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[プロレス観戦記復刻版] FREEDAMS博多大会(11・3・26)

2018/06/01

FREEDAMS博多大会観戦記(11・3・26於:博多スターレーン:開始:14時半)

この団体が正直こっちで見られるとは思いもしてなかった。まあ北海道で大会を開いたくらいだからいつかこっちでも・・・ とは思っていたがこんなに早く実現できるとは・・・ 最初に話を聞いたのはずいぶん前だったがそれでも半信半疑だった。

本当にやるんだという実感を得たのはHPで日程を確認した時だった。

この日はあっという間に小倉入りしてしまったので、昭和町に車止めて徒歩で小倉駅入り。しかし震災の影響でダイヤが変則になっているせいか、のぞみしかない。のぞみで困るのは自由席が前3両しかないので、ホームの端まで行って待たねばならないのだ。

で新幹線にも無時乗れて、博多についた。本当なら華々しいニュースになってるはずのにすっかり忘れていたのだが九州新幹線開通してたのね。初めて「さくら」をみたんでちょっと感動!でも結局博多で乗り換えしないといけない便が多いのはちょっと面倒だなとおもった。

博多駅も工事終わっていたんだけどそれを振り返る余裕もなく、まっすぐスターレーンへ。しかし100キロしか 離れてないのにこの気温差は?

だって下関この日、日中で9度しかなかったし!どう考えても博多暖かい! 会場入りしてロビーにあがるとGENTARO選手がいた。19時や 華☆激時代と比べるとピリピリしたムードだったんでこの時はサインはもらえなかった。

売店でパンフを購入するとそこにいらした佐々木貴選手の方から「昨日はありがとうございました」 とあいさつされた。いやびっくり! 昨日が初対面だったのに!さすが殿だ!驚いた!!

社長モードの時の高木大社長も私を覚えてくださっていたが、これはやっぱうれしいよ! 売店横ではすでに「戦闘モード」の 葛西選手が募金活動中だった。ただ恰好だけでまだスイッチがはいっていたわけではないのだが^^ちょっとびっくりした^^

向こうの本部席に恰幅のいいマスク被ったリングアナ氏が。そうとてもよく似た人を知ってるのだが(笑) FREEDAMSではリングアナがマスク付ける決まりになっているんでこれは 「正装」なのだ^^ちなみにリングアナ氏のお名前は「九州がむジロー」といってらした。

まもなくがむジローリングアナによって選手入場式。代表して殿が挨拶。実は慣れない 土地で縁故もないのに懸命に営業してまわったらしい。半スペースでこの入りならDDTに匹敵するといっていいと思う。大健闘だろう。営業先でお会いした方々の 顔がたくさん見られてうれしいともいっていた。

これは本音だろう。本当にいいひとなんだなあ。

第1試合 

×神威 ・めんたい☆キッド(九州プロレス) 対 宮本 裕向・忍 ○(片エビ固め 15分10秒)
※シューティングスタープレス

後でがむジロー氏に聞いたら「選手紹介の紙が間違っていたので自分では訂正しよう」と思ってたらしい。しかしこういう時にそう思うと逆に間違ってしまう。いきなり思い切り 「かんだ」のでがむしゃら勢大爆笑。

もっとも「間違われた」「めんたいこ」 ☆キッド自身は全く気にしてなかったそうだが。大日の映像みてると100%デスマッチしかやってない印象の宮本がいきなりグラウンドでレスリングを始めたときは驚いてしまった。いやデスマッチファイターである前にプロレスラーなんだから当たり前っちゃ当たり前なんだがこれはびっくり!(ちなみに宮本選手はミスター雁之助選手にも師事している)

まあ、こういう「仕事」ができないとそもそもお声もかからないわけだし。 前半は即席タッグながらマスクマンコンビの連携プレーが光っていたが後半はヤンキー組も盛り返し、第一試合からいきなり白熱 。この中では一つ格落ちかなとおもっていた忍が驚異的粘りをみせヤンキー宮本の好 フォローにも助けられ、自らピンフォール勝ちする大殊勲!いい試合だった。

第2試合 ×リッキー.フジ 対  ○阿蘇山(九州プロレス)
(リングアウト 10分47秒)

これはカード聞いて唖然とした! だって山とロックンローラーが闘うんですよ!標高1592メートル対セクシィストーム! がむジローさんもここはかまずに 「OH SEXY!~」から はじまるリッキーの おなじみ前口上を堂々コール。 しかしリッキーも年とったなあ。 サインもらった時に気が付いたけど 一個下だし、自分が老けてるのを棚にあげて思ってしまった。最後にこっちで 彼を見たのはもう10年以上前。

もと新日の練習生で怪我がなければ 三銃士世代という事になる。その後も生死の境から2度復帰した実は苦労人。 恩師ミスターヒトさんやスチュハート、チームカナダの同士だったグラジエーターもすでにこの世の方ではなく、ホーム だったFMWも崩壊。

それでもあくまでリッキーはリッキー であり続けようとしている。 この日もそうだった。滅多にこっちではお目にかかれないだけに感慨深いものがあった。

まあ今思い返すからこう思うんだが 試合自体はもうひたすらアメリカンなリッキーワールド全開。阿蘇山もリッキーのキャラに上手に付き合いつつ自分のキャラを生かしていて楽しめた。この人も阿蘇山の「前」を知ってるが本当ふり幅がでかくなった。昔は動けてでかくて怖いという以上のアピールポイントがなかったんだが、ずいぶん変わった
ものだ。団体消滅はこの人も体験してるし。

だから異次元な顔合わせでもスイングした。リッキーお得意の尻出しもあって阿蘇山がリングアウト勝ちした結末まで 何もかもが「らしかった」ある意味フリーダムな試合だった。

第3試合 ×HIROKI・竹田 誠志(スタイルE) 対 ○大森隆男・高岩 竜一
(片エビ固め 14分27秒) ※アックスボンバー 

これは源流をさかのぼればメジャー対 インディーということになる。全日出身の大森と新日育ちの高岩。かたや、K-DOJO 出身のHIROKI(昔はHi69。 現DDTのヤスウラノのライバルだった)と かつてUインターやリングスで活躍した田村潔司の「遺伝子」を持つスタイルE の竹田。

まあしかし全員活動の場がメジャーではないし、食っていかないといけない事情は皆どこだって一緒。今はメジャー対インディー なんて対立概念は成立しえない。

しかし旗揚げ7年にして初スタイルE体験が竹田という事で実は実際に見たことないのは、その竹田だけ。総合という土壌がありながられをデスマッチに生かすというのは
なかなかできる事じゃない。

実際伝え聞くだけのスタイルEがやっと目の前で見られる。その相手としてえらばれた大森と高岩のもとゼロワンコンビはこっちサイドとしては十分すぎるものさしだった。

果たしてあたりの強さ、一発一発の重の差を見せつけるように高岩・大森は攻め立てた。それは先輩プロレスという事ではなくあくまで対等な相手と戦う姿勢だったと思う。

どっちかといえばパワーの大森組にテクニックの竹田組になってしまったのはある意味しかたない展開だったろう。しかし西調布という東京でもさらにコアな場所で毎月?7年やってきた実績はだてではなかった。試合自体はHIROKIがかなりつかまっていたが危機の度繰り出される竹田の意表を突くコンビネーションには唸らされた。

できればスタイルEとして 地方大会をやってほしいといころだが 難しいかな?  HIROKIも粘って大森の重たい攻撃をしのいだものの一度はかわしたアックスボンバーがもろはいって万事休す!

でここで休憩タイム。

この後の大日勢もいたので各選手から 色々サインをもらって歩いた。

第4試合
佐々木 貴&ジ・ウィンガー&×矢野 啓太 対 ザ・グレート・シカ&○アントーニオ本多 &アブドーラ小林(小鹿軍)(首固め 14分23秒)
※シカの塩攻撃から

しかし矢野がいつの間にかWWFにいたドインクみたいになっててびっくり。でも矢野啓太のままなのね^^ この団体の売りのひとつが小鹿軍との抗争。しかしまあ見事なくらいばらばらなメンツである。小鹿軍ってわざわざ言ってるくらいなので大日本とはほぼ関係ないし やってる事も違う。別にアブ小や殿が入ってるからといってデスマッチにする必要はないのだ。

しかしこの試合の肝はなんといっても「グレート・シカが降臨しない場合 2対3のハンディキャップマッチ」になる事で、どの選手よりガチでFREEDAMなシカの「気分次第」でパートナーの人数が変わるというある意味小鹿軍どう考えても不利!

デスマッチでは根をあげたことがないキャリア16年のアブ小がものすごく不安げな顔している^^ そしてコールされてもとうとう出てこないシカのせいで ハンディキャップ決定!

事前に奇襲を「大声」 で策略する小鹿軍。「だいじょうぶ! 聞こえてないって!」といってから 襲いかかったものの 当然返り討ち^^

後はもうFREEDAMS軍+矢野のやりたい放題。アブ小に至っては普段泣き言一切言わないのに「小鹿社長 助けて下さい!」とシカではなく自分の所の社長の名前だして助けをもとめる始末。いやお宅の社長も大概自由人だがシカは もっと自由でしょう?

このままでは敗戦濃厚の小鹿軍! とその時場内暗転!!

がむジロー氏の「ザ・グレート・シカ降臨!」

のアナウンスとともにシャッターがあいて出てきたのはなんとまぎれもないシカ本人! 救世主の降臨で急に強気になりだす小鹿軍。 しかし降臨も未知数なら戦力としても未知数なシカにそこまで依存していいのか?

ところがさすが老獪なシカは持った下駄をカランコロン言わせてたってるだけ。しかし守護神を得て急に勢いついた小鹿軍はここぞとばかりに攻撃をたたみかける!!最後は返し技の攻防になったところでシカの塩攻撃という絶妙なサポートがあって見事矢野からピンをとった!

納得できないFREEDAMS勢もあいかわらずカランコロンいってるシカにはさからえずしぶしぶ引き上げていくしかなかった。

第5試合
CZW UVU選手権試合 デスマッチ形式挑戦者GENTAROの要望
「血の池地獄デスマッチ」
○王者・葛西 純 対 挑戦者・×GENTARO
(片エビ固め 18分41秒) ※パールハーバースプラッシュ

そもそも王者葛西はデスマッチの申し子としてその名を届かせるカリスマキチガイファイター。普段はいたって常識人だが リングにあがると豹変する典型的プロレスラータイプの選手でもある。

一方の5人いるFREEDAMSの中でデスマッチから最も遠い存在だと思われていたのがGENTARO。正直19時で見聞きする彼の嗜好は葛西とは交わらないと今まで思っていた。ギブアップでもKOでもない、3カウントで勝敗を決するのが プロレス・・・という彼の持論には深く賛同していたし・・・

会場入りしてからカード知ったんで、戦前の険しいGENTAROのただならぬ雰囲気に何かあるなとは思っていたが、こういう事だったとは・・・

しかし葛西自身も正直このGENTAROがどう出てくるのか読めずにいたようだった。いちおうパイプイスを持ち出して様子見する葛西だったがGENTAROが挑発にのってこないとみるや、さっとGENTAROの本来の土俵である昭和プロレスの展開に合わせていく。

もともと「できないから」デスマッチをやってるのではなく、こういうのも「できるから」新時代のデスマッチカリスマでいられるわけで、ここが葛西の優れたところでもある。ゼロワン時代は不遇だったものの破壊王からも買われた実力は超一級!

しかし、である。

この試合は血の池デスマッチ。つまり流血のないフォール・ギブアップ は認められない! そのうえレフェリーが危険とみなさない限りアイテムは使い放題。だがこの後はデスマッチで業界をリード する大日が控えている。同じことができないという意味では両者にプレッシャーがあったと思う。

むしろGENTAROのフィールドで勝負すれば「被らない」わけで安全パイだった。だがその選択を二人はよしとは しなかった。FREEDAMSだからできる自由な戦い。それが二人のめざしていたものならば間違いなくこの試合はそうだった。

そして先に凶器を取り出したのはなんとGENTAROからだった。今度はGENTAROが葛西のフィールドに飛び込んだのだ! 流血に慣れがあるとはいえ、先手をとられた葛西はしばらく後手後手にまわってしまう展開に。ここまでは完全にGENTAROの作戦通りだったろう。 それを非情に狂気すら漂わせて攻め立てるGENTAROにはかつて日本を震撼させたブッチャーやシーク、 シンといったレジェンドの影すら見えた。そう、実は彼が愛してやまない 昭和プロレスは決してきれいなものではなかったのだ!

むしろ今より凄惨なシーンもたくさんあった。流血戦はGENTAROのフィールドの一部だったのだ。

とはいえデスマッチで飯食ってきた自称キチガイの葛西が黙ってるはずもなくお互いがお互いの血で血をあらう凄惨マッチになっていった。さすがに刃物はひいたけどね。しかし刺し殺すのが目的なら犯罪である。 それに彼ら二人の目はらんらんと輝き とても死をめざして闘ってはいない事を明白に物語っていたように思う.

そう、今は日本自体が生死の境をさまよっているのだ。 ピンを取った後の葛西はマイクで 「GENTARO!おれっちはよ、お前ぇとこんな気の狂った試合ができるなんて思ってなかったよ!」 そしてこんな起こりえない世の中だから自分たちキチガイが狂ったような試合を見せる事で「生きる意味」を問うた、 そんな試合だったと思う。

それを被災しなかった地であえてやってのけたことに深い意味を感じることができたと思う。

葛西のマイクは続く。

「この血で染まったタオル、オークションにかけるぞ!だがな、その売り上げは全額被災した人たちにおれっちが責任もって届けるから!」

言い終って去る葛西の背中をみながら敗れたGENTAROは無言で凶器のカッターをとるとやおら、自分の血まみれになった額におしあててた!まるで生きてる事を自分でたしかめてるように・・・

ということで外でオークション開始。いったん席を立って戻ったらGENTAROも固まった血もふかず参加していた。結局落札価格は1万3千円!

ラストはGENTAROが審判になってファン同士がじゃんけん。受け取ったお金は葛西自らが 募金箱に!

血だらけのGENTAROにさすがに軽口はきけなかったがサインだけはしてもらった。子どもさんがいるだけにお子さんにも丁寧な応対をしていたのはさすがだと思った。 こういう常識をわきまえた人だからこそ非常識な試合もできるのだ。

終わってみれば実に意義深い大会だった。今思い返してみても素晴らしかったと思う。特に自粛ムードが漂う中あえてデスマッチで生きる選択肢を見せてくれたGENTAROと葛西には感謝の言葉しかない。ありがとう!

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