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プロレスよありがとう!クレイジーでモンスターな好事家がマニアに捧げるメモリアルブログ(32) プロレススーパー仕事人列伝⑩ レス・ソントン編・2

2019/02/11

英国紳士は英国でもヒール

さて、レス・ソントン編の二回目です。今回はタッグマッチで二試合振り返りたいと思います。一つ目は日本ではベビーフェイス同士の対決という扱いになっているビル・ロビンソン&レス・ソントン対ザ・ファンクスです。どうも79年の世界最強タッグ決定リーグ戦の一コマのようです。実況アナ(おそらく松永二三男さん?)が盛んにソントンを「英国紳士」と持ち上げているのがおもしろいです。その英国でもソントンはヒールなんですが・・・

4者ともエルボースマッシュを得意技にしていますが、この試合では惜しみなく披露しています。ソントンの打ち方は同門のロビンソンとはまた異なるフォームですし、ファンク道場仕込みのドリーともかなり違います。エルボーパットの入り方ひとつで非常に面白い要素があるものだなと、見ていて感心しきりでした。

どうしてもこの中ではジュニア王者とはいえヘビー級の3人がフィーチャーされるのは仕方ないのですが、ソントンがファンクスのダブルブレンバスターを腰をおとして阻止したり、ドリー・テリーとも互角に渡り合っているところは、さすがに蛇の穴出身と思わせる場面ですね。ソントンがただものではないところをうかがわせます。

最後にドリーの抑え込みを、ソントンが一度はブリッジで返すあたりでは、会場からどよめきが起こっています。おそらくお客さん的にも「大して期待してなかったカードだけど、見たら面白いじゃないか」という感じだったのでしょうね。ロビンソンもファンクス相手に珍しくエキサイトしてますし、結構貴重な場面が次々でてくる貴重な映像だと私は思います。ヘビー級でもあり、名門ファンク家を相手に一歩もひかないレスリングで対抗したのは、ジュニアながら王者としてのソントンの意地だったのかもしれませんね。

職人から仕事人へ

もう1試合はWWF時代に、ミスターX(ビル・ミラー)とタッグを組んで、ティト・サンタナ&ペドロ・モラレスと対戦した試合です。

時間にして約6分近くですが、レス・ソントンの出番は概ねヘッドロックをかけ続けている場面しかありません。ヒールらしい動きは、ミスターXがほとんどやっていて、フィニッシュもミスターXがとられています。この試合をみていると、単純に人気者の引き立て役としての仕事はしますが、悪役的な動きは、パートナーに任せるというスタイルが多かったようです。

後年、カクタスジャックのジョバーとして、レス・ソントンがこの試合のビル・ミラー的な役割を担っていきます。レス・ソントンは、初代タイガーらと抗争していた時はまだ40代でもあり、NWAジュニア王者としてのプライドもかなり高かったそうですが、カクタスと組んでいた頃は、現役晩年でもあり、NWAも事実上なくなっています。

またキャリアや年齢を経て、引き立て役という役割にもそれほど嫌悪感はなかったのではないでしょうか?結局、カクタスは単なる怪奇派レスラーから、WWFのスーパースターへと大出世するわけですから、レスリングの腕前のみならず、仕事人としても、レス・ソントンという選手は非常に能力が高かったとも考えられます。

2019年2月1日にレス・ソントン選手は、84歳でこの世を去りました。没年齢をみてはじめて舌を巻いたプロレスファンも多かったことでしょう。レス・ソントン全盛期と思われるNWAジュニア王者時代ですら既に40代であり、それで全盛期の藤波さんや初代タイガーと一歩もひかない好勝負を繰り広げたことは驚嘆に値します。

本当はソントンと初代タイガーマスクとの一連の抗争を取り上げたかったのですが、映像がなくてこういう形にはなりました。ですが、私がおもっていた以上にソントンの魅力が伝わったような気がします。特に英国発の映像はなかなか見る機会がなかったのでこういう機会に掘り起こしできたのは、自分的にも大きかったと思います。

 

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