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[心理× プロレス観戦記]DDT門司大会・Road to Ryogoku 2016 in MOJI~ドラマティック・ドリーム・鶏かしわめし~観戦記

DDT門司大会・Road to Ryogoku 2016 in MOJI~ドラマティック・ドリーム・鶏かしわめし~観戦記(2016.4.9土曜・福岡・門司赤煉瓦プレイス)【観衆】186人(超満員札止め)

大変個人的なことで申し訳ないのだが、まさに大会が始まらんとするタイミングで、この会場からすぐ近くの場所に住む知人の訃報を聞いてしまった。歩いて行ける距離だけに、正直かなり動揺した。恩人に足を向けてまでプロレス観戦ができるほど私も非道ではなかったということなんだが、こういう体験ははじめてだった。お通夜には出なくていいといわれたものの、これから楽しもうという気持ちにはどうしてもなれなかった。

結局打ちあげにも参加したものの、どこか心ここにあらずだったんだろう。いろんな方や選手にも見透かされていた。本当にお詫びしたい。すいませんでした。

ということで覚えているうちに、大会を振り返ってみようと思う。

試合前に前説をつとめたのは男色先生。いつでもどこでも挑戦権を2つもつのに、行使するのは嫌だという。そこで、前日の広島大会同様、メインでHARASHIMAを襲う前に、同じメインにたっていた樋口を返り討ちにして唇を奪い、そのあとHARASHIMAを襲ったのち「(挑戦権)使わない!」と言って去るという青写真を話し出す。メインの選手が出る前には当然隠れているので、お客にも「共犯」になるよう強要。さて結果はどうなったか?

▼オープニングマッチ 30分一本勝負

高木三四郎&●平田一喜 vs 坂口征夫○&マサ高梨

9分50秒 エビ固め(※PK)

踊りたい平田と踊らせたくない坂口の抗争。しかしよくこんな流れを考えつくもんである。まさか、平田のダンスが闘いの軸になる時代が来るなんてなあ。

その平田を睨みつける坂口、それに対してビビりまくる平田。もうこの構図だけで掴みはOK。マイクで文句言いまくりながら、坂口とは目を合わせない平田は、先発をうまい具合に大社長になすりつけて、自分はリング下に避難。

そして高梨が出てくると勇んでタッチを要求する有様。図に乗った平田は高梨を蹴散らすとダンスタイムに入ろうとするが、これは背後から忍び寄った坂口に足蹴にされて失敗。

しかし、執念が実ったか、2度目は無事成功!大社長のサポートもあり、平田が雪辱するか?と思わせておいて、ラストは坂口の強烈PKで事実上ノックアウト負け!

いやあ、松ちゃんと「ランナー」争奪戦やっていた頃は、まさか平田がこんな形でブレイクするとは思いもしなかった。下手したら地味な中堅枠に収まっていたかもしれないのだから、大社長の采配は見事というほかない。高尾もそうやって一本立ちし、今や北九州の営業担当として、チームドリフの看板のひとりになっているし。

▼第二試合 30分一本勝負

男色ディーノ&●ダイナマイト九州&鉄生 vs 阿蘇山&トゥルエノ・ゲレーロ&陽樹○

16分16秒 片エビ固め(※ラリアット)

がむしゃらプロレス提供試合には数年前から参戦を熱望しながら諸々の事情で叶わずにいた陽樹が満を持して参戦!

何もかも気に入らないはずの鉄生相手の絡みですら楽しそうに感情を爆発させていたのが印象に残った。今迄は憧れのDDTに上がれる喜びと緊張に包まれていたがむしゃらプロレス勢を、大社長なり男色先生なりがリードし、試合にしていた。

しかし、今回は全員を泳がせた上で、要所要所を男色先生と阿蘇山先生が締めていた。男色先生はゲレーロに繰り出したストレッチプラムなどのシリアスモードで、阿蘇山は逆にお笑いモードで、コーナーに控えた男色先生の生ケ◯に、火口から突っ込んでいくなど、互いの持ち味に上乗せしたサービス精神で試合をリードしていた。さすがプロフェッショナル!

その中でイキイキした試合をしていた、がむしゃらレスラーズとDDTとの間に信頼関係が出来上がっていたこともあるけど、この場に、がむしゃらの選手たちにとっては鬼より怖い阿蘇山先生がいたことも大きかったのだろう。

その阿蘇山自身がこの場を積極的に楽しんでいたようにもみえた。男色ディーノとは別な興行でも組んでいるが、タイプが違う者同士ながら、手が合うのか?闘ってよし、組んでよしという間柄は、探してもなかなかいないだろう。

試合は勢いにのるGWA王者、陽樹が剛腕ラリアットでダイナマイト九州を吹っ飛ばしたものの、試合後は男色先生の急襲に合い、逃げる途中で転倒してしまうオマケつき。こういう姿もがむしゃら本大会ではまず見られない。レアな試合だった。

▼第三試合 エニウェアフォールマッチ 30分一本勝負

○アントーニオ本多 vs 大石真翔●

9分2秒 片エビ固め(※ダイビング・フィストドロップ)

いつでもどこでも挑戦権をもつアントンにまこりんが勝てば、挑戦権が移るこの試合。会場が赤煉瓦になった時点でDDTならやりかねないだろうと思っていた、エニウェアルールに!

なんせ、階段はあるし、ひな壇はあるし、ついでにピアノまであるこの会場で、この団体がおとなしくプロレスだけしているはずがない。とはいえ、この二人ならじっくりしたレスリングも見せてもらえるし、こういう試合形式ならスターレーンとかでも普通に見られるわけで、強いて言えば、普通のシングルが見たかったかな?

とはいえ、試合は予想通りアントンが見事な階段落ちを披露したかと思えば、そのアントンがお返しにまこりんの頭をピアノの蓋で挟んで、自らフリー演奏しはじめるという、まさにこの会場でしか出来ないエニウェアマッチを披露。

しかし、あのピアノも確か北九州市の財産なはずで、あれはさすがにヤバかったんではないかとヒヤヒヤしてみていたが、お客さんは大声援でアンコール。

気を良くしたアントンは更に即席ピアニストとして、気持ち良さげに鍵盤を叩く有様。まあ、ピアノの上で技かけることはさすがにしなかったけど、あれはギリギリアウトだろう。

これによって大ダメージをくらったまこりんは攻守逆転されてしまい、最後はアントンがノリノリでフィストドロップを落としてカウント3!いやあ、しかしまこりんのダメージよりピアノの運命と、後で怒られたかもしれないDDTの今後が気になる…。

▼第四試合 30分一本勝負

石井慧介&○入江茂弘 vs 松永智充●&久保希望

10分6秒 体固め (※フライング・ソーセージ)

地元の久保と組んだ松ちゃんは、通常なら対ドリフとなれば、ヒール扱いされるのだが、大歓声でベビー扱い。逆に石井や入江にはあまり声援が飛ばない。北九州営業担当の高尾がいれば、また別なんだろうけど、こうなると、松ちゃんのテンションは俄然アップ!

いきなり繰り出した「まつ、なが、ともみつ!」もキレイに決まり、更にノリノリになるが、これに煽られた石井が「いし、い、けい、すけ!」で対抗するが、松ちゃんほどの一体感はない。完全アウェイなノリに石井は憤懣やるかたない表情。しきりに自分の不人気ぶりに納得がいっていない様子。

一方自分よりデカイ相手だと、いつも以上にテンションが高くなる久保はまさに真っ向勝負を入江に挑む。これまた控えの松ちゃんが好フォローするため、ドリフはなかなか自分たちの流れが作れない。

なればと勢いづく久保より、煩い松ちゃんに狙いを切り替えたドリフは、久保との分断に成功。流れを強引に引き込むと、得意の連携をたたみかけて、何とか勝利。まあしかし、石井が結構ああいうところを気にしているとは思わなかったので、面白いものが見られたなという試合だった。

▼第五試合 30分一本勝負

○高尾蒼馬 vs 梅田公太●

10分5秒 エビ固め(※ジントニック)

つい数年前なら追う立場だった高尾がいつの間にやら追われる側に回っているのも時間の流れを感じさせる。しかも相手のよさを十分引き出し、なおかつ冷静に先読みしていく様はさすがにスター選手の貫禄充分。こういう試合が出来ても当たり前にしか見えないのも素晴らしい。

ただ、チャレンジマッチとしていうなら、高尾に一泡ふかせるところまで梅田も攻めて欲しかった。結局試合中に「高尾危し!」という場面がひとつもなかったのだ。中邑、AJスタイルズらを欠いた新日本が穴埋めに成功したような、超新星の役割を梅田に求めるにはやや酷かもしれないが、飯伏が抜けたことは高尾にも梅田にもチャンスなわけで、若手だからといって許される結果ではなかったと私は思う。

樋口以外のほかのDNA勢全員に言えることだけど、やはり欲を持って上を目指さないと、竹下あたりにはドンドン離されるばかりだろう。年齢的には若手だけど、既にメインイベンターである竹下との差を考えると物足らない試合ではあった。

高尾の勝ちは勝ちでいいんだけど。

▼セミファイナル 30分一本勝負

佐々木大輔&●ワンチューロ vs 竹下幸之介&遠藤哲哉○

12分56秒 エビ固め(※ト―チャーラックボム)

九州初上陸のワンチューロ。多分外国人枠ではケニー以来の登場になる助っ人枠。飯伏なき?後、ひとりゴールデン☆ストームライダーズ状態になっている佐々木にしてみれば、公私ともに仲がいいワンチューロの存在は心強い味方になっているだろう。

その佐々木が石川ともつK-ODタッグを虎視眈々と狙うハッピーモーテルの二人はとりあえず佐々木以外には眼中にない感じ。

しかし、いつの間にかプロレスが上手くなって再上陸したワンチューロにかき回される展開が続く。あまり派手なことはしないが要所要所で現れて流れを断ち切るので、若い竹下や遠藤にとっては、なかなか勢いで押し切れない分手こずってみえた。

自力ではタッグどころかシングルさえ狙える二人だが、遠藤と竹下が組んだから最強になるかといえば、そうはいかないのがプロレスの面白いところ。

勝つには勝ったが若さと勢いでタッグ王者を押し切れたかといえば若干微妙。試合後に負けた佐々木が勝った二人の前にベルトを掲げて「取りに来いよ」アピールをしていたが、佐々木の黒星があまり目立たないようでは前哨戦としても意味をなさない。

一応遠藤、竹下は前・KO-Dタッグチャンピオンなんだけど、まだまだこうしてみるとベテランに付け込まれるところがたくさんあるのかもしれない。飯伏の穴を埋められる最右翼の二人がここらへんのレベルにいてはちょっと問題なんだけど。でもまあこの2人ならもっと高いレベルで試合ができるはずなんで少し点数は辛目で。

▼メインイベント 30分一本勝負

○HARASHIMA&彰人&ヤス・ウラノ vs 樋口和貞&井上麻生&渡瀬瑞基●

19分3秒 体固め(※蒼魔刀)

さて、試合前にこっそり潜んでいた男色先生はメインの試合前に両チームを急襲。どこでも挑戦権を使わないよ、というはずがこの日も樋口とHARASHIMAに返り討ちに合うという目にあい、まこりんの肩を借りてすごすご退場する羽目になった。

それはともかく、DNAは早く樋口とその他大勢の位置を脱しないことには、即戦力として、メインイベンターを務める人材にはなりえないだろう。マッチメーカーは多分そこまで期待した上で彼らを起用し、スマイルスカッシュにぶつけたはずだが、桁外れの怪物ぶりで暴れまわる樋口以外はいずれも物足りない。結果として時期尚早という印象しか残らないメインになってしまった感は否めない。

最初は鮮烈に登場したDNAも、気がつけば同じく有望な若手が成長している大日本と比べたら今の段階でのDNAはやや物足りない。6人タッグのベルト保持者でありながら、HARASHIMAというシングルチャンピオンひとりの存在感を圧倒できていない。

6人タッグには6人タッグならではの面白さがあり、時にシングルでは味わえない感動や発見がある。

しかし、この対決でそれが見られなかったのは残念。たとえ戦力に圧倒的な差があったとしても、それを凌駕できるだけのものを見せてくれないと、この王者でのメインという位置は重いと判断するほかない。

その樋口にしても、百戦錬磨のヤスや彰人が相手だと苦戦している感じがありあり。

HARASHIMSAだけは元来の負けず嫌いからそんな相手が来ても対等に叩き潰しに来るけど、今回の場合それが圧倒的過ぎてチャンピオンがいるチーム同士の対決であり、次期KO-Dシングルベルトをめぐる前哨戦であるにもかかわらず、若手対ベテランのチャレンジマッチ扱いに終始したことは、この起用が時期尚早だったといわざるを得ない。

とはいえ、逸材ぞろいのDNAがここから巻き返して奮起してくれることに関しては以前期待してやまないので、もしかすると年末にはDDTの見慣れた風景が少し・・・いや、だいぶん変化しているかもしれない。

今回のDDTは先を見越していろいろ実験的なカードを打ち出してきていた。それはそれで面白かったのだけど、ことDNAがらみだと経験不足を露呈する場面が目立ってしまった。

攻めの姿勢があることは素晴らしいんだけど、これに懲りずにさらに若手を鍛えていかないと、いくらDDTとはいえども安泰とはいいがたい。正直超満員になったとはいいながら、札止めまではいかなったなというのが正直なところなんで、来年はさらなる巻き返しに期待したい。

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