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プロレスよありがとう!クレイジーでモンスターな好事家がマニアに捧げるメモリアルブログ(42)モンスター的プロレスコラムその28

今回は危険な技の応酬について論じたいと思います。そもそもは四天王プロレスの昔から、危険な技の応酬に関しては、物議を醸し出してかました。しかしここへきて、本間朋晃選手や柴田勝頼選手の怪我で、また問題視されるようになってきました。

私たち古株のファンにとって痛恨だったのは、四天王プロレスを是としてしまい、感覚が麻痺したままうけいれてしまったことにつきます。四天王プロレスというのは、ある種人間の限界を超越した世界の戦いでした。頭から落とす技はザラにあり、しかもそれがビッグマッチだけでなく、いち地方の大会でも普通にくりだされるのです。

プロレスには残念ながら専門のドクターが常時張り付いていること自体が稀です。ですから助かるかもしれない命が失われた事例が、他のスポーツに比べても飛び抜けて多いのです。

四天王プロレス全盛期には、脳震盪は日常茶飯事だったそうです。これは秋山・現全日本プロレス社長から実際に聞きました。しかし現場にはドクターは当然おらず、秋山社長の身体には未だに後遺症が残っています。事実上引退した川田さんも然り、二度のガンに苛まれた小橋さん然り。そして試合中に命を失った故・三沢光晴さん然り。苛烈を極めた代償は消して少なくないのです。

通常競技に定められたルールは、選手を、選手の命を守るために作られています。しかし、プロレスのルールはかならずしもそうとは限りません。なぜならエンターテイメントだからです。エンターテイメントは一度スタートしたら、終わるまで基本ストップすることは許されません。プロレスのルールは大会が滞りなく進行するために、またはお客さんが楽しんでもらうために存在しているのです。

仮に地震が起きたとしても、中断はありますが、中止はありません。実際に私は東日本大震災の余震下で普通に試合が続行された大会を生で観戦しています。

極端な話、プロレス独特のルール「5秒以内の反則が許される」を悪用して5秒以内に対戦相手を殺してしまったらどうでしょうか?法的には問題がありますが、プロレスルール上ではOKになってしまいます。でも対戦相手がなくなったり、再起不能にしてしまったりした場合、自分の次の試合が組まれなくなります。最悪廃業ですね。闘う相手がいないということは自分の仕事がなくなることでもあります。それではプロとして飯を食っていくことは難しいでしょう。

格闘技を経験し、今もプロレスラーとして活動している船木誠実勝選手から直接聞いた話をご紹介しましょう。「格闘技は危なくなったらレフェリーがとめてくれる。でもプロレスはそうではない」

・・・・この言葉を聞いた時には正直ぞっとしました。改めてプロレスの恐ろしさを身をもって知った体験でした。

とはいえ、やはり選手がリング禍で命を落とすことを望むファンはいないでしょう。ルールまで変える必要はないかもしれません。でも万が一のことを考えたら最低限ドクターのチェックをいれることくらいはしてもいいのではないでしょうか。












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『FREEDOMS vs がむしゃらプロレス 対抗戦』