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プロレスよありがとう!クレイジーでモンスターな好事家がマニアに捧げるメモリアルブログ(19) プロレススーパー仕事人列伝④ 鶴見五郎編.2

2016/11/08

抜かずの刀は使わなければいつかは錆びます。しかし、いつ抜いてもいいように研ぎ澄まされた刀は、たとえ普段鞘の中に収まっていても、鋭い光を放ち、獲物をたちどころに一刀両断にします。私は抜かずの刀を研ぎ澄ますことを怠らない人間こそ仕事人であると断言します。

さて、そんな仕事人、鶴見五郎さんが試合で刃を抜いた映像はそれ程多くはありません。私的には、SWS末期の熊本大会て組まれた、対ジョージ高野戦が白眉だと考えています。この試合では序盤で、鶴見さんは場外にジョージさんを誘おうとしますが、当時格闘系に傾倒していたジョージさんは誘いにのらず、リング内の勝負を求めます。「やれやれ、仕方ないなあ」という感じでリング内に入った鶴見さんが、得意のランカシャーレスリングで、格闘スタイルのジョージさんをきりきり舞いさせていく試合展開は、鶴見ファン的にはゾクゾクしましたね。

この試合に類似する内容としてSWSで抗争していた、高野兄弟の弟、俊二(のちの拳磁)との対戦を今回は解説したいとおもいます。

この試合では序盤、俊二から先制攻撃を受けますが、すぐに鶴見さんが攻勢に転じ、足柄大会で割った額から俊二の流血を誘います。ひとしきり場外で主導権を握った鶴見さんのラフファイトがその後も炸裂していきます。そして散々俊二を痛めつけた後に、今度は一転して裏4の字固めでグラウンドレスリングの刃をぬきます。グラウンドではランカシャーの実力者ぶりをいかんなく発揮していきます。再度場外に出た際にレフェリーが巻き込まれ失神!この際にリングに上がった鶴見さんは俊二に対してSTFをしかけますが、レフェリー不在のため、ロープブレイクされず鶴見さんは手を放しません。レフェリーが戻ったと見るや、今度は鋭いゴロー・スープレックスを一閃!俊二は大ピンチに陥りますが、レフェリーの遅いカウントに抗議する鶴見さんに俊二がラリアット→大車輪キックでたたみかけ、フォール。鶴見さんが微妙に肩をあげたタイミングでカウント3が入り、俊二がかろうじて勝ちだけは拾ったという試合内容です。

最後のやられ方にしても実に味わい深いですね。抗争を切らさず、かつ対戦相手には最大限のダメージを与える試合運びはさすがに仕事人です。グラウンドもいいのですが、この試合の肝はやはり終盤で出したゴロー・スープレックスの切れ味でしょう。本当に電光一閃という感じの素晴らしい投げ技です。こういうことをさらっとやってしまうあたりに鶴見さんの奥深さを感じますね。

全体を通して思うのは、2メーターある高野俊二に対して、鶴見さんが一切気おくれなどしてないところでしょう。国際、全日を通して大型選手との試合経験が豊富な鶴見選手の本領発揮といえる試合でしょう。

実はこうした顔は全日時代にはほとんどみせていませんが、唯一切れ味のいいフロントスープレックスを放つシーンがあるのが、阿修羅原・マイティ井上対ジプシー・ジョー・鶴見五郎戦の映像ですね。

アジアタッグ選手権としておこなわれたこの試合で原さんに豪快なフロントスープレックスを決める鶴見さんの雄姿が映っていますね。この試合内でも倉持アナウンサーが「珍しい」などと失礼な?発言をしてますが、毎週実況していたアナウンサーですらめったに見られない鶴見五郎のテクニックというのはなかなか貴重なものだといえるかもしれません。いずれにしてもどんな役割をも黙々とこなせる実力が鶴見さんにあったことだけは間違いないといえるでしょう。

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