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[プロレス観戦記復刻版] JWP 「THE BIGININNGS」第二戦 下関海峡メッセ大会

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JWP 「THE BIGININNGS」第二戦 下関海峡メッセ大会(1997年3月3日(月):海峡メッセ下関:観衆:1800人・満員)

イントロダクション

FFF が流れて2ヶ月。ついにこの日が来た。昨年1996年10月以来実に5ヶ月ぶりの生観戦の日。

3月3日の雛祭りに奇しくも女子プロを見るという何かできすぎたシチュエーションもあって、当日を楽しみにはしていたが、正直なところ気持ちはガーッと盛り上がっていたわけでもなかった。

実際会場に入ってもそう大きな感動もなかった。

オープニング

ただいろんなことがまるで水が体に染みる画用紙にいるかのように深くゆっくり感じられただから劇的な再会ではなかったもののじっくりと生観戦の感触を味わえたこれが自分の気持ちだったように思う。

他でもこのことを書いたけれどなにせ感染直後の興奮状態で書いたので庭素敵にも正確でなくまたあまりに自分でもちょっと大げさに感じたので補足修正の意味を込めてこの場を借りて自分で変えさせていただく。

第一試合:15分一本勝負

○プラム麻理子(8分15秒:ミサイルキック→体固め)●大隅沙理

さて今回は山口県出身の大隅の凱旋興業。

JWP の場合だと広島で大会があった場合、市内出身の選手に対しての奥津応援団が集まってくるのだが、ふとその雰囲気をふと思い出した。

ただ私が見ていた時の彼らは、地元のテレビ局が取材に来ていたせいもあって妙にはしゃぎすぎていて、会場の雰囲気を壊してしまうようなノリだったので、少々閉口して思い出がある。

幸いにして今回はそこまでに至らず非常に良い雰囲気で試合は始まった。

対するプラムもここ最近は尾崎との絡みもあってドロドロしたイメージがつきまとっていたけれど、この日はかつてのヘラへラとまではいかないものの、久しぶりに笑顔で楽しげに試合をしていたのが印象に残った。

大隅はまだ技もある荒削りだし、的確に決めるという点ではまだまだといった感じだったけれど、わかりやすい技が会場で大ウケ。「サリーちゃんV」にしても応援団が一緒になって「 V」をやっていた。それも 周辺の雰囲気を無視したものではなかった。

結局応援団が一緒になって乗っていたのはこの時だけだった。後は極力試合を見ようという姿勢があったように思えた。

大隅は結局負けはしたが、試合後コーナーに保たれたプラムが非常に満足そうな表情を浮かべていたのが、この試合の全てを物語っていたように思えた。

第2試合:30分一本勝負

○本谷香奈子(14分12秒:ローリングセントーン→片エビ固め)●天野理恵子

この日のベストバウト。

先に入場してきた本谷は怪我を押しての入場。それが痛むのか?それとも後から入場してくる天野に、何か恨みでもあるのか?

本谷の目が三角になっていた。この時はてっきり花道を入場してくる天野を本谷が急襲するものだとばかり思っていたが、それはなし。

ただし JWP のいち地方大会にしては珍しいピリピリしたムードで試合が始まったところが面白いもの。

ところがいざ試合が始まってみると、感情に溺れることなくきちんと技を次々ときちんと決めていったのは、本谷の方だったのだから分からない。

逆に天野の方が意固地になって、腕ひしぎを極めようとするけれど、その度にロープに近かったり完全に決められなかったりで、結局本谷に逃げられていた。

中盤からはじまった天野の猛攻が、今一つ本谷を追い越せせなかったのは、結局天野の感情のうわ滑りが原因だったのかな?と考えてしまった。

結局負傷箇所を責められた苦境を見事にしのぎ切った本谷が逆転のコーナー最上段からのセントーンの連打で、逆転勝利をものにした。

試合終了後セコンドに背負われて退場する雨のコーナーにもたりかかり、うつむき加減に睨んでいた本谷。天野の後ろ姿に中指を突き立てたのだが、何かよっぽど思うところがあったのか?

セコンドに付いていた久住にまで何か毒づいていたほど、この日の本谷は高ぶっていた。

第3試合:30分一本勝負

○尾崎魔弓(9分52秒:サンダーファイヤーパワーボム→エビ固め)宮口知子

この試合は、要するに尾崎の完封試合だった。

相手が宮口だからかもしれないが、尾崎はもう少し相手に見せ場を作ってあげても良かったんじゃないかなと思った。

結局宮口の良い所はまたかき消されてしまっていたし、尾崎はOZを率いる場合に時折見られた、どことなくあった所在なさげな様子があった。そこから比べると、申し分のない完成された感のある現在の尾崎であるだけに、もっと違った見せ方ができたんじゃないかなと思った。

これは見ている側の欲目なのかもしれない。

第4試合:30分一本勝負

○デビル雅美&久住智子(18分0秒 ライガーボム→体固め)福岡晶&●矢樹弘弓

とにかくこの試合は矢樹の、今まで見たことのないような、楽しげで、そして刹那的な笑顔と、試合終了後あまりにも無残に打ち砕かれてしまい、ぐったりとした姿の、あまりにも対照的な様子が全てだった。

矢樹の笑顔は今まで見たことのない笑顔だっただけに、それだけ笑えるのなら、もっと我々の前で笑って欲しかったな、と思わずにはいられなかった。

そんな矢樹に対するデビルさんの容赦ない餞別は、餞別と言うにはちょっと酷でさえあった。

とにかくちょこまかとかえっとカットに入ってくる矢樹を蹴散らすは、なぎ倒すはで、寄せ付けない。

昔だと明らかに気持ちの面で位負けしていた福岡組であったがひーちゃん’Sを結成してからの活動が、明らかに自信という財産になっていたのも、この試合の見逃せないポイントだったかもしれない。

つまりデビルさんの一人勝ちを許さなかったというところに、大きな成長の跡が伺えたのが、この試合をしまったものにしてくれた原因のように思えた。フィニッシュになったハイアングルのライガーボム3連発。特に3発目のそれは矢樹の首がマットにめり込んでしまうかのような、凄まじさ!

文句のつけようのない勝ちっぷりで、決して矢樹に甘い顔を見せなかったところにデビルさんらしい親心が見て取れた。

それにしてはちょっと厳しすぎたような気もする。控え室に担がれていた矢樹がずっと頭を押さえていたのが気になった。

休憩

CM コーナーはもちろん大隅が担当。ところが炭酸に弱いのか飲んでる途中に戻しそうになる大隅。

うつむいたところをすかさずツッコミを入れる千葉リングアナ。「地元のお友達の前で感激して泣いてるんですか?」

しかし大隅もなんとか決め台詞はいうことができてお役御免となった。

第5試合:60分一本勝負

キューティー鈴木&○福岡晶&キャンディー奥津&矢樹弘弓(20分19秒タイガードライバー→エビ固め)ダイナマイト関西&コマンド・ボリショイ&プラム麻理子&●久住智子

この試合のポイントはひーちゃん’Sの揃い踏みだったのだが、テーマ曲が鳴ってもなかなか出てこない。

しばらく経って出てきたキューティー以下4人。しかし先ほどのライガーボムのダメージが強烈だったのか?頭を押さえうつむき加減で入場してくる矢樹。

それをしきりに心配している福岡と奥津の表情も曇りがち。ひーちゃん’Sとしてコールされながらも、矢樹は頭押さえてコーナーにうずくまったまま。

奥津と福岡の二人だけのポーズを取ったものの、どことなく所在ない感じ。そんな3人とは距離を置く感じのキューティー。

未だに他の3人とは溝があるのかな?と思っていたのだが、どうも最後のひーちゃん’Sということもあってか、一歩引いたスタンスで立てていたような感じだった。

中盤から矢樹が捕まる展開となって、その度に必死になってカットに入る キューティー&ひーちゃん’S。相当ダメージを負いながらもなんとか味方につないだキューティー組に、試合展開が傾いていった。

同期生ということでいつ組んでも流れるような連携を見せていた関西とプラムにも、キックの誤爆からコンビネーションに乱れが生じ、結果として久住を一人孤立させる結果となった。

その隙に乗じて畳み掛けたひーちゃん’Sが勝利をものにした。

最後勝ち名乗りを受けると、あとはダメージを負ってセコンドに担がれて行久住の後を追うかのように、さっと姿を消したキューティー。

フィニッシュもひーちゃん’Sにとらせて、勝ち名乗りもいいところも全部譲って見せたところに、キューティーの気持ちが見えたような試合だった。

余談だが、この日は主に天と大隅がずっとセコンドに付いていたのだが、コーナーポストにタオルをかけておくと、端と端をきちんと揃えてかける天野の妙な几帳面さがやけに気になった。

リングが揺れえてあるタオルがずれると、別に落ちそうなわけでもないのに、そのたびにサッと登って端を揃える天野。

大隅も雑にかけているわけではないのだが、そこまでやっていなかった。あの辺の几帳面さが尾崎に押しかけ入門した、しつこさの裏打ちだったのかもしれない 。

後記

ともあれ久々に充実感を味わうことのできた有意義な1日だった。

しかしながらかなり入場料を抑えていたにも関わらず、入りが芳しくなかったことは課題かな。

雰囲気は決して悪くなかったのだが、ジャパン女子の頃から欠かさず来館して地道に観客動員を増やしていた JWP であっただけに、ここ数年大会を開いていないブランクが惜しまれてならなかった。






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