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FREEDAMS『西の聖地北九州門司ダムズ上陸!』福岡・北九州門司赤煉瓦プレイス大会観戦記(16.6.12)

FREEDAMS『西の聖地北九州門司ダムズ上陸!』福岡・北九州門司赤煉瓦プレイス大会観戦記(16.6.12)

FREEDAMSが来ると夏が来たなという感じがするくらい、もはや北九州の風物詩になっている北九州大会。小倉北で始まって門司赤煉瓦に移っても継続開催してきた賜物か?今年は過去最多の入場者数。まじめに営業かけてこつこつ信頼を積み重ねていけば、どの団体にもチャンスはあるんだけど、従来通りの営業しかできない団体は簡単に集客はできない。

 

特にFREEDAMSは他団体が博多を優先して見捨てていく北九州(と今年は山口にも)にスポットを当て続けてくれている貴重な団体。どれほどネガティヴな印象が広まろうと一貫して北九州という地にこだわり続けてきた。

 

そういう意味では私だけでなく、皆が待ち望んでいたのが今回の北九州大会だったのだ。いつかこの流れが広島のように年二回・三回となれば本当にうれしく思う。

 

第一試合:◇6人タッグマッチ

杉浦透、陽樹、×トゥルエノゲレーロ vs GENTARO、○鉄生、林祥弘
チーム凱側のXは杉浦、gWo側はGENTAROが参加。セミファイナルにおいてタッグで対戦する杉浦とGENTAROは意識しまくり。
と同時に久々にユニット抗争になるgWoと凱も意識しまくり。特にここ数戦はチームとしての立場を優先していた陽樹と鉄生も久々に真っ向から激突。

 

やはり回を重ねるごとに試合のクオリティもグレードアップしていて、観客からも「すごい!」という声が漏れる。
これに触発されたプロ勢も積極的にがむしゃらの闘いに加わっていく。
かくして試合は白熱し、この中では軽量メンバーのゲレーロがつかまりだし、凱ピンチ!

 

形の上では杉浦対GENTAROの争いなんだけど、実にGENTAROが周りの状況をみているので、昨年の葛西、殿が参加した試合とはまた違う味付けになったのも特徴的。
結果的にゲレーロが捕まってしまったけど、GENTAROにも臆せず向かっていたし、あえて指摘するほど悪い点もなかった。
今年後半は他団体との対抗戦が軸になるのでしばらくユニット抗争は本戦ではなくなるけど、カードが組まれればいつでも彼らは熱い闘いを見せてくれるだろう。
第二試合:◇シングルマッチ

○進祐哉 vs ×久保希望
かつて、いちローカルレスラーだった進。レッスルゲートでデビューした進と、華☆激所属だった久保とは何かと重なる部分が多い。

 

しかし、正直SUSUMUと進とでは別人かと思うくらい印象が違う。

 

では、華☆激からがむしゃらプロレスをベースに今もいちローカルレスラーの久保はどうだろう?

 

テーマ曲は変わるけど、ファイトスタイルはそれほど変わりない。全国区に行くには東京進出しなくても今の時代なら北九州に拠点を置きつつ全国進出も容易にできる。

 

せめて進が得意な格闘スタイルを仕掛けていくとかしてほしいけど、相手もお客もアッと驚かせるくらいの大胆なしかけもない感じがする。

 

確かに平均点の試合はしてくれるんだけど、耐えるだけにしかみえないというスタイルはさすがにもう若手ではないだけに違和感がでてきている。

 

まだそれでも先輩選手と戦う時ならある程度は大目に見られるけど、かつて凌ぎを削った進が相手なら自分の進化した部分を見せつけて欲しかった。

 

事実は進が久保にレッスルゲート時代からの脱却を図り、SUSUMUのイメージを消し去っていたことを、久保に対して刻み込む結果になってしまった。それは久保にこそやって欲しかったのだけど。

 

これからの久保希望には北九州にいながら全国に通用するレスラーなんでそこを目指していってもらいたい。それができる選手なんだから。

第三試合:◇シングルマッチ

 

○竹田誠志 vs ×新井健一郎

 

アラケンは当然今もドラゲーの所属選手で、そのドラゲーは土・日と同じ県内の博多スターレーンで2連戦のビッグマッチを開催中。

 

もともとドラゴンリブレの負傷欠場によりお鉢が回ってきた北九州遠征なんだが、マイクを握ったアラケンは「デスマッチファイター(竹田)が怖い」という理由で、まさかの「予告両者リングアウト」を宣告!
惜しい!これが第二試合ならマニア歓喜なんだけど、ついに不透明決着路線を地方に持ち込んだアラケンはしてやったりとばかりに場外で積極攻撃。
最初はすぐリング外にでて、カウント19でリングに滑り込むようなベタベタなことをしていたが、竹田がU–FILE仕込みの腕ひしぎで、このベテランの奇策を封じ込めると、しばらくはリング内で試合が続いた。

この流れでお互いしばし場外のことなど忘れたかのような攻防につきあえるのが、実力者アラケンの手ごわいところで、忘れたころに終盤再び戦場は場外へ。

実は決して両リンを忘れていなかったアラケンはここで竹田をまんまと階段に誘うことに成功。あわや階段オチ狙いかとと思わせておいて、しっかりカウントを聞いていた竹田はするりとリングイン。

 

しかももともと場外にいるつもりだったアラケンはまんまと出遅れ、ここで竹田のリングアウト勝ち!頭を抱えるアラケンと勝ち誇る竹田。両者の頭脳戦がさえまくった一戦だった。
第四試合:◇タッグマッチ

 

バラモンシュウ、×バラモンケイ vs 吹本賢児、○藤田ミノル

 

バラモン兄弟の自由さはいまさらいうまでもないことだけど、チーム三次元もああみえて相当自由な人たちである。唯一よかったのはこの日の天候を考えて濡れてもいい服装で来ていたことが功を奏して、バラモンの聖水もなんなく浴びることに成功。

 

とはいえ、カメラ等の水に弱い機器は守らないといけないので、それには神経使った。

 

さて、普段なら好き放題暴れまわるはずの藤田も今回ばかりはバラモンの世界に付き合わざるを得なかったみたいで、でもそれを楽しんでいる様子がうかがえた。二人そろってボーリングの犠牲になっていたけど、かわいそうなのは吹本センパイで、臀部ではなく、太ももの内側にボーリングの球が直撃してしまい、しばし悶絶していた。

 

この試合で好き放題やっている印象が強かったバラモンだけど、意外と試合はオーソドックスにまとめようとしていた感じがした。従来テクニコでもあった片鱗を今回は大目に出していたのも印象的。

 

まあ気がむいた時にしかやらないのは同じなんだけど、案外貴重なものを見ることができた。

しかし、休憩前でよかったというべきか。バラモン兄弟の後は水やら粉やらでしっちゃかめっちゃかになっているんで後片付けも大変そうだったし・・・・

第五試合:◇タッグマッチ

 

GENTARO、×ジ・ウインガー vs ○正岡大介、杉浦透

 

さて、散々前ふりとして第一試合で因縁をあおりまくったGENTAROと杉浦だが、ここに正岡とウインガーが加わることでさらにカオスな状態になった。そもそもgWo勢に「セコンドにつけ」とGENTAROが指令を出しているので、当然杉浦側にはチーム凱のメンバーがセコンドにつく。

 

試合は意気込んだ杉浦を透かすかのように、ベテラン勢が奇襲。先手を取ってしまった。こうなると杉浦たちの旗色はがぜん悪くなる。

 

いったん試合が終わったはずのがむしゃら勢にも再びスイッチが入ってしまい、双方入り乱れての大乱戦に発展。しかしこういうイレギュラーな場でもしっかり細かい所を見逃さないウインガーとGENTAROの目の配り方はさすがとした言いようがない。

 

ポイントポイントで場外に出ては相手のペースを狂わせ、時にはがむしゃら勢を介入させたりしながら巧みに試合の主導権をもっていったベテラン勢のうまさにはただただ舌を巻いた。

 

逆に言うとこのおぜん立ての上で試合をしている以上、まだまだ正岡や杉浦にとってはベテラン勢が大きな壁になっている証拠でもある。そこを乗り越えていかないと、形だけ勝ってもなかなか認められない状態のままなのだ。

 

そういう意味ではぜひ自分たちで試合をコントロールして、ベテラン勢を手玉に乗せてほしい。この位置で試合をするということは、もうそろそろ、そういうことができるように求められていることでもあると思うからである。

メインイベント:◇タッグマッチ

葛西純、×佐々木貴 vs ○マンモス佐々木、阿蘇山

 

ここのところ、代表として忙しくしている佐々木貴にとって、試合で結果が出ていないことはかなり辛いことだろう。通常、同士であり盟友でもある葛西とは敵対することはあっても組むこと自体が相当珍しい。たぶん北九州大会に限れば、第一回目以来ではないだろうか?

 

その満を持して組んだ狂猿殿コンビだが、相手が大巨漢コンビということもあってのっけから大苦戦。そもそも実戦体験が乏しいという意味では、阿蘇山たちと等しい条件である。

 

その中でマンモス・阿蘇山の生き生きした動きに飲まれるように、勢いが失速していく殿の姿は正直はじめてみた。とはいえ調子悪といいつつも、なんとかしてくれるんじゃないか?という期待もあって実はそこまで心配していなかったのだ。

 

しかし、アウェイになると俄然力を発揮する阿蘇山はこの日も快調そのもの。それにのせられるようにマンモスも飛ばしていくので、こうなると葛西の力をもってしても、どうにもならなかった。

 

やはりプロレスのタッグチームというのはシングルプレイヤーが2人組んだだけでは、機能しないものなんだなあということも思い知らされた。

 

ただ救いだったのは、まだまだ佐々木貴が現役の目を捨てずに諦めていなかったことで、どういう形になるにせよこの窮地を自力で脱出してくれるだろうという期待が抱けたことは大きかった。

 

いや、今回は本当に第一試合から最後まで濃密な時間が過ごせたのは大きかった。やはり年を積み重ねてきたものがうねりになって形になってくという地味だけど素晴らしいことを、時間をかけて成し遂げた佐々木貴とFREEDAMSには本当に頭が下がる。

 

夏の入り口にはやっぱFREEDAMSが似合う!

 

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