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がむしゃらプロレスin北方人権まちづくり文化祭観戦記(15・10・11 日・北九州市小倉南区北方児童館)

がむしゃらプロレスin北方人権まちづくり文化祭観戦記(15・10・11 日・北九州市小倉南区北方児童館) | Facebook

39回を数える北方人権まちづくり文化祭というのは、県外の人間には全く預かり知らぬ話なんだが、会場の北方児童館に対しては、小倉南の人間的にはひとかたならない思い入れがあるらしい。

会場はキャパ150くらいの手頃な広さ。なぜかベンチ席があり、そこで観戦することに。みると北側に花道が作られており、なんとなくビッグマッチ使用。ホントはむき出しにしないで、布くらい被せるとなおよかったかな?

普通のプロレス会場と違うのは、リングサイドをずらりと囲むお歴々の姿があったこと。そのお歴々の挨拶の端々に「リングにあがれて嬉しい」感が溢れていて、それはそれで微笑ましい感じがしたけど、長い挨拶はさすがに聞いてはいられなかった。

リングはやや狭いながら3本ロープが張られていて、てっきりプロレス仕様なのか?と思いきや、オープニングを飾る小学生たちがダンスを披露しだして、違和感に気付いた。リング板が硬いのだ。普通のプロレス仕様のリングならば、もっと弾むはずだからだ。

これはダンスとか、あるいはスタンドで闘う空手やボクシングのようにフットワークを使うスポーツには有効なのだが、投げ技がある場合、衝撃を吸収しないため、選手のケガにつながりやすい。かといって3本ロープだと、ロープ際でもつれた際に選手がリング下に落ちやすくなる。実は立ち技にも寝技にも優しくない作りになっていたのがわかると、途端に不安になってきてしまった。

このあたりの配慮が乏しいから、同じ「好き」でも底の浅さがみえてしまい、せっかくの好意も中途半端な感じで受け取られてしまうのだ。

試合はまず小学生の空手からスタート。熱戦揃いで非常に良かったのだが、ここにも疑問が。実は大会がはじまる前に審判が「蹴りは胸まで」というルール確認と打ち合わせをしていたのだが、試合がはじまると、皆ハイキックをバンバン入れているし、レフェリーもとめてない。

小さい子は、体格的に頭部に蹴りが届かないだろうとはいえ、ルールが遵守されてないのは「?」だったし、それ以前に万が一を考慮して、ヘッドギアとマウスピースは装着した方がよくないか?そして、せめてそういう装備は事前にしておいてほしい。ファールカップ(道着の上から装着するタイプ)は、リングインしてからつけていたけど、あれはさすがにみっともない。

だいたい空手はまだしもキックボクシングでもノーヘッドギアというのでは、やはり思い切り打ち合えないし、実際女子の試合もどこか遠慮がみえた。本人たちは一生懸命やっているんだろうけど、これは仕方ない。女子のキックボクシングでは、むしろ外野の大人がチャチャ入れているのが気になった。

それから、いくら実戦空手を謳うとはいえ、体格差のあるもの同士のカードは組まないでほしい。格闘技に何のために、体重による階級が存在しているのか、知らないで指導しているわけでもあるまいに。柔よく剛を制すという概念は全ての人に当てはまるわけではないのだ。

入場テーマを用意したり、リングアナによるプロレス流のコール(これは上手かった!)は確かにテンションあがると思うけど、どうしても親や大人側の自己満足にみえて仕方なかった。そこじゃなくて、もう少し気を遣う場所があるのに、ポイントがずれている気がして仕方なかった。

×北方ラブマシーン対○ぺヤング

プロレスはがむしゃらが提供する一試合だと聞いていたのだが、なぜかがむしゃらの前にもう一試合組まれていた。まあ、ここまでの進行で皆プロレスが好きなんだろうな、というのはわかるのだが、好きなのと、自分がやるのとでは問題が違う。

無観客試合なら自己満足でいいけど、つき合わされるお客さんの身にもなれよ、といいたいくらい酷い試合だったからだ。本大会は無料イベントだけど、本当にただほど高いものはない。まさにこの試合がそんな感じ。

北方ラブマシーンはあきらかに練習してないのがバレバレ。はじまって数分でスタミナ切れおこしているのが丸わかりだし、相手のペヤングには、ウドの大木をひっばって試合を組み立てる技量もない。

場外戦やるのかと思いきや、リングから出たら二人とも休んでいるし、レフェリーも場外カウントを数えない。あきらかな遅延行為はどんなスポーツだろうと、やってはならないだろう。ネタプロレスの上っ面だけ真似て、笑いすらおきない有様では、時間の無駄でしかない。

ここまで子どもたちが繰り広げてきた熱いファイトでなんだかんだで盛り上がっていた会場を、一瞬で氷点下にしたのだから、まったく大の大人のやることではない。これに関してはラブマシーンだけではなく、ペヤングもそう。全くプロレス頭のない人たちが見よう見まねで、ふざけ半分にやる試合を、子どもたちがみたらどう思うのか?そういう考えが片隅にでもあれば、あんな試合はできないはずだ。実際ペヤングは指導もしているらしいのだが、私が生徒なら、いくら強くてもこんな先生には習いたいとは思わない。

いろいろいいたいことはあるのだが、この二人には死んで詫びられても許さないと思う。こんな人たちが子どもを食い物にしている時点で、何が人権まちづくりだよ、と思ったのも事実。試合とまつりは関係ないかもしれないが、やらせたのは主宰だろうし、その時点で同罪だと思う。

がむしゃらプロレス提供試合

トゥエルノ・ゲレーロ&×MIKIHISA対○LOCキッド&鉄生

(ファイヤーバード)

北方ゆかりのLOCキッドならびに縁故のあえる選手による凱旋試合という体もあったこの試合。救いだったのは前の試合をがむしゃらの選手たちがみてなかったことで、見てる側からすれば「あの試合の後に、でにくいよなあ」とか「硬いマットの上でけがしないといいのになあ」という心配をしていたのだが、幸い大きなけがもなく、安定した試合運びをみせてくれた。

やっぱどれだけ優秀な先生がついても、その教えをうけて自分のものにしないと、プロレスってできないものだし、そういう意味では普通に試合できるってこと、この4人がとんでもないことをしてるんだなあという認識をもてたのは、けがの功名というほかはない。

驚異の新人ということでメキシコ帰りの技の数々を披露するゲレーロがあまりに鮮烈すぎたので、目立ってないけど、MIKIHISAのキックが去年と比べても結構様になっていたのが印象的。gWoに勧誘したキッド相手に成長した姿をぶつけていけたのは、よかったんじゃないだろうか?実際MIKIHISAの蹴りでキッドが窮地にたつ場面も多々あったし、もし今後2人がまたどっかでぶつかる機会があったら、軍団抗争とは別にみてみたい気がする。

自然とキッドが主役になる展開になり、いつもはヒール軍団であるgWoサイドに大きな声援が飛んでいたのも地元ならではだろう。そこまで追い詰めたMIKIHISAとゲレーロの力量あってのことだけど、ピンチの場面から一発逆転を期して、ゲレーロたちを分断、ファイヤーバードでとどめという絵にかいたようなきれいなプロレスで大いに留飲をさげることができた。試合後のキッドのマイクもよかったし、あれでやっと人権まちづくりのコンセプトがぶれないでできたんだから、本当ありがたいとしかいいようがない。

あらためていうけどこれを不自然に見せないようにきちんと流れの中で表現していることがすごいのであって、形だけ真似していてもとてもじゃないがこういう試合はできっこないのだ。本当なんかの間違いで試合順が逆になっていたらと思うとぞっとする。

しかし誤算だったのは、やっぱラブマシーンの試合で、本当あれのおかげで、無駄に疲れてしまった。実はがむしゃらの後も子どもたちの試合は続いていたのだが、なんか一刻も早く会場から離れたかったので、一試合だけみてその場を後にした。

なんかプロレスを見に来てこんなに重い気分になったのは久しぶりだった。たった一試合(の予定だった)観戦記にこんなに時間を取られたのも大誤算だった。早いうちに今日のことは忘れるとしよう・・・・ 

-プロレス観戦記