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[プロレス観戦記] プロレスリング華☆激イジメ撲滅チャリティプロレス篠栗大会

2017/11/15

プロレスリング華☆激イジメ撲滅チャリティプロレス(2017年11月12日 日曜 笹栗町立体育館)

はやくも4回目になる篠栗大会。88カ所巡り以外にこれといった特徴がないように見える篠栗の中では、メルカド篠栗も一大イベントといえるのかもしれない。

チケットを体育館前の売店でもぎってもらうと売店で売っている料理が食べられたり、各種サービスが受けられる。今回は鴨肉のラーメンを所望してみた。豚骨が絶対正義みたいな福岡で、あっさり味のスープでなかなか素朴な味。福岡から近い場所でも結構食べ物が違うというのは、相当面白い。篠栗に来るようになって、この街の魅力に気付かされたのは、私的には大発見だった。プロレスを通じてこうした新しい出会いがあるのは、嬉しい限りである。

トラックをそのままステージにしていたライブではかつて飯塚でライブをきかせてもらったアーティストさんが出られていた。こういうつながりを大切にしている姿勢は初期の華☆激では想像ができない。でも非常によいことだとおもう。

篠栗のプロレス教室は相変わらず大盛況。しかし、今回大人は今ひとつ参加者が少なかった。そして毎年参加している子どもは年々うまくなっているのが、みているとよくわかる。実際、かつてはプロレス教室の参加者で、昨年から選手としてリングに上がっている人だっている。そう考えると回を重ねている篠栗大会の歴史の重みを感じるのである。

第一試合:●ハラキリハカタJr.&ジョニー・ベガ対〇KING&エル・ブレイブ

ハラキリの中の人は、そもそもは初期のアステカの付き人であり、第一印象は、軽いにいちゃんがウロウロしているなあ、という感じがあったが、あれよあれよという間に大変貌を遂げた人でもある。

ちゃんと話するようになってからはそんなに年月が経ってはいないんだけど、たまたまその日に私がアステカへ「ハラキリハカタをやりたい若い人がきたら(ハラキリを)譲ってやってね」という話をしていたので、まさか「引き受け手」が彼になろうとは、想像もしてなかった。

さて、そんなハラキリだけど、まだどこかで見たようなお笑いムーブの貼り合わせという感じがしている。オリジナルを知る人間からみると、ハラキリハカタとしてはまだ少し物足りない。

オリジナルのハラキリハカタは意外と何も考えなしにアレをやっていたけど、もう少しバカやってもいいと思う。ハラキリの場合、考えすぎてもダメだし、考えなしでもダメだから、難しいだろう。

ただ、ハラキリハカタJr.の場合、「生まれ故郷」であるアジアンプロレスで場数を踏める特典があるので、次にみるときには案外化けている可能性もある。

KINGもブレイブも今までにないタイプのハラキリハカタJr.をどう生かすかで腐心していたようにみえた。ましてやハラキリのパートナーはまだ日本マットでは経験が足りないベガだし、ある意味KING組にもいろいろと試されることがあった試合だったようにも思う。

第二試合:メキシコルール6人タッグマッチ
●聖氣&ビースト&ユーセー・エストレージャ対〇RANMA&エル・ファルコ&ヴァンヴェール・ジャック

つくづく思うのだが、やはりユーセーとジャックは試合では絶対対角線にいないといけない。なぜなら彼らが組んでしまうと、レアル内で勝てそうなチームは、磁雷矢&RANMAくらいしか思いつかない。どっちがルードでどっちがリンピオでも構わないのだが、彼らがチームリーダーとして試合を引っ張っていく現実は当分かわらないだろう。

その一方で大人たちもなんとか彼らに負けまいと努力している跡がうかがえる。いかんせんそこは子どもの成長には敵わないのだが、以前にはない必死さがつたわるので、最近のレアルの試合は比較的ハズレが少ない。

とはいえ、ユーセーもジャックも万能ルチャドールではない。なぜなら彼らはまだ発育途上にあるため、ネグロらが散々体験してきたようなシングルマッチでの育成はできない。下手に大人なみの負担を強いられないからこそ、大人は彼らにできないシングルなどで活路を開くやり方もあるだろう。

この試合では悪に染まり切らないユーセーを聖氣とビーストがそそのかしていくという新しい試みも見られたが、まだこれだけでは物足りない。大人世代はやはり自分ができることを見つけて、ユーセーやジャックとは違うアプローチでステップアップしていかないと、先をいくネグロやファルコの背中はなかなか捕まえられないだろう。

おしえる側としては悩ましくも贅沢な問題だけど、日本唯一の本格的ルチャスクールとして、レアルルチャが福岡にあるのは、見ている我々にもありがたいこと。ここから更なるスペルエストレージャが羽ばたいていくことを期待したい。

第三試合:●日向小陽&沙紀対〇高橋奈七永&石橋葵

いまや九州で女子プロレスといえば日向小陽である。そのくらい彼女の存在感は傑出している。小さい身体を生かして小回りの効くスピーディな試合展開を軸に小技やズルさも持ち合わせている彼女の持ち味は地方受けしやすい。

しかしながら、今でこそ関東近郊でしか試合がない高橋奈七永も全日本女子プロレス時代には、世界一過酷なサーキットをこなしていたツワモノである。しかも毎大会で主に中西百重(引退)を相手に30分フルタイムドローとかいうアイアンマンマッチをこなして平然としていた化け物でもある。

個人的に忘れられないのが下関でみた対中西戦のフルタイムドローで二人とも動き回っていたのに、試合後も平然としていたこと。あれは未だに脳裏に焼き付いて離れない。

キャリアもスタミナもある奈七永が加わり、厚みを増した女子タッグはセミにふさわしい熱戦になった。やはり石橋葵にしろ、地方慣れしている選手が多いと安心してみていられる。

一方で日向小陽のパートナーを務めた沙紀はまだ線が細く、ビッグブーツも威力としてはやや弱い。もういくつか「これは!」という技が欲しい。でないと奈七永や石橋を慌てさせるところまではいかないだろう。素質はあるとみたので、あとは経験を積んでスキルアップしていってもらいたい。

第四試合:笹栗88タッグ王座決定戦
●二代目上田馬之助&アズール・ドラゴン対〇新泉浩司&ヴァンヴェール・ネグロ

篠栗88のベルトは、いつのまにか前の王者が防衛するスタイルから、その年の王座決定戦に変わっていたが、年に一度しかない篠栗でしか行われないタイトルマッチだから、まあどちらでもいい。

しかし、私たち観客以上に篠栗に思い入れがあるのが選手たちである。特にアズールやネグロは4年前から関わっていて、人一倍このタイトル獲得に貪欲だった。アズールは一足先にタイトル獲得に成功したが、ネグロはまだ未戴冠。しかも昨年はタイトル戦線からは外されている。

そこへきてチームも団体も違う新泉がパートナーでリベンジのチャンスがきた。こうなればかつてのパートナーもルードも関係ない。先にいかれた悔しさがネグロにあるならば、ここは意地をみせる番である。

しかし、ダークサイドFTOの連携は図抜けている。スカルリーパーA-jiが抜けたあとの屋台骨を支えるアズールと馬之助は、先走るネグロをあざわらうように、徹底的にいたぶりつくす。会場からは大ネグロコール。もともとベビー的人気があったネグロだが、多分このネグロコールは大きな力になったのだろう。

しかし、やはり自力で切り返して自分でピンがとれる選手になるにはまだなんか足りない。この試合でもネグロはよく耐えたのだが、試合の流れを変えていたのは、やはり新泉だった。

6月に博多ライトヘビー級チャンピオンになってからの新泉は試合が安定しているので、怪我さえしなければ安心してみていられる選手になった。やはりプロレスのチャンピオンは防衛してからがナンボなんで、今回チャンピオンになったことでネグロには一層の成長を期待したい。

第五試合:バトルロイヤル
(勝ち残り:アステカ・ネグロ・新泉 〇アステカ対●新泉浩司)

ネグロがチャンピオンになったことで、はやくも聖氣やビーストがネグロに絡んできた。こういう流れは大歓迎である。

さて、そんな現在進行形の流れとは別に、今回はアジアンプロレス式のバトルロイヤル。素人にレフェリーをやらせるスタイルは、離島や過疎地ではおなじみ。

今回は2人の観客がレフェリー体験をしたけど、やはり素人は素人だなあ、と思ったのは、レフェリーがリングの真ん中に立って、選手を遮る場面が度々見られたこと。まあバトルロイヤルだからわりと気にはならないのだが、普通の試合なら失格もんだろう。

不慣れなレフェリングを体験したことで、プロレスの難しさが逆にわかるてとう意味では貴重な試合になったと思う。

そうした事情はさておき、アステカのプレ復帰という「主題」がなければ、ネグロに嫉妬するレアル勢が中心に来ても良かったかもしれない。

今年に入り、プロレスラーの大怪我が相次ぎ、プロレスそのものがみなおされている機運にある中で、心臓に疾患があるアステカの復帰に不安がないわけがない。確かに試合をみていると、心筋梗塞を患ったとはとても思えない動きだったし、キャリアの面もあって、少ないモーションで組み立てられるベテランらしい無駄のない試合運びは、往年のアステカそのままだった。

しかし、いかんせん心臓の動きは見ているこちらにはわからない。そのうえマスクマンであるが故に表情も読み取れないのだから、どうしようもない。ただ、試合後大の字になったアステカを心配そうに見守る選手たちの表情から、この試合が無事終わったことのおおごとさを知ることができた。

私にとっては、形はどうあれ無事に試合が終わって良かったという感想しかない。この試合はもうそれが全てである。アステカは「夢はかなう」と試合後いっていたけど、進むのも退くのも自分自身であり、夢に生きて夢に死すことを選ぶのも自分自身。死んでも夢をかなえるのが良しとするのか、それとも生きて生きながらえることを夢として生きるのか?その答えは簡単にはでそうにない。

篠栗大会は基本4年間で外れという大会が一回もない。それは非常に素晴らしいことだし、かつて豪華なメンツが登場していた時代の華☆激でもできないことだっただろう。今のメンバーでやっている今の華☆激だからできる大会だと思う。来年がいつ開催なのかはわからないけど、可能な限り行きたいと思っている。








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