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[プロレス用語辞典](ハ行) プロレス記念日

プロレスの日とプロレス記念日

今回は7月30日にあわせて「プロレス記念日」を取り上げます。1953年7月30日、プロレスラーの力道山が中心となり、日本プロレス協会が結成されました。それに由来する記念日です。

公式に暦で使われているプロレス関連のものとしては1953年2月19日のプロレスの日も有名ですが、こちらは日本初のプロレスの本格的な国際試合である、力道山・木村組対シャープ兄弟の試合が開催された日にちなんでつけられています。でも同じ年に起きた出来事なんで紛らわしいといえば紛らわしいですね。

ちょうどこの年、日本ではテレビ放送が開始されたこともあり、一大人気スポーツへとなっていくのですが、今回は「プロレス記念日」の方を詳しく掘り下げます。

プロ選手は「恥」という時代

さて、プロレスの父として知られる力道山ですが、実は力道山以前に日本人プロレスラーはすでに存在していました。最初の日本人プロレスラーは元力士のソラキチ・マツダとされています。1883年にアメリカでデビュー。その他、数名の日本人、日系人が主にアメリカでプロレスラーとして活動していたことが確認されています。

日本人ではじめてデスマッチをやったといわれる山口県出身のキラー・シグマもアメリカで活躍した選手です。ただし、この時代はまだスポーツやプロ興業でお金をもらうということが「恥」とされていた時代でもあり、そのせいか?シグマさんも帰国後、プロレス活動については一切口外していなかったそうです。

もっとも1912年にアメリカに渡って日本人プロ野球選手第一号となったジャップ・ミカドこと三神吾郎さんもやはり米国での活動を帰国後口外しておらず、長く謎の選手とされていたことがありました。東京はまだしも、山口県で「プロレスラーとして飯を食っていた」というのは言いはばかられても当然かと私は思います。

ソラキチ・マツダとともにレスラーとして活躍した三国山は帰国後の1887年(明治20年)に東京・銀座で「西洋大角力」を開催、これが日本初のプロレス興行とされていますが、観客は集まらず失敗に終わりました。それもあって、興行的にも成功した力道山が「日本プロレスの祖」と位置づけられている訳です。

力道山が成功した3つの理由

ではなぜ力道山はプロレスラーとしても成功したのか?私が考えるに・・・・

①力道山に先見の明があった
②力道山の実績と行動力
③NHKとの共同中継を実現させた

という三点をあげてみたいと思います。

①は米国修行帰国すると大相撲時代からの人脈を活用して日本プロレス協会、日本プロレス興行株式会社を設立して組織を固め、テレビに売り込みをかけました。国技の大相撲でさえ中継されていない時期に日本テレビの正力松太郎社長を訪ねて「プロレスを放映してほしい」と懇願しているのです。これはやはり渡米した時に嗅覚で「テレビの重要性」を感じ取ったからにほかならないでしょう。

ここで日本テレビからは「プロレスがどんなものか調査してから決めたい」という答えを引き出した力道山は1953年12月6日にハワイ・ホノルルで世界ヘビー級王者ルー・テーズに挑戦しました。試合は日本でも大きく報じられ、プロレスという未知の格闘技が話題になりました。②であげた力道山の行動力も先達の選手たちと大きく異なっています。

時代の追い風も

そして③。1954年2月19日~21日の3日連続で蔵前国技館において開催された『プロレス国際試合』は日本テレビだけでなく、直前になってNHKからも「ウチにも放送させてほしい」という申し入れがあり、日本テレビの正力社長が「テレビ普及のためなら」と快諾してNHKと日本テレビの2局放送になったのです。プロレスがテレビ普及の原動力になったのは動かしがたい事実といえます。

当時、テレビ局としてはいまほどキラーコンテンツがない時代でありましたし、プロレスがアメリカ(のものだけではないのですが)から来た未知のスポーツというのも、食指を動かしたゆえんの一つでしょうね。しかし、角界出身の力道山が、力士廃業後、自らをアメリカナイズさせた「変身」は当時の日本人にとっては羨望の的だったことは容易に想像できますね。

 

実際、2月19日の試合は街頭テレビに人だかりができるくらいに、爆発的人気を誇ったわけで、もともと力士出身というベースに、自己プロデュース能力にも秀でた力道山がプロレスを広めたというのは疑いようのない事実だと思います。加えて時代の移り変わりも力道山に追い風をもたらしたといってもいいでしょう。

そういう意味では7月30日と2月19日というのはプロレスファンにとっても特別なものといってもいいのではないでしょうか?

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