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天龍源一郎引退試合完全放送観戦記(15・11・15日 両国国技館:放送・11・22日)PART1

天龍源一郎引退記念試合観戦記PART1 | Facebook

放送に関してはいろいろいいたいこともあるのだけど、とりあえず試合を振り返って総括したいと思う。今回はPART1ということで前半戦を。
第1試合

高木三四郎&⭕リッキー・フジ(9999)❌菊タロー&ジ・ウィンガー

この顔ぶれだと、だいたいイロもんな試合になるのは明白だし、それ以前に華々しい大会のオープニングをつとめるには相応しいメンツである。引退試合がある大会なら、ベストな選択だろう。

上のカードでは合体テーマ曲が流れていたが、この試合だけ、二人まとめての入場。しかしチームらしさは一切ない。まあ当たり前か。特に菊タローとウィンガーは完全にバラバラで好き勝手してるし、これはなかなかカオスだなあと思った。

ただ、菊タローが天龍ムーブを取り入れていたのはさすがだな、と感じた。どちらかといえば笑いとは縁遠い激しいプロレスを笑いに昇華できるのは、菊タローの実力と、受けて立つ大社長とリッキーが見事だったからだ。 

最後リッキーが菊タローに勝つあたりもお約束とはいえ、安心してみていられた。オープニングに相応しいお祭りバウトだった。

第2試合

里村明衣子&❌カサンドラ宮城(ダイビングボディプレス)⭕仙台幸子&DASHチサコ

実はセンダイガールズ自体じっくり見る機会はそんなにない。一時期は所属選手がごっそりいなくなり、大丈夫か?と思っていたが、新人がはいり、俄然盛り返しつつある。

ガイアのイメージが未だ強い里村明衣子だが、今や長与の弟子というより、天龍に殴られた最後の女子選手という称号をもらい、なんか少し変わった気がする。それまでは何か頑なに変わろうとしてない印象があったけど、今は激しさ+柔軟性が出てきたという感じがする。

パートナーにこれまた規格外のカサンドラ宮城がいるせいもあるんだろうけど、ヒールとしてはまだまだながら、キャラとしてはかなり面白い。本人に会ったからいうわけではないが、画面で試合みて、「これなら生でみたい」と思わせる何かがあった。新人らしからぬ度胸のよさは利点として伸ばしていってほしい。

同じ山口県人としても応援したいし、ぜひご当地の先輩、大谷晋二郎を凌ぐ活躍をしてほしい。

一方の十文字姉妹は近年珍しい姉妹のタッグ屋で、ここぞという時の畳み掛けはさすがだと思った。仙台幸子の引退は残念だが、もともと全女が定年制を設けていたくらい女子選手の旬は短いものと考えれば妥当かもしれない。

でもこの試合のおかげで来年はぜひ機会を作ってセンダイガールズを観戦に行こうと思う。

第3試合

獣神サンダー・ライガー&筑前りょう太&グルクンマスク&❌ドラゴンJOKER&シマ重野(ツームストンパイルドライバー)TARU&空牙&怨霊&⭕FUJITA&ヤス久保田

※ドラゴンJOKERがマスクを取って正体は進祐哉

個人的にはまずみることのないシマ重野の試合がじっくり観戦できたのはありがたかった。人によっては筑前がその対象になるのかもしれない。でも筑前って新日に上がっていたし、K-DOJOにもいたせいか、あまりプレミア感はないかなあ。実際歓声を1番浴びていたのはライガーだし、ブーイングが出たのはTARUだし。

シマ重野ってどんな選手かあまり知らなかったけど、まあまあできるかなという印象。しかしこれだけアクの強い中で存在感を示すのはなかなか大変なはずだ。

そういえばライガーとTARUなんてふたり合わせたら100歳こえているんだよなあ。二人とも本当に元気だ。同年代としてみていて嬉しくなる。ぜひ天龍の年齢まで現役にチャレンジし続けてほしいなあ。

多分試合的にはドラゴンJOKERが主体になるよう、両チームのベテランが配慮していたように思う。最後のマスク剥ぎはFREEDAMS歴が長いFUJITAが、介錯したと捉えた。だけど、バックステージではライガーとFUJITAが口論していたし、次に繋がるんだろうか?

あと実況も解説も選手を知らなさすぎ。そりゃシマ島野のデータまでそろえろとは言わないが、FREEDAMSは関東拠点の団体なんだからそこに所属する進のことくらいは知っておくべきだろう。
第4試合

グレートカブキ&○KAI&舞牙(スプラッシュプランチャ)グレード小鹿&葛西純&×杉浦透

こちらは100歳どころか、軽くオーバーしているカブキと小鹿がいる。最近はトラースキックもあまりやらないカブキが珍しくキック連発して張り切っていたし、小鹿は73とは思えぬ身軽さでロープワークを楽々こなす。とんでもない人たちだ!

この中では杉浦の張り切りぶりが、老練な小鹿やカブキと対極に位置して目立っていた。普段は暑苦しい感じもしないでもない杉浦だが、枯れたやり手が目立つ試合では、むしろ好ポイントになる。で、やはり葛西がその辺をよく理解していて、サポートに徹していたのがさすがだなあと思った。自分の見せ場は作ったうえで、おいしいところを杉浦や小鹿に回す芸当はこの中だと葛西にしかできないだろう。

皆が皆、天龍イズムを継承しようとやっきになっている中で、一歩引いたうえで、全力ファイトをしていた阿修羅イズムをこの日の葛西に感じた。阿修羅原と葛西では、レスラーとしてのタイプはまったく違うんだけど、こういう形でパートナーをたててもらえると、阿修羅の姿も思い浮かべられる。やっぱり天龍の陰に阿修羅ありを実感できた。

それはかつてタッグ屋としてならした小鹿や、ジョンテンタなどのサイドに立ってプロレスのイロハを教えていたカブキの姿にも思いをはせられる結果にもなった。試合自体は小鹿とカブキのサイドストーリーありきな形で進んでいたようだけど、この試合の陰の立役者は葛西だったと思う。

第5試合

ケンドー・カシン&⭕小川良成(スモールパッケージホールド)❌NOSAWA論外&新井健一郎

個人的にはあまり好感が持てない小川と、なんでここまでマスコミにもてはやされるのかがわからないカシンのチームはいうほど魅力的とは思えなかった。まあそれをいうとこの中でちゃんと見たい選手はアラケンだけになってしまうけど、共通して言えるのは皆プロレスがうまいことである。
まあ、だからNOAHでは成り立たないであろうタッグも成立したわけだし、それは「それでよかったかなと思う。天龍同盟の中では小川は異色というか、あまり天龍の色を感じない選手だけど、したたかに生き残ってきてまさか50手前まで一線で活躍するようになるとは思わなかった。
というか、個人的には小川より折原にいてほしかったんだけど、難しいのかなあ。

第6試合

北原光騎&土方隆二&❌那須晃太郎(腕ひしぎ十字固め)中嶋勝彦&⭕佐藤光留&橋本和樹

やっぱ天龍引退にいてほしいという意味では北原もそのひとり。まあかつて散々プロレスをくさして総合のほうに行きかけたことはマイナスだけど、天龍への思慕がそれを断ち切って?プロレスに呼び戻された。
正直若いころの北原は使えない選手だったけど、年齢を経て、大病を経験してプロレスを外からみたことで、変化があったのか?実にプロレスがうまくなっていた。
まあ、このメンツだと北原が苦労する必要はそれほどないのだけど、やっぱ現役で総合を掛け持ちしているひかるんや、血気盛んな橋本と絡むと昔の血が騒ぐのだろうし、天龍の引退=WARの幕引きということも脳裏にあったのかもしれない。
WARの解散自体も北原からすれば不本意だったろう。最後にけじめをつけにきたというのもいかにも北原らしい。ジャパンでデビューし、全日に吸収されたころほぼ同期だった小橋は引退、菊池もセミリタイヤ状態となれば、やっぱ思うところもあったのだろう。これだけのメンツがいながらやっぱり北原を追ってしまう自分がいたことにも気が付いた。

第7試合

越中詩郎&⭕嵐(パワーボム)太陽ケア&❌相島勇人

そりゃ所属時期が違うとはいえ、全日経験者というくくりならば、確かにそうだが、相島は馬場全日の経験者ではないし、ほかの三人はそれぞれの経緯で全日を離脱している。だから正直言ってこれが全日だ!という感じはしなかった。ケアもWRESTLE-1が主戦場だし、越中は新日時代の印象が強すぎる。嵐に至ってはどっちかと言ったら泥を塗った格好の選手だし。
でもそんな全日の鬼っ子たちがたまに帰参するとしたら、今の全日本よりは天龍引退の場がふさわしいのもまた事実。
だが、ルーテーズ杯を三沢と競っていたころの越中はもうここにはいない。そもそもタイツだって赤ではないし、ひげにも白髪が混じっているのをみると時の流れを感じずにはいられない。それでも往年の技を出すと大歓声が起こる。やっぱ越中もできればいつまでもみていたい選手のひとりである。

できることなら、天龍のようにおしまれてやめるのも悪くはないかもしれないけれど、天龍が続けられなかった分まで長くプロレスをしてほしい気持ちもある。そういう意味ではちょっと複雑な気持ちになった試合だった。

-プロレス観戦記