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[プロレス観戦記] 大日本プロレス福岡・門司赤煉瓦プレイス・赤煉瓦ホール大会(2017年3月17日金)観戦記

2018/08/30

この日は仕事を片付けるために、正午に家を出て赤煉瓦に駐車。そこから門司駅まて徒歩で向かい、電車で小倉入りし、仕事終わらせて赤煉瓦に戻るルートを選択した。赤煉瓦につくと、すでに大日本のバス、トラックが着いており、若手陣が設営の準備をはじめていた。

それをみながら、門司駅に向かうと通路に大日ジャージきた人が歩いていた。よくみたらそれは大日の谷口裕一選手だった。どこへいくのかなと思っていたら門司駅のみどりの窓口に入っていった。しかし大日ジャージがなかったら一般人と区別がつかない。オーラ消しているとプロレスラーかそうでないかはファンじゃないとわからないだろう。

仕事を終えて赤煉瓦に戻ると、既に開場していた。しかし中に入ると、やはり入りは去年と同じ…か下手したら少ないかも。大会開始1分前で46人。これはなんぼなんでも寂しいだろ。

オープニングアクトは、血みどろブラザーズ。なんかカミカミなマイクで微妙な空気に。大丈夫なんだろうか?

▼オープニングマッチ 15分1本勝負
塚本拓海〇 vs 青木優也●
6分26秒 フィッシャーマン・バスター→片エビ固め

現BASARAの塚本といい、メインの藤田といい、大日本は実に出戻り率が高い。他団体に籍を移してもまた戻ってくる。しかも皆質が高い。彼らが抜けてなお、豊富な人材を要する大日本。しかもその層が異様に若い。団体として大いに魅力的な部分である。

その出戻り塚本の胸を借りた青木。正直神谷や宇藤に比べると攻めの点では物足りなさがハンパない。だが、逆に言うとあの二人がすごすぎるので、一概に比較はできない。青木のいいところは、攻められても消して下を向かず、気持ちが折れなかった点にある。

かつて第1試合で先輩の壁に挑む新人というのはプロレス興行の定番だったが、いつの間にか姿を消してしまった。それを大日が残してくれていることには素直に感謝したい。

▼第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負
伊東竜二 関根龍一〇 vs 星野勘九郎 佐久田俊行●
10分17秒 龍蹴斗→片エビ固め

昨年のチャンピオン星野に、デスマッチ部門を長く牽引してきた伊東を第2試合に配する余裕!これが現在の大日である。会場の都合もあるのだが、赤煉瓦ではデスマッチ開催が難しい。ならばと伊東は守護神たるイスを持参。しかし星野組は「通常ルールだから!」と抗議。通常ルールだから、ということさえネタにできるのは、大日ならでは。

しかし、ベルトを巻いた余裕からか、星野にはいつの間にか風格すら漂うようになっていた。伊東を前にして格下感が一切ない。やはり立場は人をつくるというのは本当だな、と思う。

佐久田も体格差をカバーする動きのよさで、伊東・関根をたびたび翻弄。でも一度イスを出すと途端に伊東ペースになるあたりがさすがデスマッチドラゴン!やはりイスの使い方でいうと伊達にこの道でメシ食ってないことがよくわかる。

最後は佐久田が勢いに押されて敗北し、おさまりつかない星野が場外でショルダースルーをひっくり返されるおなじみ?のパフォーマンスを佐久田にも仕掛けてチームは空中分解するというオチまでついた。

▼第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負
浜亮太〇 トゥルエノ・ゲレーロ vs 中之上靖文 吉野達彦●
7分54秒 オオキドプレス→体固め

WRESTLE-1という団体はどうしてこうも才能ある選手の使い方が不味いのだろうか?浜にしろ中之上にしろこのような才能溢れる選手をどうして上手く使いきれなかったのか?不思議で仕方ない。

注目はこのメンバーに混じった唯一のノンプロ・ゲレーロなのだが、全日本の時と比べても、この日のプロ3人のうまさがより際立った。まず中之上と吉野がマイクでひとしきり漫才を繰り出し、返す刀でゲレーロをいじる。地元開催だしゲレーロに声援が集まることを承知でディスり「浜はでてこなくていい!ゲレーロ、お前がでてこい!」と格下扱い。このマイクだけで吉野、中之上組が会場中に「チャラいヒール」という認識が生まれた。二人のプロレス頭のクオリティの高さにはつくづく驚く他ない。

対して浜。こちらもプロレス頭のよさでは定評のある選手。自身のセールスポイントである「巨漢だけど身軽」というウリを封じてまで軽量のゲレーロを立てて、パワー&スピードでの戦いかたに終始していた。これだけのお膳立てされて何もできなければゲレーロはそれまでの選手。

しかし、伊達にゲレーロもGWAジュニアチャンピオンになっているのではない。売りのスピードに関しては十分試合に絡んでいけてたし、それまでどころか十分お膳立てに乗っかっていたのは素晴らしいところ。何より本人が本当に楽しそうに試合をしていたのが、印象的だった。こういうところがほかの団体・・・特にWRESTLE-1にあったらなあ、とつくづく思う。そしてこれだけの人材を生かせる場として大日本プロレスが機能していることをみのがしてはならない。ただのデスマッチ団体ではないところに今の大日本の底力を見た思いがする一戦だった。

▼第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
橋本大地〇 神谷英慶 vs 橋本和樹 菊田一美●
8分42秒 刈龍怒→片エビ固め

橋本大地は確かに大日に入って生き生きしているなと思う。ゼロワンにいた時とは表情が全然違う。やはりプロレスやっていて楽しそうだなというのがうかがえる。でもこの層の厚い選手の中で、デスマッチにもでない大地がキャリアを重ねていくためには、蹴りのバリエーションがもっとほしい。かつて相方だった橋本和樹はさすがに見透かされているようで、大地の蹴りをつかんでドラゴンスクリューにつないだりしている。親父さんも蹴り足をとられるシーンがなかったわけではない。でも、今の大地みたいに蹴りをとったら、あとがない選手ではなかった。

確かに大日は同世代が多くて居心地もいいだろう。でもやはり生き馬の目を抜くからには、現状に甘んじることなく精進してほしいと思う。

神谷もせっかくいいものをもっているんだからパートナーの大地を食ってやるくらいの気迫を見せてほしかった。勝ちは拾ったけど、正直試合を支配していたのは和樹・菊田組の方だったなと思う。

▼セミファイナル タッグマッチ 30分1本勝負
関本大介〇 岡林裕二 vs 河上隆一 宇藤純久●
10分27秒 アルゼンチン・バックブリーカー

昨年末から急に頭角を現した宇藤。年末の年越しプロレスではDDTの樋口とともに、その長身を生かしたダイナミックな攻撃で並みいる強豪を退け、新時代の到来を予感させた。だが、やはりというか大日の顔でもある関本・岡林の前だとその巨体が持つ説得力が薄らいでしまう。宇藤はまだこの2人を慌てさせるだけのものはまだもっていなかった。河上のサポートもあったけれど、正直先輩の壁に跳ね返された印象がある。

やはり若さと勢いだけでは簡単には上には上がらせない。そういうシビアな一面も持っているのが大日である。誰もかれもが若手だからといって登用されるわけではないのだ。

正直この試合で関本・岡林の牙城を崩したシーンは一度もなかったと思う。ピンチの時ですら余裕を漂わせていた先輩チームをもっとあわてさせないと昨年末の優勝はまぐれだったといわれても仕方ない。しかしたっぱもあるし、何より成長が見込まれる素材だけに今後も上で使われることは多いと思う。次回大日を見るときにはぜひとも関本・岡林を慌てさせるような試合をみせてほしいものだ。

▼メインイベント ハードコア6人タッグマッチ 30分1本勝負
アブドーラ・小林〇 植木嵩行 高橋匡哉
vs
“黒天使”沼澤邪鬼 藤田ミノル● 竹田誠志
17分20秒 ダイビング・バカチンガーエルボードロップ→体固め

三代目血みどろブラザ-ズとして売り出し中の高橋と植木。高橋はもはや完璧にASUKA PROJECTというより完璧に大日の住人になっている。そう考えると地元枠で入った?藤田は別にしても竹田だって所属ではないのにもう長い間第一線で戦っている。

そしてプロレス総選挙では一躍「時の人」になったアブドーラ小林には大きな声援が飛ぶ。しかしsの小林をつけ狙う藤田は、自身が卒業した専門学校の卒業証書を凶器に使って、小林の額を流血に追い込む。多分卒業証書を凶器に使った試合ってこの対決くらいじゃないだろうか?

試合はやはりこのメンバーならではの白熱した展開になり、中盤の邪鬼対小林の鬼気迫るヘッドバット対決はこの顔合わせならでは。しかしこうしてみると本当に大日は人材豊富というのをつくづく思い知らされる。これだけのメンツをそろえて決して手を抜かないファイトスタイルを貫くんだから毎回恐れ入るほかない。

結局、卒業証書を粗末に扱い続けた藤田がアブ小の前に3カウントを喫してしまったが、小林のマイクに応じた藤田が、プロレス専業を機に関東へも進出すると宣言。こっちの人間としてはさびしくなるが、もともと藤田は地方に収まる器ではないから、いつかはこういう日が来るとは思っていた。ぜひ、盟友・本間の分までおおいに暴れてきてほしい。

試合内容よし、選手の頭よし、大会クオリティもよしと、大日は誰にお勧めしても恥ずかしくない団体にはなっているのだが、泣き所はやはり営業かなあ。やっぱ何か月も前から張り付いて地味なプロモーション・営業活動をかけないと、これ以上の集客はみこめまい。仮に今の新日本が北九州に来たって、営業がまずかったら小倉北だって満員にできるかどうかわからない。実際そうして細かい営業を重ねた結果、FREEDAMSやDDTは赤煉瓦をほぼ満員にしてきているのだ。それを考えたら営業担当をおいて、細かい営業をかけないと、いずれ先細っていくような気がする。それを見るにはあまりに忍びない。













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