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[プロレス観戦記] くいしんぼう仮面×がむしゃらプロレス合同マットプロレスイベント

2018/08/23

くいしんぼう仮面×がむしゃらプロレス合同マットプロレスイベント(17年4月15日(土) 開場/19:30 開始/20:00 スタジオ環)

ustream番組『がむしゃらパラダイスTV』の中で初めての試み企画として急きょ実現したマットプロレス。

九州初のマットプロレスと銘打たれた本大会。そもそもマットプロレスのマットは主に都心部など、リングのおけない会場で、プロレスの興行をおこなうための、いわば必需品である。単純にリングが買えないという財政的な側面もなくはないだろうが、会場を借りるお金も地方と都会では比べものにならないくらい高いだろうという想像くらいはつく。

対して九州の各団体は一部をのぞけば、自前のリングをもつ。東京からくる団体へリングレンタルすることも、彼らの重要な収入源の一つである。

そんな彼らがわざわざマットプロレスをする必要性はどこにもない。ないはずなんだが、2011年以降の日本では少し事情がことなる。東日本大震災でまだ道路も寸断され、リングを立てられる状態にない時、被災地で活躍したのがマットプロレスである。そして、2016年には熊本、大分、鳥取と地震による被災地が増え、西日本でもいつ何時マットプロレスの需要が発生するかわからない状態であることを考えると、マットプロレスというものに、慣れておくことは悪い話ではない。

場所はいつもがむしゃらパラダイスTVをやっている石田の二快。到着すると私が一番のりだった。いつもなら、大概誰かいるので非常に珍しい。中に入ると、スタジオにマットが敷いてある。サイズは通常のリングの約半分くらい。

30分のトーク配信で、スミス&ニッキーのレポートがあり、慣れない?雪山特訓で、悪戦苦闘する陽樹が映し出されていた。まさか、これは前振り?

▽20:20~マットプロレス第1試合(Barongvs陽樹)

カード的にはかなり珍しい。ジュニアながらヘビーをも手こずらせる悪の引き出しの宝庫、Barongは、真っ向勝負がウリの陽樹にとっては、ある意味苦手なタイプ。通常の大会ではまずありえないマッチメイクであるだけに、興味が湧く。

しかも陽樹はここのところ気の毒なくらいに勝てていない。勝ちにうえているなら、まだ救いはあるが、その前に勝ち方を忘れてしまったかのようである。そこへきて難敵Barongの挑発(腕相撲勝負を挑む→陽樹がのる→スカしたBarongが背中を引っ掻く)にあっさり引っかかるようでは、いくら軽量級の相手でも、そうそう 勝てはしない。

案の定、ペースを崩された陽樹は自分のリズムを取り戻せないまま、Barongにまるめこまれて敗北を喫した。今回腕相撲での不意打ち以外Barongは何も悪いことはしていない。しかもマットプロレスは初めてというのに、恐ろしいまでの適応能力の高さも見せつけた。正直この日の陽樹では体格以外で勝てる要素が見つからなかった。

ここまできてしまうと、もとチャンピオンというのが信じられない体たらくである。このままだと、来週のタッグトーナメントも赤信号がともったと言っても過言ではない。果たして陽樹はトンネルから脱出できるのだろうか?

▽20:40~マットプロレス第2試合(KENTA&鉄生vsダイナマイト九州&くいしんぼう仮面)

これも通常のカードではありえない組み合わせ。かたやプロ選手として23年のキャリアを誇るくいしんぼうが対角線にいる。いくら今が旬の悪党集団LCRといえども、いつもどおりというわけにはいかない。

とはいえ、次週にタッグトーナメント出陣を控えた鉄生とKENTAにしてみたら、元GWAタッグチャンピオンの九州と、ベテランくいしんぼうという組み合わせは、試運転には申し分ない相手。

がむしゃらプロレスにとって初めてのマットプロレスながら、LCRの二人は時に観客を恫喝しつも、相手方の色も消さず、観客も巻き込みながら、実にうまい試合運びをしていた。普段はコントロール不能になりつつある自身の人気にあらがうような試合をしているけど、久々にのびのびした彼らを見ることができた。

とは言いながら、LCRのセンスを引き出していたのは、やはりくいしんぼう仮面だった。唯一のプロとして試合の流れをみて、マットプロレス初参戦のがむプロ勢を上手くリードしていた。彼らがのびのび試合していたのは、やはりくいしんぼうの存在あればこそだろう。

くいしんぼうがリードしていたのは、選手だけてはない。マットプロレス初体験のお客さんも丁寧に盛り上げていた。通常の試合でくいしんぼうがやるムーブにお客さんも参加させたり、いつもと違う工夫が施されていた点も見逃せない。DDTがやるようなストリートプロレスや商店街プロレスなどは、いくらプロがリードしたとしても、とても真似しようがないが、マットプロレスという新しい黒船はきっとがむプロのクオリティ向上に一役買ったはずである。

最後は下渡会長が勝つというまさかの展開になり、会長がついに選手転向を宣言。これはグレート小鹿やミル・マスカラスもうかうかしてはいられまい。しかし、長年みていると友人や知り合いがいつの間にかどんどん成長して、気がついたらリングで試合していくことは割と多い。本人は否定するかもしれないが、かつて新間寿さんが70近くで試合デビューした例もあるから、もしかしたらもしかするかもしれない。

▽21:15~全選手バトルロイヤル
Barong、KENTA、鉄生、陽樹、ダイナマイト九州、美原 輔、くいしんぼう仮面(全7名)

ライブを挟んだメインは、美原を除く全選手が二試合目。最初はその美原がいじられ、柔軟性の高さをみせるが、同士のはずの陽樹まで裏切りだし、しばらく孤軍奮闘するはめに。しかし後輩を裏切ってでも勝利がほしい陽樹の意気込みは見事裏目に出て、よもやの一日2連敗。これは相当重症である。正直今のままだとOPG(しかも向こうのタッグの看板選手だし)には勝てそうな気がしないだが…

さて、ここでもくいしんぼうムーブがひとしきり体験できた。私も含めてお客さんもよい想い出になったと思う。リングに上がるのは今でも個人的に抵抗があるけど、その壁がないマットプロレスというのは、ある意味魅力的でもある。当然お客さんにも選手にも優しいんだけど、いざ混ざるとやはりくいしんぼうが普段サラッとやってのけているムーブがいかに難しいか、痛感させられた。やはり私は外から「あーだ、こーだ」言ってみている方が楽かな?

しかし、いい経験をさせてもらえたことに関しては感謝しかない。わずかながら試合に絡めたことは私にとっても貴重な財産になった。

試合後、マイクを掴んだくいしんぼうがあろうことか勝手に次回大阪プロレス勢を呼んでくることを決めてしまった。そんなに人数呼んだら、会場広くしないと交通費もペイできないのではないか?と余計な心配をしてしまった。

ともかく初の試みである配信も事故なく終了し、非常に面白い試みになった。イベントを準備する方は大変だと思うけど、できたら来年もまたやってほしいと思う。その時に伝説の酒獣シモテカが降臨して・・・いるかもしれない(笑)












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