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[プロレスコラム]プロレス想い出コラム~不死鳥との尽きない想い出の数々(3)

2018/02/27

ハヤブサと大仁田厚。全くタイプの異なる師弟だが、意外と似たもの同士のような気がする。ジュニアで一時代を築き、ジャイアント馬場に認められた逸材である点。自らの身体を切り刻むようなファイトスタイル(大仁田の場合はそのまんまだが)。団体のエースとして苦悩を抱えた立場などなど。

ただハヤブサは涙のカリスマではなかった。常に笑顔でいようとしてくれた。弱さすらウリにして、人前で泣くことすら厭わない師匠の強かさとはそこが決定的に違う。

もちろんハヤブサにはハヤブサにしかないハヤブサの強さがあった。それは決して表には出なかったが、見えないところで闘い続けている彼の背中には言葉では語りきれないメッセージがたくさんあった。しかし、普通の人間ならとっくに絶望している状況であっても、彼は常に「お楽しみはこれからだ!」と言い続けてきた。それはハヤブサなりの意地でもあり、矜持でもあったのだろう。

今さらだが、ハヤブサがハヤブサたらんとして、気を張り続けてくれたことに深く感謝しつつも、でも一度くらいは何処かで人目も憚らず泣いてくれても良かったのに、とも思う。

常にプロレスラーの凄さを体現し、不死鳥と称されたハヤブサのキャラクターがもしかしたら重荷になってはいなかっただろうか?泣けないという自分のちっぽけな体験から想像するしかないのだけど、内に籠るエネルギーは時に自らをも傷つける。

ハヤブサの、江崎英治の笑顔以外の感情が内に籠り、心の傷を増やしていたのだとしたら、やはり身体を縫い合わせることで生き様を表そうとした大仁田厚の姿とも重なり合う。

なぜ大仁田厚は人前に感情を晒す決断をし、ハヤブサがそれをしなかったのか。今となっては誰にもわからない。ただやはりどんな完璧な才能に恵まれていても、人前で一度くらいは泣いても良かったんだよ、とは言ってあげたかった。

今となってはもうどうすることもできないけれど。

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