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[プロレス観戦記] カサンドラ宮城凱旋!センダイガールズ下関大会観戦記

2019/06/03

カサンドラ宮城凱旋!センダイガールズ下関大会観戦記

意外にも初観戦になるセンダイガールズ。全日本女子なきあと、とんと御無沙汰している女子プロレスだが、よくよく考えてみたら、昨年3月のアイスリボン博多大会以来、1年3ヶ月ぶりの生観戦。下関での女子プロレスとなると、いつ以来ぶりか思い出せない。

センダイガールズも何度か行こうと試みたが、残念ながら今まではスケジュールが合わず観に行けなかった。少し意味合いが違うけど、スターダムもタイミングが悪くて観ていない団体の一つになっている。

私の中で女子プロレスが魅力を失った要因はいくつもあるけど、時間がやたら短いというのもある。やはりレスリングと名がつくからには、序盤はじっくりした攻防もみたい。しかし、10分や15分の試合時間では、そうした静かな滑り出しは求めようがない。勢いバタバタした試合になる事が多いため、面白味にかける。

タレント兼業でないと人材が集められないというご時世、女子プロレスラーがスタミナとタフさが求められるレスラー体型にできない事情はわからなくはないが、WWEではディーヴァ同士の試合でも10分もしくは15分一本勝負ということはまずない。

その上、全女みたいにツアーに次ぐツアーを重ねて全国各地を転々としているような団体が皆無な現状では選手のスキルアップもしにくい。

そういう意味では仙女やWAVEなど地方にも出て行く団体は今や貴重である。仙女の場合ビジュアル重視というより本来あるべきトラディショナルな女子プロレスを体現しているイメージが私にはある。

今回観戦を決めた理由はシンプルで、翌日のがむしゃらプロレス吉富大会に行けなくなったからというのもあるし、センダイガールズが下関で大会を開くなんて今後2度とないだろうと踏んだこともある。何より山口市出身のカサンドラ宮城にとって事実上の凱旋大会でもある。これは見ておくべきだろう。

宮城の凱旋は日曜日にしたかったらしいが、明日のボクシングとぶつけても仕方ないから、仙女が避けたのは懸命な判断だろう。

華☆激が鳥栖で、がむしゃらが吉富で試合があるため、どこのリング借りたのかと思ったらまさかの鳥取だらずプロレス!だらずのトラックはじめてみた!まあ、松江だんだんも確かイベントあるし、仕方ないんだろう。広島大会と合わせれば妥当な線だろう。

開場が15分遅れ。東西南北後方二列がすべて自由席。四方各五列ずつ。パンフはなし。パンフマニアとしては、やや不満。かわりに対戦カード表が座席におかれていた。グッズはDVDとかTシャツやポートレートのみ。バリエーションが少なすぎる。開場前から里村と宮城がサイン会してるけど、Tシャツとかポートレートいらないしなあ。

しかし、さすが地元?だけあって下関にしては珍しく売店に列ができていた。こういう華やかなのは女子プロレスらしくていい。入りも初進出にしては健闘していた。メッセの入り口に掲示されているポスターには宮城と里村のサインが入っていた。営業頑張ったんだろうなあ。

気がついたら満員と言っていい入り。最低300はいたと思う。こんなに入っている海峡メッセっていつ以来だろう?

第1試合 シングルマッチ
15分一本勝負
×アレックス・リー vs ◯KAORU

正直KAORUはキャリア的にもはや現役というより、レジェンド枠でもいいのだが、まだ現役にしがみつきたい何かがあるのだろうか。私のイメージでは全女からユニバーサルにレンタル移籍してマスクウーマンとして活躍していた時代のままになっている。

しかし考えてるみたらあれからかなりの年月が経っているのだ。ただKAORUは、よくかんがえたらガイアジャパンでも来ているはずなんだが、全く思い出せない。

一方アレックス・リーは初めてみる選手。どんな試合するのか予備情報は敢えて仕入れずにおいた。

アレックスは、ボスニアからわざわざ来日してプロレスに打ち込む姿勢が非常に真摯。しかしプロレスは、レスリングである以上キックに頼りすぎるのはあまり関心しない。やはりバタバタした印象は否めない。

対するKAORUも歳は経ても伊達にキャリアを重ねていないなあというのは、序盤からバタバタした試合をしないことでよくわかる。腐っても全女出身はやはり違う。

最近は試合数が多いせいか思ったよりKAORUの動きが悪くなかったのは救い。自称ハードコアも控えめだったし、ムーンサルトに持っていくまでの流れをきちんと踏まえていたのは腐っても全女出身者。

とはいえやはり衰えは隠せないかなあ。

第2試合 シングルマッチ
10分一本勝負
DASH・チサコ vs アイガー (ドロー)

KAORUがまだ現役にしがみついているからか、アイガーがまだプロレスやっていてもそんなに違和感はない。しかし、アイガーの試合をまさか平成が終わろうかという2017年にふたたび観る機会にめぐまれようとは…。恵まれているのか?

一方のDASH・チサコは、正直シングルプレイヤーというよりタッグ屋のイメージが強い。今更だがチサコは十文字姉妹で一度は見たかった…と後悔しても後の祭り。

しかしながらリングアナがアイガーをコールする際、「14年前海峡メッセで自然発生した」と言っていたが、全然記憶にない。そうだっけ?という感じ。

LL時代の同僚大向美智子が客席で見守る中、相変わらずのアイガーワールドを繰り広げていたが、チサコが非常に柔軟性の高い対応をしたせいで、アイガーの試合にしては珍しくいい試合になった。

瞬間瞬間で遠藤美月?らしき顔がみえたのもかなり珍しい。試合は時間切れ引き分け。なんでこの試合だけ10分なのかはわからないけど。

第3試合 シングルマッチ
15分一本勝負
×白姫美叶 vs 〇アジャ・コング

私の中では、仙女でいろいろ因縁作りに使われているイメージが強いアジャだが、まあ使い勝手のいいベテランではある。DDTの路上マッチIN東京ドームではなぜか国歌斉唱までやっていた。新人の壁から破茶滅茶な試合まで実に幅広い。

センダイガールズの選手は里村と、実際に会ったことがある宮城くらいしか知らないのだが、福岡県出身の白姫にもたくさんの紙テープと声援がとぶ。

アジャは往年のブッチャースタイルというか非常に省エネファイトに終始していた。まあ、当然かな。しかし、そこはベテランなんで凖地元の白姫をうまく立てていた。

休憩タイムになぜかアイガーの撮影会という謎プログラムが登場。しかし子どもをガチで追いかけ回すので撮影会というより鬼ごっこになっていた。

セミファイナル タッグマッチ
【6/10札幌タイトルマッチ前哨戦】
20分一本勝負
里村明衣子&◯橋本千紘 vs 朱里&×松本浩代

里村はGaia以来ぶり。橋本もそうだが、意外にもひろよんの試合ははじめてみる。なかなか機会がないとこういうことも起きやすい。朱里は当然下関初。

かつては奇跡の新人と呼ばれた里村たちも今やすっかりベテラン。しかもタッグマッチながら天龍とも闘った経験をもつ。まさかガイア時代に里村が天龍と闘うなんて未来は想像すらしていなかった。

しかし、札幌の前哨戦をなぜ下関でやるのか意味がわからない。広島や福岡ならまだしも、決着の地が北の大地、札幌だからなあ。この試合で興味をもってわざわざ札幌まで行くファンがいたとしたら、私はその人を単純にすごい!と思う。

試合はその札幌の主役である橋本とひろよんが激しくやりあうが、同時に蹴りを主武器とする朱里と里村も激しくぶつかり合う。対峙しただけで、ヒリヒリするような緊張感を醸し出すのは、女子だとこの2人しかいないだろう。

やはり対角線に受けがしっかりしているひろよんと、橋本を立ててサポートに徹した里村がいるせいもあって非常に引き締まった内容になっていた。

特に橋本は若き日の中西学のような雰囲気が感じられた。レスリングの下地がしっかりあるから、荒削りながらも団体のチャンピオンとして自信にも満ち溢れている。だから、普通なら臆しても不思議ではないひろよんの当たりにも屈しない。

圧巻はひろよんを沈めた橋本のジャーマンスープレックスで、あまりに綺麗なブリッジに海峡メッセがどよめくほど。マイクでひろよんが語るには橋本には2度負けているという。完全なピンフォール勝ちで橋本が「負ける気がしない」というのもわかるが、何か波乱のフラグのような気がしないでもない。

メインイベント タッグマッチカサンドラ宮城凱旋試合30分一本勝負
〇カサンドラ宮城&ハイジ・カトリーナ vs
×桃野美桜&ナイラ・ローズ【マーベラス】

博多スターレーンでデビューした九産大プロレス研究会OGカサンドラ宮城は実を言うと山口市出身。とはいえ縦横に無駄な広さがある山口県では、山口市と下関市ではほぼ他県くらいの感覚がある。しかしながら同じ山口市出身の大谷晋二郎ですらなかなか凱旋できないことからわかるように、山口県でのプロレス熱は冷え切っている。

宝城カイリの光市はまだドロップキックなどバックアップがあるだけマシだが、それすらない山口市や下関市では既にプロレス自体が滅び去った伝統芸能なのだ。

しかしそれでもやはり山口の地にカサンドラが立つことには意味があると私は思う。

宮城はハイジとナイラという大型外国人選手にも負けない体格をもち、プロレスセンスもいい。しかし、やはりハイジとナイラが激しくぶつかり合う迫力を前にすると、どうしても先行しているカサンドラのキャラクターが気になった。キャラクターよりも、単純に身体と身体のぶつかり合いで沸かせられる素材なんで、その辺は少し勿体ないなかなあ。

中でも一番小さい桃野が体格差を活かして宮城を窮地に追い込む場面も見られ、自分より体格の小さい選手との絡みでは、モロさもみえた。

しかし、そうは言っても若さと恵まれた体格に加えて、九産大プロレス研出身といういわばプロレスをするために生まれてきたような宮城には、可能性を感じずにはいられない。その可能性に賭けてみたい気はする。
くしくも同じ山口県人である藤田ミノルも得意にしているツームストン・パイルドライバーで粘るマーベラス軍振り切った宮城は無事故郷に錦を飾ったのだった。

締めのマイクも最後まで魔界キャラを貫いてヒールらしく、お客全員が首切りポーズでフィニッシュというちょっと変わった大会だった。

終わってもカサンドラや里村の前からは列がとぎれない。本当にしっかり営業してきたんだろうなあ。ある意味北九州を埋めるより難しい下関でこれほどのお客を仙女が集めるなんて想像だにしていなかった。

初代タイガーマスクからはじまって、山口県出身の選手は数あれど、凱旋という冠に溺れることなく、地に足の着いた営業活動が実を結んだということだろう。マイクでも言っていたけど、何回でも帰ってきてほしい。ここから新しい女子プロの歴史を刻んでいってほしい。その日が来るのを首を長くして待ちたいと思う。












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