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プロレスよありがとう!クレイジーでモンスターな好事家がマニアに捧げるメモリアルブログ(52) モンスター的プロレスコラムその39 時代を超えた夢の懸け橋

要注目はどっちだ?

2018年プロレス界最大のイベントであるレッスルマニアにおいて、プロレスの歴史を知るものにはたまらない組み合わせが実現する…かもしれません。

一つは2016年の新日本プロレス・東京ドーム大会にて組まれたAJスタイルズと中邑真輔の一戦が、WWEの至宝をかけたタイトル戦として行われること。そしてもう一つは、無敗記録をバク進中のアスカが、元UFCの絶対王者・ロンダ・ラウジーを迎え撃つ一戦です。

さて、プロレスファンとしてあなたに問います。あなたはどちらの試合に注目したいでしょうか?もちろん両方注目には値するのは言うまでもないのですが、ここは「敢えて」聞いてみてます。

では、私ならどちらに注目するか?私は、アスカ対ロンダを敢えて推します。その理由をこれから説明していきましょう。

UWF対UFC対WWF?

①イデオロギー闘争として見ることができる
②両者の背景にあるレジェンドの存在
③夢の続きがまさかの大舞台でみられるかもしれない

ざっとこの3つが挙げられます。では、ひとつひとつ説明していきましょう。

①ですが、これは藤原組長直伝の関節技で、デビュー以来無敗の快進撃を遂げているアスカに、「総合以前」のUWFからの系譜があるとしたら、UFC出身のロンダは総合格闘技が熟成したいわば「総合以降」の選手と考えられます。

いうまでもなくUWFというのは、のちに総合格闘技のブームを巻き起こす原点になったムーブメントですが、それはあくまで日本での話です。

対してUFCはWWEとは別物という形で、地位を築いてきました。確かに両方で選手の行き来はあるものの、プロレスから派生して総合というジャンルが生まれた日本とは多少事情が異なります。ですので、UWF対UFCという見方ができるのは、よっぽどのマニアか、日本のファンくらいという事にもなります。

レジェンドの看板

②ですが、アスカが藤原喜明というレジェンドの看板を背負っているように、ロンダも大看板のプロレスラーのスピリットを背負ってWWEに本格デビューします。その名はラウディ・ロディ・パイパー。

日本ではあまりなじみのない選手ですが、WWF時代にはホーガンと並ぶスーパースターとして、アメリカでは絶大な人気を誇った選手です。ロンダはこのパイパーの大ファンでもあり、生前のパイパーから、ラウディの名と彼が使用していたジャンパーを贈られています(ロイヤルランブルで優勝したアスカの前に、ロンダが登場したとき、身に着けていたジャンパーこそが、パイパーから「継承」されたものなのです)。

つまり、一見プロレスと関係なさそうなロンダにも実は背負うべきレジェンドの看板があるということです。しかもWWFの権化ともいうべきパイパーと、UWFの象徴ともいうべき藤原組長の看板を背負ったアスカ。これも見方を変えればイデオロギーのぶつかり合いともいえるのです。さらに言うと、WWFのスーパースターの魂を背負ったロンダがUFCという外敵からの刺客として、UWFの遺伝子をもつ現役のWWEスーパースターであるアスカと闘うというねじれ現象も起こしているのです。

SWSが果たせなかった想い

最も闘う本人たちがそこまで考えてリングに上がるかどうかは定かではありませんが、見る側の妄想はどんどん膨らんでいく、まさに贅沢なごちそうといえるのです。

そして③は中邑対AJにも共通している点ですが、ロンダ対アスカについてはもう少し話が古くなります。

90年代にメガネスーパーが出資してプロレスのメジャー化を図ったSWSという団体がありました。当時メガネスーパーからスポンサードを受けていた藤原組も、SWSのリングで試合していましたが、格闘志向が強かった藤原組の選手(のちのパンクラス勢)はSWS(一部の選手除く)やSWSと提携していたWWFと絡むことをよしとしませんでした。

最も藤原組の常連外国人選手だったグラン・ジェイコブス(現・ケイン)やシャムロック兄弟はWWF(WWE)に登場していますので、藤原組とWWF(WWE)に接点がないわけではありません。

長い長い夢の続き

しかしながら当時のメガネスーパー社長であり、SWSに多額のお金をつぎ込んだ故・田中八郎社長が、おそらく夢見ていたであろう、藤原喜明門下の選手とWWFの絡みは、SWSのマットでは実現することがありませんでした。そうするとSWSで実現しなかった「夢」の続きがレッスルマニアという大舞台で実現するかもしれないとも考えられるのです。

とはいえ、何回も言うようですが、アスカとロンダがそこまで色んなものを背負って闘うとは考えにくいわけです。それは私だって百も承知です。しかし私にしてみたら、「実現なんかするわけないよね」と当時は思っていたWWF(WWE)と藤原組との直接対決が、いわば「代理戦争」という形で実現するかもしれないとしたら、やはりワクワクが止まらないというものです。

もちろんAJ対中邑にも大きな夢が懸かっています。でもそれと同じかそれ以上に大きな夢がロンダ対アスカにはかかっているという事は、ぜひとも頭の隅に置いておいてほしいのです。

ロイヤルランブルの優勝者はロウもしくはスマックダウン王者への挑戦権が与えられるため、ロンダ対アスカが必ずしもレッスルマニアで行われるとは限りません。

しかし、プロレスは長く見ていればいるほど、味わい深い見方のできる稀有なエンターテインメントであるからこそ、このことはどうしても書いておきたかったのです。









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