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[プロレス観戦記] DDT Road to Ryogoku 2018~ドラマティック・ドリーム・とんこつ~

DDT Road to Ryogoku 2018~ドラマティック・ドリーム・とんこつ~(2018・5・13日・博多スターレーン 観客:393人(満員)

この日は私がSNS広告のお手伝いをさせていただいた関門ドラマティックファイトが海峡メッセで行われていたため、当初はDDT行きを断念していた。やはりケツの時間がはっきりしない以上、プロレスはとりあえずあきらめようとおもっていたのだ。

ところがボクシングが16時前に終了。ネットで調べたらDDT開始が18時開始。ならば行くしかない、と急遽連絡を入れて当日券を確保。海峡メッセから自宅に戻らず、小倉駅近くの駐車場に車をとめて、新幹線で博多入り。

スターレーンに着いたら、土砂降りの雨も上がっていて、開場15分前、余裕で間に合った。近年DDTはスターレーンを全面開放していたのだが、ノアとの共同開催のせいか?またハーフスペースに戻っていた。しかも雨天のせいか、入りも芳しくない。だいたい天気悪いと割を食うのは、ボクシングだろうとプロレスだろうとあまり変わらない。まあ最近集客も落ちてはいたし、妥当なところだろう。身の丈にあわないところで変に見栄を張るよりははるかにましといったところだろう。

今回無理してでもDDTを見たかった理由としては、やはりセミとメインにつきるし、先週のマジ卍内で、HARASHIMAを裏切りダムネーション入りした、高尾蒼馬の動向が気になるところであったからだ。

近年、竹下の台頭によってすっかり影が薄くなっていた、もと「チームドリフ」の3人中、インディジュニアを巻いた石井、その竹下を破ってKO-D無差別の新王者となった入江は結果を出した。だが、3人の中で唯一結果を出していなかった高尾が、ここへきてダムネーション入りした。私はこの高尾の覚醒した姿を見たかったのだ。

いくらKO-D無差別王者でないとはいえ、HARASHIMAが衰えたわけではないし、現にHARASHIMAはDDTエクストリーム級の王者でもある。そのHARASHIMAに喧嘩を売った高尾の本気が私には気になっていた。果たして高尾は前日に続いてHARASHIMAに対するアクションをおこすのだろうか?

第一試合
タカティモ・ドラゴン
&〇 ヒラティモ・ドラゴン
(5分48秒 マスク剥ぎによる反則勝ち)×坂口征夫&高梨将弘

先にDDT追放された高木大社長と、追放といえばもはや常連と化している平田一喜。この2人がDDTを追い出されてから入れ替わるように現れた謎のマスクマンがタカティモ・ドラゴンとヒラティモ・ドラゴン。

当然入場テーマ曲は「セパラドス」なんだが、よく聞くと、ルイス・ミゲルではなく、どうもヒラティモが歌っているらしい。というか、これって以前ザ・グレート・サスケが自らカバーしていろんな意味で伝説になった「サスケ版セパラドス」のパロディなのか?(笑)(のちにウルティモ対サスケ戦でテーマ曲をかけて戦ったサスケは、負けてテーマ曲にセパラドスを使えなくなったのだが)

まさかこんなコアなネタを仕込んでくるとは、おそるべしタカティモ&ヒラティモ。さらにリング下ではブラックハーツがよくやっていた「入れ替わりネタ」まで披露。当然場内からは「わからない」コールまで発生。こうなると何が元ネタなのかわからなくなってくる。

そもそもルチャドールというわりにはスペイン語は一切話さないで、怪しい英語と日本語で会話しているうえに、使う技が完全にマスカラスのそれだし(タカティモにいたっては似せようともしていない)、クオリティ自体が相当怪しい。

これに激怒した?酒呑童子は積極的にマスクはぎにでて、精神的揺さぶりをかけていく。特にヒラティモに対して、癇に障るらしい坂口はやたらと絡んでいくのだが、ヒラティモはなんかトラウマでもあるのか、ひたすら平伏する始末。そうこうしているうちに、タカティモは松井レフェリーの視線を逸らせて、自身のマスクを坂口に被せ、さらにヒラティモはマスクを坂口にパス。

まるでスーパー・ササダンゴマシンがよくやる手を使ってきた。さらに松井レフェリーがドラゴンマスクを被った上、ドラゴンマスクを手にした坂口を見て反則裁定を下したため、わけのわからないうちに坂口が敗者に。憮然とする坂口をしり目に、ほぼ素顔が見えた状態のタカティモとヒラティモは勝者なのにさっさと逃走してしまった。

第二試合
〇相島勇人
& 大鷲透(11分55秒 変形キャメルクラッチ)
アントーニオ本多
&×島谷常寛

入場に命を懸けている大鷲班長は、仕込み?の花束嬢から花束をひとりだけ受け取ってご機嫌に入ってきた。しかし想定より多くの紙テープが飛んできて慌てる一幕も。そんな大鷲&相島という大型コンビの前に、やたら気合入れたハイテンションな大声をあげて入場してくるアントンと島谷。

試合開始からしばらくは普通の試合展開に。なんかまともにアントンが闘うシーンを久々に見た気がする。島谷も巨漢相手に小柄な体を生かしたスピーディな攻撃で見せ場を作る。一見するとこのまま試合が終わってしまいそうになったのだが、そこはアントン、ぬかりはない。

試合終盤になってアントンがようやくギブアップと言い出して、「ごんぎつね」タイムがスタート!いつも通り下品な昔話からのサミングで、大鷲&相島を翻弄。

しかし、ハイテンションが長続きしなかったアントンと島谷が分断されてしまうと、島谷のスピードを相島と大鷲がパワーで封殺。とどめは相島が体重を乗せた変形キャメルクラッチで島谷からギブアップを奪った。

第三試合
アズール・ドラゴン&× 大石真翔
(8分33秒 フィロソファーズ・スタンプ→片エビ固め)
〇ジェイソン“ザ・ギフト”キンケイド &渡瀬瑞基

今をときめく入江軍に対するは、先のマジ卍で男色Pに反旗を翻した大石真翔と、福岡大会の常連ゲストのアズール・ドラゴン。共にブルー系のコスチュームなんで、まるでチームみたいな感じだが、さすがベテランだけあって、即席でも連携にソツがない。

しかし、若さと勢いでは入江軍に分があるのは明白。特にキンケイドのトリッキーな動きは最近のDDTにはなかなかなかったもの。いい意味でも悪い意味でも予定調和の中にいたDDTを破壊するという意味では、名の通り入江がDDTに送ったとんでもないギフトである。

そして、昨年まではキャラ先行だった渡瀬がふてぶてしさを漂わせた変身ぶりで、キンケイドと好連携をみせる。入江がいなくても十分やれる、というアピールにはもってこいの場になったと思う。

もちろんアズールもまこりんも手をこまねいていたわけではない。しかし、やはり入江軍の2人には若さに勢いプラス自信がみなぎっていた。これではさしものベテラン勢も押し切られてしまった。今の入江軍には確かにDDTを新しくしようという「波」のようなものを感じられた。この勢いは当分続いていくのではないだろうか?

第四試合
Pのお戯れシリーズ
〇MAO対上野勇希対×男色ディーノ(7分45秒キャノンボール450°→片エビ固め)

試合前にMAOがマイクを取って上野に「そもそも上野とぼくは散々男色ディーノにもてあそばれてきました。だから、我々は闘う意味がない。ぼくは男色ディーノに一矢報いたい。我々は結託するべきだろ?」と共闘を申し入れる。まあ嫌な予感しかしないのだが(笑)そもそも男色先生もこのマイクを聞いているはずなんだが、既にノリノリな時点でこの共闘が崩壊する絵しか浮かんでこなかった(笑)

果たして、上野を陵辱するディーノをMAOが遅めにカット。MAOがディーノに襲われるも、上野にパスすることに成功。上野がディーノのナイトメアを食らってしまう。MAOはディーノを力で座り込ませて顔面騎乗。ついに上野とMAOは仲間割れ。やはりというかきちんと3WAYになってしまうのがDDTらしい。

散々誤爆に誘爆を繰り返してお互いのダメージを高めあった上野とMAOだが、最後は上野のフロッグスプラッシュをディーノが回避した瞬間を狙ったMAOが、反対コーナーからキャノンボール450°を浴びせて勝利した。

試合後、MAOが「皆さんの応援と上野のサポートのおかげで男色ディーノに勝つことができましたー!悪は滅びる!正義は必ず勝つ!ありがとうございましたー!」とマイク。

これで終わったと思いきや、リング上でなおもリップロックの餌食になる上野(笑)そして勝っても負けても関係ない?男色先生は返す刀でMAOも狙う。脱兎のごとく逃げ去るMAOをダッシュで追いかけていく先生(笑)前の試合がピリピリしていたので、この試合はまたいつもDDTらしい試合だった。

第五試合
竹下幸之介& 勝俣瞬馬&×下村大樹
(12分5秒 ジントニック→エビ固め)
〇高尾蒼馬&遠藤哲哉&マッド・ポーリー

チームドリフを解散後、石井も入江も高尾もそれぞれ自分の今後を模索していた時期に、あっという間に彼らを飛び越してDDTの顔になってしまったのが竹下幸之介である。実際、入江は竹下を倒し、石井はかつて飯伏が巻いたインディジュニアのベルトを巻いて、竹下を倒した入江に立ち向かおうとしている。そのタイミングでの高尾の造反というのは、むしろ遅きに失した感がなくもないが、何もやらないよりはまし。

確かに他団体ではベルトも戴冠したし、それなりの実績を作ってきたけど、いざ自団体で何か爪痕を残しているかといったら、そうはみえない。

あげくKO-Dをめぐる攻防では蚊帳の外になってしまった高尾としてはこれくらいのインパクトがないと無差別の闘いに割って入る事すら難しいだろう。

しかしいくらベルトを落としたとはいえ、一年余にわたってベルトを保持してきた竹下と、挑戦者にすらなれなかった高尾とでは大きな開きがある。そこでこの試合はどうしても落とすことができない。そんな高野の執念が感じられた試合だった。

もちろんポーリー・遠藤とのタッグは付け焼刃に近いものがあるのだけど、それでもただ移籍しただけではないインパクトを残せるかどうかが大きなカギになってくる。標的にしているHARASHIMAはもちろん、その先には竹下や入江、石井の存在だって視野に入っているだろう。だからこそ相手が下村だったとしても、竹下のいるチームから勝ったと言う事実は、高尾にとっては大きかったと思う。

今までどちからというと「きれいなプロレス」しかしてこなかった高尾がはじめて泥にまみれようとしている。これはやはり注目せざるを得ない。果たして元・ドリフ世代の逆襲はDDTの風景を一変させることができるだろうか?

第六試合 DDTエクストリーム級選手権
王者 〇HARASHIMA(13分34秒 蒼魔刀→体固め)×KUDO
(第41代王者が初防衛戦に成功)

HARASHIMAとKUDOは創世記からDDTを支え続けてきた功労者でもあり、実力者でもある。強さの象徴とも呼べる両者は共に蹴りを使い、グラウンドも空中戦も難なくこなすオールラウンダーとしての強みもある。宮本、ヤス・ウラノに高尾の造反で、スマイルスカッシュは事実上空中分解状態になり、ひとりになったHARASHIMA。対するKUDOには酒呑童子のメンバーがセコンドにつく。

果たして試合は通常ルールながらこの2人にしかできないエクストリームな闘いに終始。序盤のグラウンドから中盤の打撃戦。お互いの裏をかきあう空中戦まで、見応え充分のタイトル戦だった。

一度はKUDOに見切られた蒼魔刀をまさかのタイミングで切り出したHARASHIMAがほぼ強引にKUDOを押さえ込んでの3カウント。ひとりになったからこそ負けられない。仲間がいなくては勝てないチャンピオンではいたくない。そんなHARASHIMAの強い意志が感じられた素晴らしい試合だった。

試合後、HARASHIMAがKUDOに握手を求めるが、KUDOはその手を叩いて拒否。去りゆく KUDOに、HARASHIMAが「KUDO! 今日は僕のEXTREMEの対戦を受けてくれてありがとう! KUDOとはシングルを何度もやっているし、本当に闘っているといつも楽しいよ! いつも精一杯蹴りあって殴りあって、最高の気分だよ! また何度でも試合よろしく! ありがとう!」と呼びかけるも、KUDOはそれを背中で聞いて退場した。

そして、いつものように「鍛えているからだー!」で締めたHARASHIMAが花道から帰ろうとすると、前日に続いてイスを手にした高尾が登場!

HARASHIMAもイスを手にして両者イスチャンバラで応戦。だが、HARASHIMAがこれを制して高尾に詰め寄らんとした時に、背後から遠藤とポーリーが攻撃し、さらに高尾がイスを手にして脳天を殴打。ダムネーションは意気揚々と引き揚げていった。

後楽園で一騎打ちが決まっている高尾とHARASHIMA。この闘いは両者ともひけなくなってきた。DDT最強の象徴であるHARASHIMAにケンカ売ったからにはタダではすまされない。高尾の覚悟は果たしてHARASHIMA超えという結果を出すことができるだろうか?

メインイベント
〇入江茂弘対×石井慧介対は樋口和貞対梅田公太(14分10秒 ビーストボンバー→体固め)

入江の巻くKO-D無差別を執拗に狙う入江。六人タッグを持ちながらタッグ二冠を狙う梅田。一見すると入江対石井、梅田対樋口の図式になりそうな試合だが、ことはそう簡単ではない。

マジ卍トーナメントを制し、七番勝負の真っ最中である梅田が目指しているのは、当然てっぺんだし、それは樋口とて虎視眈眈と狙っているもの。つまりは入江包囲網が敷かれてもおかしくはない。

しかし、入江により早くたどり着くには、樋口と梅田にとっては石井は先輩ではなく、単なる邪魔者でしかない。シングル王座を巡る攻防で見ていくと、この試合が、前哨戦とはいえシングルやタッグではなく、4wayとして組まれた意味がある。

ゲーム性の高い4wayマッチをこのような殺伐とした顔合わせに用いて試合を成立させてしまうところが、DDTのすごいところで、実際この4人はあきらかに予定調和から逸脱した激しい闘いを繰り広げた。

白眉はやはり場外の樋口と入江に向けて、石井が梅田をブレンバスターで放り投げた所だろう。ともすれば四天王プロレスでもやらなかった危険行為だが、反目していても互いの技術に関しては信頼を置いている彼ららしい表現だな、とわたしは思った。

それにしてもキャリア的に上にいる石井や入江はまだしも、他団体なら一若手の部類にしかならない梅田が、ほかの3人に全然臆するところなく、普通に試合に混じっていたのは驚嘆に値する。いくらマジ卍トーナメントで優勝したとはいえ、キャリア2年余りの若手が、メインイベントで普通に試合展開についていけてる事自体が驚異的なのだ。

二転三転する試合展開は結局入江が石井をビーストボンバーで返り討ちにし、決着がついたが、樋口も梅田も十分爪痕を残したし、今後のタイトル争いが混沌としてきたことだけは間違いない。

試合後、入江が「今、このベルトを巻いているのは入江茂弘だ。自分の仲間である渡瀬瑞基、ジェイソン“ザ・ギフト”キンケイド、この3人がDDTを新しく面白くしていきます。博多にお越しの皆さん、今日はありがとうございました」とマイクして大会を締めた。

以前なら両国の前振りに博多大会が使われていると、あまりいい気持ちはしなかったが、今はAbemaTVのおかげでネット環境さえ整えば、全国で両国大会を観戦できる。そういう意味では、博多の続きをマジ卍なり、DDTライブで見届けることができるのだ。つくづくありがたい時代になったものだ。

さて、この博多のストーリーを踏まえて、今後DDTにどんなドラマティックな闘い模様が繰り広げられるだろうか?


個人的には史上初のボクシングとプロレスのはしごをしたわけだが、下関~博多間実質100キロの移動も苦にはならなかった。別にボクシングがつまらなかったわけではなく、間に合うなら両方見たかったし、その通りに動いた結果がこれなんで悔いはない。充実した一日だった。

 

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