし、RANMAはまあいつも通り。

しかし、波にのるラウザとKAZEはうまく連携を生かして、難敵二人を立て続けにピンフォール。スーパー稲妻キックも出さないモードのKAZEを久々に見たけど、普段からこういう試合していたら、信用を失うこともないのに、と思ってしまった。

くどいようだが地力はある選手だし、人に教えていく中で、何かしら気づきや変化があるのであれば、それに越したことはないと思う。

☆★第5試合 マノ ア マノ エスペシアル☆★
スペシャルシングルマッチ 時間無制限1本勝負
〇ヴァンヴェール・ジャック VS ×ユーセー ・エストレージャ

二人がキッズクラスではなく、いっぱしのルチャドールになってから、ルチャのルールでシングルマッチを行うのは、正真正銘これが初めてになる。

彼らが切り開いたレアルのキッズクラスは確実に後輩にうけつがれているのだが、これからルチャドールとして彼らもまだまだ成長していかないといけない。

身体と基礎が出来上がるまで寝かせに寝かせてきた校長の判断は正しいと私は思うが、ジャックにしろユーセーにしろ、小さい頃からお互いに比較され続けてきたことについては、思うところもあるだろう。

そして、彼らがルチャを、プロレスを続けていく限り、この対決は何度となく行われていくのは当然である。構成上、ルチャランブルがメインにはなっているが、私的にはこの試合がセミファイナルだという位置づけにしていた。

メインに出るメンバーには失礼かもしれないが、やはり当たり外れが大きそうなルチャランブルより、ユーセーとジャックの初シングルがセミファイナルで、校長とシーサーのジャベリブレがメインという見方にしたい。その方がしっくりくるからだ。

さて、スクールイベントでユーセーに黒星をつけられたジャックは登場から気合十分。セコンドについた父・ネグロとも余裕のハイタッチ。

かたや聖氣が見守る中ユーセーも気合の入った感じがみてとれる。序盤から息つく間もないハイスパートなルチャリブレは大人だってできない境地に二人が達している証だろう。

序盤は体格差を生かしたユーセーが飛び技に加えたジャベでジャックを追い詰める。足にダメージを加える作戦はジャックのスピードを奪うには非常に効果的。しかし、ジャックもユーセーの攻め手から逃れると、お返しのジャベ攻撃。張り手やチョップでなく、ジャベで自身の「意地」を見せたのはやはりジャックのルチャドールとしての矜持なんだろう、と私は思う。

最後は身軽な身体を生かした空中弾からの丸め込みでユーセーからカウント3!本戦初シングルはジャックが制した。

試合後、マイクを持ったジャックは、満員の会場に謝意を述べたあと、コーナーに横たわるユーセーに対して「お前がいたから、俺がいる!」と粋なアピール。これに対してユーセーも「俺もだ!」というと、2人はノーサイドで健闘を称えあった。

いや、こんなカッコいい中学一年生が世の中にいるなんて!その中学生の試合に感動させられている50過ぎのおっさんは我が身を振り返ると、本当に恥ずかしいやらなんやらで複雑な気分にもなった。

と同時に小学生の時から試合を見続けてきて、彼らが本当にりっぱになったことが我が事のように嬉しくもあった。ジャックとユーセーが今後どんなルチャドールになっていくのか、非常に楽しみで仕方ない。

★☆★第6試合 ジャベ・リブレ★☆★
10分1R制 延長戦5分1R

〇磁雷矢 VS ×スペル・シーサー

この大会の実質的なメインイベント。他団体の王者同士がぶつかり合うことは、プロレス界ではままある事だが、いわゆる道場長同士のシングルというのはなかなかお目にかかれない。この試合はドラゲーのシーサーというか、闘龍門系列の技術と、レアル系列の技術が激突するカードなのだ。

しかも、ジャベリブレ初戦の相手が他ならぬスペル・シーサーであり、再戦は二人とも望んでいたそうだから、これは楽しみである。

更に新ルールで極め技のラビリンスが登場。空中戦を封印した、ジャベ(複合関節技)のみの戦いがどう進化していくのか興味は尽きない。

今回のキモは実をいうと選手ふたりというよりレフェリーのミスタースーだった。以前のジャベリブレはとにかく関節技が完全に決まってないのに、ジャベポイントだしたり、レフェリー自身がルールを把握していないケースが多々見られた。

実は前回の試合をリング下からみていたミスタースーが「決まってない!」と誤審を指摘していたくらいだったのだ。個人的な人間関係は別にして、ミスタースーがわざわざレアルのジャベ講習会に参加していたのも知っていたので、今現在レフェリーを任せられる最も適した人材といえるだろう。実際試合が盛り上がったのは、ミスタースーのレフェリングによるところが大だと私は思っている。

さて、試合は前回の反省を踏まえた?シーサーがなんとジャベポイントを先制。一時は2対0になるなど、磁雷矢が追い込まれる大ピンチ!

本人の趣味嗜好もあってシーサーのテクニックはメキシコベースにヨーロピアンスタイルが混ざっているのだが、この試合では久々にこの二刀流を自在に操るシーサーが見られた。一方で自身を墨流と名乗る磁雷矢にはメキシコで極めたジャベしかない。

しかし、複合関節技を決めるというのは思った以上に大変だし、一箇所決めてもエスケープできる技術があるベテラン二人だから簡単にギブアップも取れない。試合後半でシーサーリードのまま、雲行きが怪しくなり始めたところで、磁雷矢が奥の手を解禁してポイントで猛追。

ついには二度目のジャベポイントで難敵シーサーをギブアップさせたのだ。さすがにリング下で見守るキッズたちの前では負けは許されない状況だっただけに、まさに薄氷の勝利。

こうしてみると、シーサーの実力自体はなんら錆び付いていないし、伊達に道場で教えていないよなあ、と通感させられた。

試合後シーサーが「磁雷矢先輩にはジャベではかないません」と敗戦の弁。しかし、マスク下の顔が二人とも充実しているように私には感じられた。非常に素晴らしい試合だった。

☆★☆★第7試合 メインイベント☆★☆★
焼き鳥しもい プレゼンツ
ルチャランブル クアドラプルタッグマッチ
時間無制限 勝ち残りマッチ

サミー&ファルコVSブラック&マリーノVSネグロ&聖氣VSオダジモ&ビースト(ネグロ&聖氣が勝ち残り)

第一試合の結果如何では期待値が大きく変わってしまう可能性があるルチャランブル。更にはメインが必ずしも面白いとは限らないというかつてのレアルルチャでの体験をもとにして考えた場合、第七試合はぶっちゃけボーナストラックとして捉えた方が良さそうだ、と私は考えた。

メンバーの力が拮抗しているわけでもないし、組み合わせ次第では流れも変わってしまう。まあよしんば組み合わせ次第ではボーナストラックとしておトクな試合にもなりうるので、期待して待っていた。

ちなみに、この試合ではパートナーが失格になると、チームも失格になる。通常のルチャのタッグマッチだと、チーム全員が負けないと終わらないが、ルチャランブルのルールの方がスムーズでサクサク進む。

序盤は第一試合同様乱戦からスタート。正直前の二試合が素晴らしい内容だっただけに大丈夫かな?とは思っていた。

ここのところ勝ち星に見放された感があるファルコだが、どうも「目立ちたい病」が出ているらしく、第一試合に続き、この試合でも真っ先にリングに生還するとフルスパートで動き回る。確かに場外戦ばかりでは、試合にならないんだけど、最初から動いているとスタミナ面はもとより、そもそも標的にされやすい。

第1試合で同じように標的にされたネグロはちゃんとリング下で気配を殺していた。乱闘には適度に参加して休むスタイルは歴戦の経験から学んだものだろう。

で、第1試合同様目立った順に消えていき、最後に聖氣とネグロの前に立っていたのは、オダジモとビーストだった。ただし、試合の中盤を休んでいたネグロ組に比べて、明らかに聖氣とオダジモには疲れがみえた。体力温存という作戦が奏功したネグロ組のインサイドワークが光った試合だった。最後は聖氣を下敷きにして、オダジモをサンドイッチプレスにしたネグロが勝利した。まあ一番ダメージがあったのは聖氣だろうけど(笑)

ただ、試合後のセレモニーがグダグダになるのは、レアル名物というか何というか…校長がマイク下手なのは昔からだが、進行までグダグダになるとせっかくの熱戦に自分たちで冷や水かけるようなもの。ビシッと一言で自分たちの試合を締めたジャックたちの姿勢を大人たちはまだまだ学ばなければならないだろう。

まあ、それでも大会自体は悪くなかったし、グダグダ感も許せる範囲だった。やはりすこしずつだけど、レアルも確実に進化してきている。あとはイベントとしての完成度はまだまだアマチュアなので、進行も含めた手際の良さを身につけてもらいたい。

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