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プロレスよありがとう!クレイジーでモンスターな好事家がマニアに捧げるメモリアルブログ(16)モンスター的プロレスコラムその15

2016/10/20

現在でこそ私はプロレスそのものが好きになっていますが、入り口には当然あこがれの選手という存在があります。私の場合、はじめてテレビでみたプロレスラーが藤波辰巳さんであり、ヤマハブラザーズだったわけですが、あこがれとなると少し違ってきます。あれは今でも覚えているのですが、リング上の猪木さんをターバンを巻いた外国人らしき大男が客席から突如乱入して急襲したシーンがありました。これがかのインドの狂虎、タイガー・ジェットシンの新日本プロレス初登場のシーンだったわけです。当時小学生だった私は茫然として画面にくぎ付けになっていました。だってプロレスラーかどうかもわからない人間がいきなりリングに上がってプロレスラーを襲うなんてことがあっていいのか?と当時は本気で思っていました。

しかしそれを仕込みと片づけるにはまだ私は幼すぎました。シンは二の矢を放ってきました。それが有名な伊勢丹襲撃事件です。1973年11月、タイガー・ジェット・シンは2度目の来日中に外国人レスラー数名と組み、倍賞美津子(当時の猪木夫人)さんと買い物中だったアントニオ猪木を新宿伊勢丹前で白昼堂々と襲撃し警察沙汰となる事件を起こしたのです。猪木は負傷・流血し警察にも通報されまして、このことは一般紙にもでかでかと報じられました。

新日本プロレスに対する四谷警察署の対応は、「本当の喧嘩であれば猪木はシンを傷害罪で告発し、被害届を出せ。やらせであれば、道路交通法違反(道路無許可使用)で新日本プロレスを処分する」という厳しいものだったそうです。これに対し新日本プロレスは、「やらせではない。シンは契約選手なので傷害罪で告発することは出来ないが、騒ぎを起こしたことは申し訳なく、お詫びなら幾らでもする」と始末書を提出し、事件は新日本プロレスに対する厳重注意で収まった形にはなったものの、シンは本当に狂っているのではないかという印象を世間や視聴者に強く与えました。以後猪木はリング上で制裁を加えると公言し、猪木対シンの試合は因縁の闘いとして世間の注目を集めることとなりました。

対シン戦で猪木さんが見せた喧嘩ファイトは新日本ファンの増加をもたらしました。またシンという絶対悪が存在する限り、日本人受けが良いとされる勧善懲悪の世界を築くことができました。これら一連のシン効果により、新日本プロレスには第一期黄金期が訪れることになったのです。両者の闘いは結局猪木さんがシンの腕を折るところまで行きつきますが、これは猪木さんの「全日本、馬場さんを超えたい」という思惑とシンの「日本でトップヒールになりたい」という野望が合致して生まれたものだといわれています。こっちは実際訴える、訴えないの話にはなっていませんからね。しかし合意・・・というか暗黙の了解の上とはいえ、ものすごい狂気を猪木さんからもシンからも感じますよねえ。

これで私が何を得たかというと

①目的のためなら手段を選んでいる場合じゃない
②5カウント以内なら反則にならないプロレスルールの奥深さ

の2つでした。

①は当時クラス中からひどいいじめを受けていたこともありましたが、いじめっこに対して手段を選んで正々堂々と戦っては負けていた私はシンを見習って、襲撃という手段に出ました。授業中に見えないところでコンパスのシンを刺してくるいやがらせをしていた女子に、授業のさなかにいきなりキレて筆箱でぶちくらしました。今でこそいいますが、いじめていた側の女子は普段から素行が悪く、普段から素行だけはよかった私はキレても多分そうそうおとがめはないと判断してのことでしたが、これがまんまと成功して、授業中にキレてケンカをはじめながらおとがめなしになりました。②の5カウント内の反則が成立した瞬間でもありました。その後コブラクローやかみつきを覚えて今度は私がいじめっ子を場所問わず(授業中は除いて)襲いまくるということを小学校卒業まで繰り返していました。

とはいえ、この成功体験を間違った方に覚えていた私は、大人になって未成年から傘で殴られたときに、手を払いのけるつもりが、間違って相手の顔面に平手が入って相手の歯へし折るということをしてしまい、のちのち警察での取り調べで、私が被害者なのに、加害者扱いされて本当に困りました。いくら正当防衛といっても私の方が身体もでかいし、相手は未成年(しかも細身)だしということで、しつこい取り調べに辟易させられました。よってこの一件を教訓に街ではなるべく低姿勢でいこうという処世術を学んだわけです。

ちなみにはじめて東京に行った際には、真っ先に新宿伊勢丹へ赴き、今でいう聖地巡礼を果たしてきました。この時は本当に感慨深かったですね。こっちはよい思い出として今でも記憶に焼き付いています。

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